野田がピン芸人としてくすぶっていた頃、村上が彼の才能に惚れ込んで劇場の出待ち。村上から誘う形でマヂカルラブリーが結成された。2007年に活動スタート後、異例のスピードで劇場のレギュラー入り。その勢いのまま『M-1グランプリ』の準決勝に進出。着実にステップアップしていったという。
しかし、2010年に『M-1』が一旦終了。2015年に大会が再開するまで賞レースはあったものの、結果が出ず、不遇の時代を過ごすことになった。その後、紆余曲折を経て、『M-1グランプリ2017』決勝戦に進出。野田は当時の心境について、「僕らの中ではゴールでした。若手からしてみれば、決勝に行くまでのストーリーですから、決勝以降のことは考えていなかった」と回顧。結果的に、700満点中607点で最下位に。審査員を務めた上沼から「よう決勝残れたな」と言われ、憧れだった松本人志の点数も低かった。楽屋に帰った後、野田は村上に「もう漫才できないけどどうする?」と問いかけたという。
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「マヂラブは、決勝で上沼に怒られたことでキャラが生まれ、一気に仕事が増えたそうです。イジられキャラになった二人ですが、先輩芸人で同じく『M-1』最下位の経験がある千鳥(大悟、ノブ)から、『(ネタのテイストを)変えるな。そのままやれ』と言われたのだとか。また、MCのオードリー・若林正恭は、当時について回顧。AbemaTVで放送されている『しくじり学園 お笑い研究部』の中の、ネタをイジる企画(2019年配信)でマヂラブを呼ぶと聞いた際、全く売れていないピン芸人時代の尖った野田を知っていたため、『“本ネタを変える企画大丈夫なのかな?”って思っていたのよ』と明かしていました」(芸能ライター)
その後、『R-1ぐらんぷり2020』で野田が優勝。それまで最高3回戦止まりだったが、結果を残したことで、野田のキャラクターが浸透。いい流れで『M-1グランプリ2020』で優勝することができたと明かした。実は、野田には優勝以外に2つの目的があった。それは「上沼恵美子を笑わせること」「松本人志に認められること」だ。しかし、蓋を開けると、決勝ラウンドで松本と上沼がおでいやすこがに投票していた……とオチをつけてスタジオを笑わせていた。