今回のキャンペーンは、緑茶の「綾鷹」に12種類の伝統工芸品をモチーフにしたボトルを採用し、その売り上げの一部を日本の伝統工芸を支援する寄付に充てるというもの。野村は、伝統工芸をモチーフとしたボトルで「綾鷹」を試飲し、「このボトルで、急須で煎れたような本格的なお茶をいただけるのは一挙両得。こういう風にしていろんな(伝統的な)技術を取り入れないと、せっかくの技術も(世の中から)なくなってしまう」とこの取り組みに賛同する。
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日本で長きに渡って継承され続ける伝統工芸の技術に関しても、「まずは(その存在を)知っていただくこと、こうしていろんなものに取り入れていただくことが大切。取り入れていただくことで普段(伝統工芸を使う機会のない人にも)身近に感じれたりする。日本の文化を胸張って大事にしたい。確実で、洗練されたものをアップデートしながら今に伝えるのが伝統芸能。今回のキャンペーンもそこにつながれば」と同キャンペーンを後押しする。
野村自身も、狂言の世界で伝統の世界と対峙して来た。狂言の面、装束、扇にも伝統工芸の技術が生かされているといい、野村は「そもそもマスクをつけて演技をすること自体が伝統。面をつけるこうした形式の舞台は日本と東南アジアくらいにしかない。扇子や扇も舞台のアイテムとして使う。どれもこれも特殊な技術が使われている。これを途絶えさせてはいけない」とも呼びかけていた。
川田も日本コカ・コーラのこの取り組みに感心しきり。「伝統工芸というと、少し特別なものというイメージがあったんですけど、日常に取り入れられるものなんだなと、こういった取り組みを通じて感じることができました」と述べ、「日常では九谷焼の湯のみを使ったりして、伝統工芸品に接したりしています。わたしはあんこが好き。和菓子を楽しむ時にその湯のみを使うんです。和菓子も遣唐使が持って来て発展した伝統的な歴史があります。そんな歴史を感じながら食卓を楽しめるのも魅力」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)