金村氏は週末のスポーツニュースについて語る番組内のコーナーで、7日に行われた阪神の紅白戦について言及。その中で、守備のミスが相次いだことを問題視した。
今キャンプでは2度目の紅白戦だったが、試合では中谷将大、高橋遥人、中野拓夢がそれぞれエラーを記録。また、小幡竜平や北條史也が一塁にワンバウンド送球したり、木浪聖也が打球をファンブルして本塁に送球できなかったりと記録に残らないミスも相次いだ。
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今キャンプの阪神は守備力向上を求め元巨人・川相昌弘氏を臨時コーチに招いているが、金村氏は「川相を呼んだ意味あらへん」とバッサリ。川相氏は現役時代にゴールデングラブを6回(1989-1991,1993-1994,1996)獲得した守備の名手だが、その川相氏の教えを選手たちは今一つ吸収しきれていないとため息をついた。
金村氏は続けて、「基本に忠実にステップをとって、ええとこ(捕りやすい)に投げるクセを朝早出で内野手全員やらさなアカンわ。もうそうせな直らへんわ」、「スローイングがびっくりするぐらい悪い」とコメント。キャッチボール、ノックといった練習を、首脳陣が無理やりにでもやらせないと改善は見込めないと苦言を呈した。
また、金村氏は「基本をもっと徹底してやらないと。巨人との差っていうたらそこやから」、「エラーはつきものだけど、阪神の場合は特別多いのよ。目に見えないエラーっていう(のが)。防御率が巨人と変わらない(巨人3.34/阪神3.35)のに失点がこれだけあって(巨人421失点/阪神460失点)っていうのは(いただけない)」とも発言。昨季巨人にリーグ2連覇を許したのは、「目に見えないエラーの数の差」が一因だと指摘した。
一方、金村氏は「首脳陣がコロコロ二遊間変えたり、サード守らせたりするのも良くない」と首脳陣にも苦言。「昨日の中野なんかでも、ショートで獲ってんのになんでセカンド守らすんかなあ。セカンドはみんな簡単にできると勘違いしてるんちゃうかなあ」と、選手を本職以外で起用していることも守備難を招いているのではと推測した。
「昨日でも試合を観てた人は分かると思うよ、(ミスが)何個あるか」と守備難を嘆いたファンも多いだろうという金村氏。「とにかく(打球を)捕ってステップして(一塁手の)胸まで投げさせてワンプレー終了というのを徹底してやらなアカンわ。それぐらいひどいもん」と、今一度基礎練習に取り組むべきだと語っていた。
今回の放送を受け、ネット上には「確かに紅白戦見てたら『えっ?そんなミスする?』っていう場面が何度もあった」、「内野だけじゃなく外野の中谷までミスしてたのは重症、全体的に意識を叩き直すべきだ」、「開幕前の今ミスが出て良かったと考えて、選手も首脳陣も取り組みを改めるしかないだろうな」、「ここ数年エラーかさんでるんだからそろそろなんとかしてほしい」といった反応が多数寄せられている。
昨季まで3年連続リーグ最多失策と近年は守備難が続いている阪神。その課題の克服にはまだまだ時間がかかるのかもしれない。
文 / 柴田雅人