パキスタンのカイバル・パクトゥンクワ州で、2020年の大晦日に若い男が、狼の被り物をして人々を脅したと海外ニュースサイト『New York Post』と『The Indian Express』が1月2日までに報じた。
報道によると、同州出身の男は2020年12月31日の夜、狼の被り物をして同州の路上に出現したという。男は路上で何人かの子どもたちに近づき、声を上げるなどして脅した。さらに男は狼の被り物をしたままバイクに乗り、大きな音を立てて路上を走り人々を驚かせたという。男の行為による怪我人はいなかった。
目撃した人が警察に通報し、男は公共の場で人々を怖がらせた疑いで逮捕された。『New York Post』は狼の被り物をした男の逮捕時の写真を公開しているが、被り物は本物の狼の毛に近いような見た目の毛で覆われ、大きな耳がついている。口は開いていて、何本か牙が生えている。首から下は変装しておらず、茶色い布を体に巻き付けている。
警察の調べに対し男は「新型コロナウイルスの感染防止対策で、外出時はマスクを着用しなければならないという政府の決まりに従い、狼の被り物を被った」と供述しているそうだ。なお、事件が起きた当時、パキスタンでは外出制限は設けられていなかったが、外出時はマスクを着用しなければならない決まりがあった。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「男の画像を見たけど怖すぎる。子どもはトラウマになるレベル」「今年の大晦日はコロナ禍でみんな疲れていたのに、男の行為はコロナ禍を利用していて、人々をばかにしているようで許せない」「男がしたことは最低だけど、いくら大晦日で外出制限がないとしてもコロナ禍で子どもが夜に外に出ているのはいかがなものか」などの声が挙がっていた。
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海外には、マスクをする代わりに着ぐるみ姿で外出し、罰せられた人がほかにもいる。
スペイン・ムルシア州で、とある男が、新型コロナウイルスの感染防止対策で外出が制限されているにもかかわらず、ティラノサウルスの着ぐるみ姿で外出し、罰金を科せられたと海外ニュースサイト『Global News』が2020年3月に報じた。同記事によると、事件当時、スペインではロックダウンが敷かれ、生活必需品の買い物や仕事、ペットの散歩を除いて外出することが禁止されていたという。それにもかかわらず、男は着ぐるみを着て通りを歩いた。
姿を見かけた警察が声をかけ、男は外出が制限されている中で外出したとして注意を受け、罰金を科せられた。罰金額は不明である。同州の警察は、公式Twitterで「ペットの散歩は許可されているが、ティラノサウルスの着ぐるみはペットとして見なされず、外出は許可されない」という声明を出した。
新型コロナウイルスの収束の見通しは明確に立たず、年をまたいでも、世界ではいまだに感染防止のための規制が敷かれている。感染防止や治安を守る人がいる中で、そういった人たちの手間を煩わせるような行為は控えるべきだろう。
記事内の引用について
「Pakistani man in werewolf mask arrested for scaring people on New Year’s Eve」(New York Post)より
https://nypost.com/2021/01/01/pakistani-man-in-werewolf-mask-arrested-for-scaring-people/
「‘New Year not Halloween’: Pakistan police arrests man for wearing ‘wolf mask’, photos prompt jokes online」(The Indian Express)より
https://indianexpress.com/article/trending/trending-globally/pakistan-police-arrests-man-for-wearing-wolf-mask-photos-prompt-jokes-online-7129030/
「Costumed ‘T. Rex’ caught breaching coronavirus quarantine in Spain」(Global News)より
https://globalnews.ca/news/6708504/t-rex-costume-coronavirus-spain/