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楽天・石井監督、1年限りでの辞任を覚悟? 異例の新戦力補強は優勝をもたらせるのか

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石井一久新監督

 海外メディアは“断定形”で伝えていた。

 “悲劇のキューバ選手”、ルスネイ・カスティーヨ外野手(右投右打)を東北楽天ゴールデンイーグルスが獲得したという。

 その一報が伝えられたアメリカ時間の12月16日23時時点での日本メディアは「調査中」だったが、もし本当なら、米球界の事情にも詳しい石井一久ゼネラルマネージャー兼監督らしい補強である。

 カスティーヨはキューバの国内リーグで活躍し、2013年に米国に亡命。14年8月にレッドソックスと「7年総額7250万ドル(約75億円)」の大型契約を結んだ。その破格な契約からも分かる通り、大きな期待が寄せられていた。しかし、メジャー通算成績は99試合出場で、本塁打7。今年10月には“クビ”を通告された。

 「活躍の機会に恵まれなかったのは、球団の事情です。バッターとしての弱点もありますが」(米国人ライター)

 実力以外の事情とは、メジャーリーグの規約だ。メジャーリーグ登録選手に払う総年俸が「規定の額」を超えた場合、その球団は俗に言う贅沢税を払わなければならない。レッドソックスはその贅沢税を払いたくない、あるいは、支払うとしても金額を抑えるため、16年シーズンに故障で出遅れたカスティーヨをマイナーに降格させた。以後、彼はメジャーリーグで活躍する機会を喪失した。

 「カスティーヨは現在、自己アピールをかねてメキシコのウインターリーグで試合をしています。石井監督は現地での様子を見て、『日本でも通用する』と判断したのでしょう」(前出・同)

 チャンスに飢えたカスティーヨが日本球界で爆発する――。石井監督はマイナーに埋もれていた逸材を見つけたとも言えそうだ。

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 しかし、前述の「バッターとしての弱点」というのも気になる。

 「彼は初球からフルスイングしていきます。ストライクゾーンから少々外れていても、『打つ』と決めたら、絶対にバットを振るタイプ。その強気な打撃スタイルが裏目に出て、メジャー昇格のチャンスを掴めませんでした。変化球の多い日本球界では、ストライク、ボールをしっかり見極めることが重要なので」(前出・同)

 守備も巧く、肩も強いという。レギュラーを予定して獲得したのではないだろうか。

 日本のプロ野球解説者がこう言う。

 「今秋のドラフト会議で、4人の大学生、社会人投手を指名しました(支配下)。つまり、21年のシーズンを優勝するための投手力強化です。楽天はどちらかというと、育成を重視したドラフトをやってきた球団なので、今秋の指名は異例です。結果が出なければ、石井監督は辞表を出すくらいの覚悟でいますよ」

 米球界に詳しい関係者によれば、カスティーヨはメジャー球団との契約を第一に考えていたという。現時点で年俸額など契約内容の詳細は分からない。しかし、米球団と争奪戦を繰り広げたとなれば、それなりの好条件を提示したはずだ。「元キューバの大器」が石井監督の覚悟に応える活躍をしてくれればいいのだが…。(スポーツライター・飯山満)

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