メインイベントでは『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.27』公式戦で、高橋ヒロムと現IWGPジュニアヘビー級王者の石森太二の優勝候補対決がいきなり対決。
8.29東京・明治神宮野球場大会では、石森がヒロムからタイトルを奪取しており、それ以来の再戦となった。試合は両者一歩も引かずハイレベルでスリリングな攻防を展開。ヒロムは石森のYes Lockに追い込まれるも、ブラディークロスをしのぐと、デスバレーボムの連発から最後はTIME BOMBが決まりカウント3。一進一退の攻防を制した上で、リベンジを果たしている。
神宮の雪辱を果たしたヒロムは「プロレスやって、プロレス観て疲れられるなんて、最高に幸せじゃねえか!こんなご時世の中、悪いけどまだまだ疲れてもらうぞ。プロレスファンのみんな、覚悟しておけ!みんなで楽しもうぜー!」と叫び、試合を締めてみせた。
バックステージでヒロムは、フロアに腰を落とすと、「やるなあ、マッスルチワワ。なんて凶暴なチワワだ。さすがチャンピオンだ。こんなギリギリな試合を、残り続けてたら、持たねえよ。これが、これが勝ち点2の、勝ち点2の試合だぞ。ああ……。俺的には……12はある。12はあると思う。ただ、うれしいよな。今のこの状況の中で、これだけの人が、会場にいるんだよ。もちろん、来れない人だっているんだよ。来たくても来れねえ、そんな人は配信を見てるんだろ?」と言うと、TV カメラに視線をやって、「このカメラの向こうに、何万人、何十万人っているんだ。そう思うと、体の底から、力がみなぎってくる。そういうもんだ。リーグ戦、リーグ戦だよ、気が抜けねえな。次は(持参したスケッチブックのエル・デスペラードのページを示して)なんてったってエル・デスペラード。もう今は嫌いじゃない。でも昔は嫌いだった。この意味、この意味をちゃんと俺が理解できれば、勝ちは確実だ」とデスペラード戦に目を向けた。
敗れた石森は「クッソッ!また『スーパーJr.』で、負けたじゃねえか。去年、あいつは出られなかっただろ?だから、一昨年の決勝の借り、返そうと思ったのによ……。でも、俺の狙いは、現チャンピオンのまま、『スーパーJr.』を優勝することだ。まだ初戦だよ。まだ初戦。一番負けただけ。こっから、こっから、マッスルチワワの逆襲を見せてやるよ!」と気持ちを切り替えていたようだ。
◆新日本プロレス◆
『ワールドタッグリーグ2020』&『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.27』
2020年11月15日
愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)
観衆 2558人
▼ ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.27公式戦(30分1本勝負)
○高橋ヒロム(20分06秒 片エビ固め)石森太二●
※TIME BOMB
(どら増田)