18日は「0-1」、19日も「0-8」と、2戦連続で巨人に零封負けを喫していた阪神。雪辱を期した3戦目は2回、7-9回と4イニングでランナーを得点圏に進めるも、いずれの場面も得点には結びつかず。特に7回は2死満塁と同戦最大のチャンスを演出したが、ここで代打の中谷将大が見逃し三振とあと1本が出なかった。
結局この日も無得点で敗れた阪神は、2001年以来19年ぶりとなる同一カード3戦連続零封負け。さらに、16日の対広島戦の2回から続いている連続イニング無得点記録も36イニングまで伸びてしまった。
>>阪神守備陣に「もう何やっても無駄」諦めの声も 12球団ワーストのエラー数、片岡氏も「プロの一軍のレベルとして…」と苦言<<
貧打に陥る阪神の現状について、元巨人・上原浩治氏やDeNA・中畑清元監督ら球界OBがSNSやスポーツ紙を通じてコメントしている。上原氏は20日に自身の公式ツイッターに「打線はミズモノって言いますが…ゼロでは勝てない」、「どうにかしてやろう、っていう気持ちがファンに伝わっていればいいんですが」と投稿。現在の阪神打線からは、なんとかして得点をもぎ取るという気概があまり感じられないと苦言を呈した。
中畑元監督は21日の『スポーツニッポン』(スポーツニッポン新聞社/電子版)の記事内で「もがき苦しむ姿すらも見えない」、「サンズは8回の右飛で全然走っていなかった」とコメント。阪神ナインからは焦りやいら立ちが感じられなかったばかりか、一部選手には怠慢プレーすら見受けられたと指摘した。
沈黙が続く阪神打線については、ネット上にも「完全に巨人のカモに成り下がってしまった、わざと負けにいってるとしか思えない」、「巨人のユニフォーム着たら、ド素人の自分でも抑えられそうな気がするほど打つ気配が無いな」、「ボーアやサンズが特に酷い、確かどっちもまだ東京ドームでヒット無しだろ」、「まともに打てないなら待ち球作戦で四球選んで、そこから足を絡めるぐらいのことをしないと」といった反応が多数寄せられている。
「今シーズン東京ドームで6戦全敗の阪神は、同球場の試合でのチーム打率が『.157』。個人別に見ても健闘しているのは糸井嘉男(.300)、大山悠輔(.250)ぐらいで、その他の選手は軒並み打率0割台後半から1割台前半がほとんど。ボーア、サンズの両助っ人に至っては、まだ1本もヒットを打つことができていません。阪神は昨シーズンまで巨人相手に8年連続で負け越しているため苦手意識やモチベーション低下もあるのかもしれませんが、現状を打開するためには根本的に攻め方を変える必要があると言わざるを得ないでしょう。阪神は同球場ではここまで3盗塁と機動力も発揮できていませんが、巨人の主戦捕手である大城卓三の盗塁阻止率がセ・リーグワースト(.214)という点を考えると、積極的に盗塁を仕掛けて活路を見いだすというのも一手ではないでしょうか」(野球ライター)
試合後の報道では、阪神・矢野燿大監督が「これだけ点取れないとチームも乗ってこない」と唇をかんだことが伝えられている。1979年に記録した球団ワーストの43イニング連続無得点まではあと7イニングに迫っているが、巨人戦の悔しさをバネに21日のヤクルト戦で記録をストップできるだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
上原浩治氏の公式ツイッターより
https://twitter.com/TeamUehara