初出場で、トップバッターという出順にも恵まれなかった。審査員のダウンタウン・松本人志が、「ツッコミの人(屋敷裕政)が笑いながら楽しんでる感じが、そんなに好きじゃない」と超辛口コメントを放つと、屋敷は明らかに動揺。全国放送の生番組で、涙目になってしまった。
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現在のバラエティ番組は、霜降り明星やEXIT、宮下草薙やハナコ、四千頭身ほか、お笑い第7世代が柱となっているが、どこにも該当しないニューヨークは微妙な立ち位置。「第6でも第7でもない!」と怒りに震えるポジションを築いた。これは、英知あふれる屋敷にとっては屈辱であるはずだ。メディアライターは言う。
「屋敷さんは関西の名門・同志社大学経済学部卒。メイプル超合金のカズレーザーと同じとあって、本来はインテリ芸人にカテゴライズされてしかるべきです。かつて、南海キャンディーズの山里亮太さんは、自分の地位を脅かす若手として屋敷さんを挙げています。回しのプロから見ると、昔から怖い存在なのでしょう」
スペックは、それだけではない。大学卒業後、テレビ制作会社に就職して、バラエティ番組のアシスタントディレクター(AD)をしていたのだ。AD生活はおよそ1年。新人研修後に配属されたのは、クイズバラエティ「ネプリーグ」(フジテレビ系)。ネプチューンがメインの番組だ。業務は、使用映像の許可取り。トラウマになる経験を何度もした。
次の配属先は、「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ系)。TOKIOが農業や狩猟、建設ほか、手間ひまかけて島を開拓していくガテン系成長バラエティだ。屋敷はいきなり地方ロケに駆り出され、夜中から6時間も漁船の舳先(へさき)でジッとしているよう命じられた。
演者のTOKIOがハードなら、スタッフはもっとハード。ロケとなれば開始5日前から現地入り。ほぼ家に帰れず、ろくに睡眠時間を与えられない。芸人になった後の過酷なロケの方がラクだったというから、相当な労働量だったのだろう。
ちなみに、昨年の「M-1」でニューヨークがネタを披露していた時間帯、ウラの日テレでは「鉄腕DASH」がオンエアされていた。低い点数に悔し涙を飲んだのは、“DASHの呪い”だった…!?
(伊藤由華)