2004~2015年にかけ阪神で一軍、二軍投手コーチを歴任した中西氏は、番組内で勝ちパターンの継投策を確立することがチームの好成績につながると主張。「スアレス、岩崎(優)、(藤川)球児」の3名による継投がベストとした。
議論のきっかけとなったのは、3名のうちの1人である藤川の起用法についての発言。中西氏はスアレス、岩崎については「7回、8回(どちらで起用するか)を入れ替わってもいいと思う」、「右(打者)が多いとなればスアレスを1回3分の1までいかせて、岩崎を0回3分の2にするとか(も有効)」と、順番やイニングまたぎを柔軟に考えてもいいとコメント。
一方、日米通算244セーブを誇る藤川については9回で固定して、「球児にバトンを渡す」形が最も藤川の力を生かすことができると説明。先発と藤川の間の継投、特に7回の継投が藤川につなぐための重要なポイントになると語っていた。
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中西氏の発言を受け、ネット上には「抑えは藤川一択しか無い、名球会に入れる250セーブも目前だし」、「他の投手とは守護神としての経験が段違いだからこのまま9回固定でいい」、「離脱中のエドワーズが帰ってくれば、より盤石な形で藤川につなげるようになりそう」、「藤川を出せる状況を作らないと意味ないから、打線の頑張りも求められるな」といった賛同の声が多数寄せられている。
一方、「今の藤川を記録をにらんで抑えに固定するのは危険、調子が戻らないなら配置転換も考えた方がいい」、「今シーズンは安定感無いし夏場に連投もできないだろうから、もう1人加えて併用すべき」、「中西さんは藤川の実績に引っ張られすぎ、他にまともらしい理由も言ってないし」、「防御率1点台のスアレスを抑えに回した方が勝ちにつながりやすくなるのでは?」といった否定的なコメントも複数見受けられるなど議論が飛び交っている。
「昨シーズンは56試合登板で防御率『1.77』と安定感のある投球を見せていた藤川ですが、40歳を迎える今シーズンはここまで3試合に登板し防御率『13.50』と絶不調。6月25日のヤクルト戦では1点リードの9回にサヨナラ3ランを被弾するなど、年齢による衰えが目立ち始めています。名球会への入会基準である日米通算250セーブまではあと6に迫っていますが、この調子が続くなら記録に関係なく配置転換や他投手との併用に踏み切るべきと考えるファンも多いようです」(野球ライター)
6月19日の開幕から7月7日までに14試合を戦い、「4勝10敗・勝率.286」とセ・リーグ最下位に沈む阪神。低迷脱出へ向け安定した勝ちパターンの確立が求められる中、藤川は復調しファンの信頼を取り戻すことができるのだろうか。
文 / 柴田雅人