新型コロナウイルスは世界中の国民から日常を奪っているが、その濁流にのみ込まれたのがチュートリアル・徳井義実。昨年10月、7年間でおよそ約1億2千万円の申告漏れを東京国税局から指摘され、活動を自粛。今年3月に復帰したが、コロナ騒乱で“自粛延長”となっている。
「徳井さんの件でフィーチャーされたのは、大手芸能事務所の所属タレントが個人で抱える事務所の存在です。芸能界では節税対策のために個人事務所を抱えるのは当たり前で、徳井さんの会社は『株式会社チューリップ』という社名です」(有名雑誌の取材ライター)
吉本騒動でいえば、昨春に芸能界を激震させた雨上がり決死隊・宮迫博之を中心とした闇営業問題。吉本をクビになった宮迫の受け入れ口として手を挙げたのは、明石家さんま。個人事務所名は「オフィス事務所」で、ちょいウケネーミングだ。
その闇営業問題で吉本に不信感を募らせ、エージェント契約に切り替えた極楽とんぼ・加藤浩次。元モデルの妻・緒沢凛が代表を務める個人オフィスは、「有限会社加藤タクシー」だ。ちなみに、タクシー事業は行っていない。
同様に、事業内容を誤解されそうなネーミングを付けているのはココリコ・田中直樹。事務所名は「靴のタナカ」で、由来は不明だ。FUJIWARA・藤本敏史は「株式会社マハロ」。ハワイ好きという単純な理由らしい。
飲食を中心としたサイドビジネスの方がもうかっている芸人は、何年も前から個人事業主だ。千原兄弟・千原せいじ、たむらけんじ、ペナルティ・ヒデ、130R・ほんこん、シャンプーハット・てつじなどがそうだ。また、ダウンタウンの松本、フットボールアワーの2人(後藤輝基、岩尾望)、横澤夏子も事務所を設立済みだ。
「特異な例はロンドンブーツ1号2号の田村淳さん。例の闇営業問題で人間不信に陥った相方・田村亮さんを救済すべく、『株式会社LONDONBOOTS』を設立。コンビ活動も継続する一方で、雇用タレント、社長という立場でもあります」(前出・取材ライター)
吉本芸人の働き方改革は多種多彩。もっとも現在は、どこも開店休業状態だろうが……。
(伊藤由華)