だが、笑えないジョークで炎上した芸能人は実はまだいる。元プロボクサーの亀田興毅は現役時代の2014年4月1日、ブログで引退宣言をすると、それを純粋に信じたファンの多くは悲しみ、これまでの彼のボクサー人生をねぎらった。ところがそれを当日の夜10時にウソだったことを明かすと、批判にさらされることとなった。
向こうアメリカでも炎上タレントはいた。ジャスティン・ビーバーは2019年、「妻に子どもができた」と告白。だが、胎児がいるはずのエコー画像に子犬を加工編集したのだ。この投稿に対して「これのどこがおもしろいの?世の中には不妊や流産に苦しんでいる人がたくさんいるのに」とバッシングを浴びてしまった。
企業も、炎上してしまうことがある。2015年、ポイント交換サービス「Gポイント」を運営するジー・プラン社は、社員の給与を「全額ポイントで支払う制度」を採用したと発表すると、ニュースサイトに本当にように紹介されてしまい、「自らブラックであることを宣伝しているような非常識な会社は潰れてしまえ!!」などと非難を浴びた。
さらにはあのNHKも戦犯になったことが。2012年4月1日、NHK広報局の公式Twitterで「本日、NHKと全ての民放が合併して国営放送になった」とツイート。すると「こんなウソを国営放送がついていいのか」と炎上し、このツイートを削除している。
偉い政治家も「人間」である。2013年、福岡県古賀市の高原伸二市議(当時)は「宝くじが当たったので、1000万円とバス2台を市に寄付した」というウソを4月1日付のブログに書き込み、議長から「議会の見識が問われる」と厳重注意されている。
いずれにせよ、今や先が見えない時代。企業や芸能人も笑えるか、そうではないか“ライン”を見極めるべきだろう。