やや意外だが、歌手デビューもしていた。事情通の芸能ライターが言う。
「19年6月、ドライブスリーレコードという販売元から、『バナナマンのドライブスリー ~東京03バージョン~』という楽曲が配信されています。作詞・作曲は角田さん。1番だけの短いものですが、その理由は、20年来の親友であるバナナマンの番組『バナナマンのドライブスリー』(テレビ朝日系)のテーマソングだからです」
同番組は4月から「バナナドライ部」に改題されて、現在の週1深夜から月1回、午前の放送に変更される(日曜日の午前10時から、不定期)。バナナマンの設楽統と日村勇紀が、ゲストとドライブしながらいろんなスポットを巡るという内容には、変わりない。
03の楽曲は番組とのタイアップだったため、テレ朝以外に出回ることはなかった。しかも、配信限定。ほぼ浸透していない。似たパターンが、尼神インター・誠子だ。19年2月6日に、アイドルテイスト満載のラブソング「アップルパイ」と「time is love」を同時配信していた。
いずれも、作詞は誠子、作曲は関西で大人気のコンビ芸人・アイロンヘッドの辻井。編曲は十川ともじ氏で、KinKi KidsやももいろクローバーZなどを手掛けたプロの力を借りている。さして話題になっていない2曲だが、地味な記録を刻んでいたようで……。
「Amazonのデイリーランキングで配信当日、1位がバックストリート・ボーイズ、2位がアリアナ・グランデ、3位が誠子だったといいます。奇跡の1日ですが、誠子にとっては一生の自慢かも」(先の芸能ライター)
面白いだけでは生き残れない昨今の芸人事情。だが、03の場合は友情出演のようなテイストで、誠子の場合はアイドルになりたい夢を具現化したにすぎなかった。採算度外視した歌手挑戦。芸人の場合は、こんなパターンもあるようだ。
(伊藤由華)