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二刀流封印の大谷が「米史上5人目の快挙」を引き寄せる!

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大谷翔平

 二刀流を封印する大谷翔平(24)にとって、来季は「飛躍のシーズン」となるかもしれない。
 二刀流を封印する理由は右肘にメスを入れたためで、米メディアの報道によれば、「手術は成功。トミージョン手術は、打者なら半年くらいで実戦復帰できるまでに回復する」とのこと。来季、投手としての出場はできないだろう。二刀流を封印し、打者に専念することになるが、早くもエンゼルスの首脳陣は大きな期待を寄せていた。

「『40−40』が誕生するかもしれない。そうなれば、史上5人目です」(関係者)
 日本のプロ野球界には「トリプルスリー」なる“称号”もある。3割、本塁打30、盗塁30をマークした選手を指すのだが、メジャーリーグの「40−40」とは、本塁打40、盗塁40を達成した選手を言い、過去4人しか出現していない。
「96年のボンズ(ジャイアンツ)、98年A・ロドリゲス(当時マリナーズ)など、いずれもその時代を代表するスラッガーばかり」(米国人ライター)
 大谷がバッターに専念すれば、本塁打40、盗塁40は、決して実現不可能な数字ではないという。

 まず、「本塁打40」だが、今季の大谷は114試合367打席に立ち、22本の本塁打を放った。メジャーリーグには「打数÷本塁打」という指標があって、ホームラン1本打つのにどれくらいの打数を要するかを示す指数を重要視する。大谷は四球37、敬遠2、死球2。「326÷22=14.8」。つまり、データ上では15打数に1回の確率で本塁打を放っていることになり、昨季、本塁打王のタイトルを獲得したア・リーグのジャッジが14.3、ナ・リーグのスタントンが17.0。ジャッジは52本、スタントンは59本を放った(いずれも現ヤンキース)。ジャッジ、スタントンともに540打数以上であり、大谷が打者に専念すれば、当然、打数も増える。彼らと、ほぼ同数の本塁打を放つと見られているわけだ。

「大谷が打席から一塁ベースに到達するまでのタイムは、3秒82。チームトップです。エンゼルスの新監督の方針次第ですが、『積極的に走れ』となれば、今季の10盗塁から大幅に増えるでしょう」(前出・同)
 エンゼルスは、二刀流に理解を示したソーシア監督の退任を発表した。今季、「打者・大谷」が盗塁したのを見た地元メディアが、「投手起用に影響するのではないか?」と質問したとき、ソーシア監督はそれを一蹴している。闘争心のあふれるプレーを好んだせいもあるが、そもそも、二刀流は球団と大谷の契約であり、新監督が誰に決まってもその方針に変更はないはずだ。
「ソーシア監督はチームを19年も指揮した『エンゼルスの顔』。全く異なるカラーの指揮官を招聘するとは思えません。今季からGM特別補佐に着任した前タイガース監督のオースマス氏の昇格を予想する声が多く、大谷を自由にプレーさせるという方針も引き継がれると思われます」(前出・同)

 日本のメディアは元日ハム監督のトレイ・ヒルマン氏が有力候補と報じていた。ヒルマン氏は日ハム球団とケンカ別れしたわけではないので、今も交流がある。仮にヒルマン氏が後任に決まり、「後々の投手起用に影響が出たら困るので盗塁はさせない」と言っても、日ハムが「全力プレーでなければ気が済まない大谷の性格」を説明してくれるだろう。
 投手・大谷が見られないのは残念だが、史上5人目の快挙を達成するかもしれない。(スポーツライター・飯山満)

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