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新日本、ヨシタツと抗争中のBONE SOLDIER、初のベルト奪取まで登りつめられるか?

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(C)新日本プロレス

 「もうヒーローごっこは終わりだ」

 新日本プロレス9・25神戸大会で、ヨシタツにハンタークラブ入りをTwitterのアンケート結果を理由に断られた、キャプテン・ニュージャパンはヨシタツを襲撃。その瞬間、会場内は「キャプテンがヨシタツに逆ギレしたのか」程度にしか見られていなかったこともあり、微妙な空気が流れていた。その後、高橋裕二郎&チェーズ・オーエンズのバレットクラブの攻撃に加担したため、僅かなブーイングが起きてはいたものの、この観客のリアクションを見る限り、ヨシタツが4月に復帰してからキャプテンとの間で繰り広げられてきた、ハンタークラブ劇場はファンに支持されていたとは言い難い。

 試合後、バックステージでバレットクラブのメンバーに迎えられたキャプテンに、リーダーのケニー・オメガは「まずは見た目と名前を変えよう。新しいコスチュームとリングネームを考える」ことを明らかにし、翌日に発表された10・8魚沼大会のカードには、バレットクラブの新メンバーとして、BONE SOLDIER(ボーン・ソルジャー、以下ソルジャー)なる選手の名前がラインナップされた。また公式ホームページでは、ソルジャーのシルエットがキャプテンに酷似しており、新しいキャプテンの顔がソルジャーであることが示唆されている。

 そして迎えた魚沼大会で、高橋裕二郎、アダム・コールとともに現れたソルジャーはおどろおどろしいマスクにバレットクラブTシャツという風貌で、因縁のヨシタツ、ジュース・ロビンソン、田口隆祐の本隊トリオと対戦。デビュー戦はヒール転向の証とも受け取れる反則負け。試合後も執拗にヨシタツを攻撃し、因縁を深めた。

 10・15台湾大会では、ヨシタツとソルジャーのシングルが実現。この試合もソルジャーがレフェリーの目の前で急所蹴りをしたため反則負け。試合後ソルジャーは、「骨も魂もスーパーヒーローじゃないんだよ」とキャプテン・ニュージャパンとの完全決別を宣言した。

 続く「Road to POWER STRUGGLE」では、ヨシタツの地元でもある11・3岐阜大会でのシングル再戦に向けて、10・23東金大会以外ではすべての大会で、ヨシタツとソルジャーの対戦が組まれた。ソルジャーはヤングライオンの川人拓来を新技ボーンソルジャーで葬る試合もあったが、基本的には反則負けが多かった。10・30後楽園大会では試合後にキャプテン時代にコスチュームとして使用していた盾でヨシタツを襲撃。11・1熊谷大会ではキャプテンのマスクをヨシタツに被せて「キャプテン・ニュージャパンやるよ。そのマヌケなキャラお前にピッタリだ」と譲渡を示唆するなど、ヨシタツを挑発した。

 これに怒ったヨシタツは11・2静岡大会で「明日、お前が俺に勝ったら、俺がキャプテン・ニュージャパンになってやる」と宣言。翌日の岐阜大会に向けてファンの関心を一気に引き寄せた。

 岐阜大会のシングルマッチは、全7試合中、第5試合にラインナップされた。これはキャプテン時代には見られなかったことである。そんなシチュエーションに燃えたのか、試合はソルジャーがヨシタツを持ち前のパワーと実力で押しまくる展開に。途中、高橋裕二郎の介入やベルトを使った反則攻撃もあったが、前哨戦とは明らかに違うソルジャーの姿があった。試合は一瞬の隙をついたヨシタツが逆転勝ちを収めたが、試合後に「あいつはバレットクラブのお通しで頭数には入れるつもりはなかったけど、今日やってみて頭数に入ってたよ。何回でもやってやる」とヨシタツはソルジャーを認めるコメントを出すとともに抗争継続を訴えた。

 もともと先輩として、キャプテンの実力を買っていたヨシタツなだけに、今回のシングル戦でソルジャーがシリアスモードで来たことが嬉しかったのかもしれない。ハンタークラブを巡る展開に関してはファンの支持を得られなかった二人だが、今回の抗争に関してはファンの関心を集めることが出来た。ソルジャーは盟友だった棚橋弘至や、KUSHIDAとの対戦が実現していないという楽しみも残されている。

 実力は折り紙つきなだけにヨシタツとの抗争で、ベルトが狙えるポジションにまで登りつめてもらいたい。

(どら増田)

(C)新日本プロレス

【新日Times VOL.42】

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