挑戦者のケニーは「レッスルキングダム」シリーズ11年の歴史にして初めて、外国人選手のメインイベント出場となる。(ダブルメインイベントは除く)
チャンピオン、オカダの「レッスルキングダム」戦績(レインメーカーとして凱旋帰国後)は次のとおりだ。
2012年
▼凱旋帰国マッチ
○オカダ・カズチカ 対 YOSHI-HASHI×
2013年
▼IWGPヘビー級選手権試合
○<王者>棚橋弘至 対 オカダ・カズチカ<挑戦者>×
2014年
▼IWGPヘビー級選手権試合
○<王者>オカダ・カズチカ 対 内藤哲也<挑戦者>×
2015年
▼IWGPヘビー級選手権試合
○<王者>棚橋弘至 対 オカダ・カズチカ<挑戦者>×
2016年
▼IWGPヘビー級選手権試合
○<王者>オカダ・カズチカ 対 棚橋弘至<挑戦者>×
レインメーカーとして2012年の同大会に凱旋帰国したオカダだが、同じく凱旋帰国をしたYOSHI-HASHIとの試合は消化不良に終わり、メインイベントでIWGPヘビー級王座を防衛した棚橋の前に現れ、挑戦表明したときにはブーイングと帰れコールを浴びている。しかし、その翌月に棚橋を一発で破り、IWGP初挑戦&初戴冠という“レインメーカーショック”を起こし、ファンの支持を一気に集め一躍人気選手となった。
しかし、2013年はG1クライマックスに優勝し、棚橋に挑戦するも敗戦。2014年は棚橋と直接対決はしなかったものの、中邑真輔 対 棚橋のIWGPインターコンチネンタル選手権試合にメインイベントを決めるファン投票で敗れ、ダブルメインイベント第1試合に降格する屈辱も味わっている。2015年は再び棚橋に敗れると帰りの花道で人目をはばからず、涙を流した。
今年、チャンピオンとして再び棚橋の前に立ったオカダは、激闘を制し1年越しの雪辱を果たした。棚橋に“東京ドームで”初めて勝ったことで、3勝2敗と勝ち星を先行。オカダも「これで東京ドームの嫌なイメージが払拭できた」と試合後に語っている。
「東京ドームのメインイベントは甘くないと言いたいですね」
11日にテレビ朝日本社で行われた会見でオカダは、IWGPヘビー級王座初挑戦かつドームのメインに初出場となるケニーにこう言い放った。オカダが言うと重みがある言葉だ。ケニーがこの言葉をどう受け止めたのかは知る由もないが、今まで見たことがないオカダの世界が見られるかもしれない。
(どら増田)
<新日Times VOL.40>
【撮影/広瀬ゼンイチ】