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連続する焼肉店火災! 今後も増えそうな根本原因とは

 「焼肉焼いても家焼くな」という焼肉タレのCMがあったが、焼肉の炎を原因とする火災が立て続けに起きた。11月28日に名古屋市中区で、12月4日には東京・渋谷のセンター街で、それぞれ焼肉店が火災になり焼失した。4月に起きた群馬・渋川の焼肉店火災は、1人死亡、7人がケガをするという大惨事だった。

 焼肉を焼いて店を焼失させてしまう直接的な原因は、ダクトと指摘されている。
 「ホルモンやトントロといった食材は脂が多いため炎が数十センチも立ち上がります。無煙ロースター(煙の出ない焼き機)にしても脂や小さな肉片が下に落ち、それがダクトに吸い込まれていく。焼き網の上にある煙を吸い込むダクトや、焼き網の回りからテーブル下に煙を吸い込むタイプのダクトもありますが、こうしたテーブル周りのダクトに引火することが火災の原因として多いのです。また、ダクト内で火災が発生しても焼肉に夢中な客は気付きません。多くのケースで『ダクトから炎が出ている!』と通行人から119番通報されて初めて店側が気付くということが多いのです」(空調システムの専門家)

 例えば、食べ放題の店は時間制限があり、焦って“肉盛り”にしてしまう食べ方も炎を生み出す原因の一つに挙げられるが、この問題を突き詰めると人手不足が浮かび上がる。
 「火を使う飲食店は、小まめにダクトなどを清掃する係を設けるか、外注する、あるいは火の監視役を置くのがベストですが、経費節減の折、セキュリティー面がおろそかになりがちです。人手不足から従業員のアルバイト化が進み、そこまで考えが及ばなかったり、手が回らないことによる手抜きが、焼肉店火災が急増している原因と言えます」(警備会社幹部)

 人手不足が加速すれば、今以上に人件費が高騰する。その分の材料費を削れば客足が遠のく。焼肉屋に限らず、飲食店の危機が広範囲に及んでいると言えそうだ。

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