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今どき女性の癒やしの場 ギャルソン・カフェ

 “腐女子”と呼ばれるヲタク系の女性を中心に執事カフェが流行している。東京・池袋を中心に数多くの店が軒を連ねて大盛況だ。今年9月、東京・原宿にオープンした「GARCON CAFE(ギャルソン・カフェ)」は、いわゆる執事カフェとは一線を画する。給仕する従業員の男のコたちの夢を後押しできる“チップ制度”があるのだ。その中身とは。

 「ギャルソン」とはフランスの料理店などで働く男性給仕を指す。本場のギャルソンはレストランと雇用契約は結んでおらず、客からのチップのみで生計を立てる。同店ではそれに習い、チップ制度を導入したのだ。
 同店で働くのは18〜26歳の男性。273人の応募の中からオーディションで選出された21人のイケメンたちだ。彼らは俳優、モデル、ミュージシャン、お笑い芸人、ダンサーなど思い思いの夢を追いかけている。
 同店を経営する巻田隆之代表は「夢を目指している人たちはものすごくポジティブ。こんな暗い時代だからこそ、ポジティブなオーラを感じてほしい」との思いから“夢追い人”だけを集めた。
 彼らの夢を後押しするのが「チップ」だ。客は入店時に1枚のチップが手渡される。テーブルを担当したギャルソンの給仕に満足できれば、それを手渡す。ギャルソンは獲得したチップの枚数に応じ、アルバイト代に加え、レッスン代やライブ費用などとしての収入を得る。
 また、ギャルソンに渡さず、ためればさまざまなサービスを受けられる。例えば、10枚ためれると好きなギャルソンとのツーショット写真を撮ることも。
 客はチップを渡すことによって、彼らの夢を後押しでき、ためることで自分のちょっとした夢も実現することが可能なわけだ。
 チップ制度は、ギャルソンにとって金銭面以外でもプラスになっているようだ。
 マルチタレントを目指す現役高校生、櫻井透さん(18)は「ギャルソンとして働くことで演技力も学べる」と話す。
 シンガーソングライター志望のつばささん(25)も「どうしたらお客さんに喜んでもらえるのか、チップをもらえることで自信になる」。
 俳優志望の梶原洋平さん(22)も「お店が有名になることで自分のチャンスにもつながると思うので、やりがいがある」。
 チップ1枚に対する収入アップは微々たる金額でしかないが、彼らにとっては大きな財産になっている。

 客の年齢は下が16〜17歳から上は40〜50代までと幅広い。客層もさまざまで、ビジュアル系バンドの追っ掛けをしている女のコ、韓流スターの追っ掛けをしているオバサマ方も訪れる。追っ掛け女性にとっては、未来のスターと直接話せて、夢を支援できる場になっているようだ。開店から2カ月足らずだが、早くも常連客として同店の“追っ掛け”になっている人もいる。
 腐女子と呼ばれるヲタク女性は2割程度。逆に米ファッションブランドショップ「フォーエバー21」に隣接したビルのワンフロアという土地柄もあってか、一般のOLが女子会で利用することも少なくない。
 店の内装は、落ち着いたフレンチレストランといった趣で、メルヘンチックな執事カフェとは雰囲気が違う。開店に当たり、巻田代表がブログを立ち上げ、そこに寄せられた女性たちの意見を取り入れた。内装や照明、食器などはどれも女性好みの落ち着いたムードに包まれている。
 銀座で料理長をしていたシェフが手掛ける料理も本格的だ。「原宿といえば、クレープ」(同代表)とあって、昼はソバ粉を使ったガレットやデザートクレープ、夜は肉や魚のディナーコースに加え、アルコール類も提供。バーカウンターもある。オトナの女性の社交場としての機能も果たしている。
 「果てしない夢を追いかけている人たちは、本当に明るい。ぜひギャルソンたちに触れ、ポジティブなオーラに伝染してください」(同)
 落ち着いたオトナの雰囲気の中、コイン1枚でキラキラと輝く夢に触れ、自分もちょっとした夢を見られる空間が原宿にはある。

 ◆「ギャルソン・カフェ」(東京都渋谷区神宮前1-8-8 COXY188ビル8F 営業時間/カフェタイム=11時30分〜16時30分、バータイム=18〜23時 詳細はhttp://garcon-cafe.jp/を参照)

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