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懲役18年は軽すぎる東名あおり運転“殺人” 全国民を敵に回した謝罪文

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提供:週刊実話

 高速道路上のあおり運転死傷事件で、危険運転致死傷罪などに問われた石橋和歩被告(26)に懲役18年(求刑懲役23年)の判決が下った。

 同被告は昨年、神奈川県の東名高速で、萩山友香さん(当時39)運転のワゴン車の前に割り込んで追い越し車線に停車させ、大型トラックが追突する事故を誘発。友香さんと夫の嘉久さん(当時45)を死亡させ、娘2人にけがを負わせた。
「ところが、逮捕後の石橋被告は『自分のほうがあおられた』と否認。検察側は、危険運転を立証するため、加害車両のGPSを解析するなど、状況証拠を詳細に集めて被告の嘘を暴いたのです」(司法記者)

 石橋被告は、これまでにも悪質なあおり運転を繰り返し、トラブルが絶えなかったという。東名の事故直後も運転を続け、8月には後続車をむりやり停車させ、窓ガラスを叩いて降車を要求する強要未遂事件も起こしていた。

 しかも、萩山さんの娘に対し、〈お父さんとお母さんを死なせてしまって申し訳ないと思うけれど、この事故がなければ、彼女と結婚する予定でした。自分が支えていきたいので、この事故のことをお許しください〉との内容の謝罪文を送りつけ、遺族感情を逆なで。身勝手な文面で、裁判員はもとより国民を敵に回した。

 この事件を受け、警察庁は今年1月、あらゆる法令を駆使して捜査を徹底するよう各都道府県警に指示。全国一斉の取り締まりや、ヘリコプターとパトカーの連携なども強化された。

 結果、車間距離を極端に詰めるなどの道路交通法に違反したとして検挙されたあおり運転は、今年10月末までに全国で1万873件に上り、去年の同時期のおよそ2倍に増えていた。

 ノンフィクションライターの窪田順生氏が言う。
「闇金が社会問題化した時と同じ構図ですよ。もともとこの手の事件はあったんですが、これまで警察が介入することは多くなかった。社会問題化し、これまで泣き寝入りしていた被害者が通報、事件化されることで表沙汰になるようになったんだと思います」

 石橋被告の事件が報じられて以降、ドライブレコーダーの装着率が飛躍的に伸び、あおり運転の抑制効果が期待されている。

 萩山さんの娘も、あおり運転が減れば〈両親の死は無駄ではなかった〉と陳述していた。全ドライバーは、この言葉を胸に刻み、ハンドルを握るべきだ。

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