吹石は、2015年9月に歌手で俳優の福山雅治と結婚し、16年12月に第1子の出産を報告。夫婦の電撃婚は、マスコミもノーマークだっただけに世間に大きな衝撃が走った。
また、多くの女性が“福山ロス”状態に陥り、結婚発表の翌日には福山の所属する「アミューズ」の株価が暴落するほど大きな影響を与えた。そんな“色男”の夫を持った吹石をうらやむ女性は多いだろう。
吹石は、元プロ野球選手の吹石徳一氏の長女。芸歴は長く、1983年に紙おむつ『メリーズ』CMの初代キャラクターとなった1歳からキャリアをスタートさせた。97年には、ゲームの映画化作品『ときめきメモリアル』でメジャーデビュー。同時に歌手・広瀬香美が手掛けた同ゲームのテーマソング『セピアの夏のフォトグラフ』で歌手としてもデビューしている。また、同年フジテレビのビジュアルクィーン・オブ・ザ・イヤーに選出されるなど、アイドルタレントとして好スタートを切った。
この吹石の歌手活動を知る人はおそらく少ない。同曲は、最初で最後の活動だったが、吹石にとって“黒歴史”だという。
2015年8月に放送された『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS系)に吹石が出演。プロフィールを紹介する場面で、同曲が突如オンエアされた。驚いた吹石は、「イヤだ!バカじゃないの!?」「この番組最悪」「大っ嫌い!」と激しく動揺する姿を見せたのだ。
「吹石は幼少期から美少女として活躍していました。しかし、そのイメージを覆す個性的で低音ボイスのギャップは多くの人を驚かせるほどです。とてもいい曲ですが、ベース音が消失するほどドスがきいた歌声と言われています」(芸能ライター)
2017年1月放送の『チマタの噺』(テレビ東京系)で、ゲスト出演した俳優・斎藤工とトークを繰り広げた番組MCの笑福亭鶴瓶は、お酒の話題から福山夫妻とプライベートで食事をした話題へと展開。すると、吹石の歌唱力についても触れたのだ。
鶴瓶は、福山夫妻と歌手の高橋優とともに食事した場面を振り返った。高橋のギターで演奏した福山は、2009年にリリースした自身の『最愛』で、高橋と一緒にセッションを繰り広げたという。吹石も歌いたいと申し出たのだが、プロを前にして割って入る吹石の度胸に鶴瓶は困惑したようだ。
その際、福山は「この人(吹石)、(歌)うまいんです」と言って、自らギターで伴奏し、夫婦でセッションを披露したという。
番組で鶴瓶は、歌手・中島みゆきの『糸』を歌った吹石の野太い声を再現。鶴瓶の歌マネは一本調子で、「冗談しとるわけやないよ」とあえて忠告し、「何も止めないでずーっと福山は(ギターを)弾いてるわけ」と福山についても言及したのだ。
そして鶴瓶は、「決して(吹石は)音痴とは言わんよ。言わんけど、かわいいおっさんが棒読みしてるみたいな歌やねん」と吹石の歌唱力を総評。この流れからも吹石が音痴であることは察しがつく。
「吹石自身、音痴であることは分かっていますが、歌うことが大好きなようです。脚本家で俳優の宮藤官九郎もかつて控え室が隣り合わせた際に、昔の歌謡曲を歌う吹石の歌声に『ヘタっていうか、なんかすごく楽しそうでした』と、ヘタであることを否定せずに、うまくまとめていました」(前出・同)
今となっては、伝説の“迷曲”としてデビュー曲を封印した吹石。歌が上手な父親と“楽しそうに歌う”母親を持つ夫婦の子供はさぞかし幸せだろう。