「早期に公開すべきだったという議論はあってしかるべき」と国民の利益については曖昧にして、尖閣ビデオの内部告発者には、何らかの罰則を示唆する発言をしている。情報管理の大切さに触れるようなことも話していたが、中国側を話す前に尖閣ビデオを見ていなかったという準備不足の姿勢には疑問を持たざるを得ない。
外交にはまず何よりも情報が必要である。情報が無ければ、自分にとって何が有利で何が不利益かが分からないからだ。もともと日本は交渉が下手くそと言われるが、上手下手の以前に必要な情報を確認していないという行動自体がそもそも問題である。
TV側が編集した映像だけでは100%判断できないが、国民向けにしっかりメッセージを発するというより、党内に気をつかい、中国に気を使っていることをPRした様にしか見えない。なぜ内部告発に至ったか? という民主党の責任から論点をそらそうとするので、全ての発言が薄く感じられてしまう。
「一個人の暴走を許すことは他に波及する可能性がある」海保職員を槍玉に挙げていたが、民主党では一個人どころか多くの人間が暴走しているのではないだろうか?
鳩山元総理をはじめ、都合が悪いことは全て隠ぺいし、毎日悪いニュースを発信する仙谷官房長官の行動は、国民の不利益になるといっても差支えはない。
細野豪志前幹事長代理のホームページには以下の理念が記載されている。
「私は、今の日本には「健全なナショナリズム」が必要であると考えています。(中略)反省すべき歴史は反省し、この国を愛して、未来を切り開く政治家です。政治家が健全なナショナリズムを持ち、国会で堂々と国益を論じることのできる時代をつくっていきたいと考えています」
今の民主党が国益に値する行動を取っているかどうかを自身の原点に戻り、しっかりと考えてほしい。強い理念をもっているようなことも記載されていたが…「私の理想は、有権者という制約を超えて国民の真の代表となり、未来を託される政治家となることです」
このまま民主党が暴走して日本が迷走すれば、間違いなく未来はない。コトバだけではなく、行動で示してほしいものだ。