◇今週のこの1枚◇ヤードバーズ「ROGER THE ENGINEER」(1966年/Columbia)
ロックの歴史を語る上で非常に重要なバンドです。もちろん一番有名な話では、その当時、3大ギタリストと言われた、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジが在籍していました。ともかくメンバーだけでなく、マネージャーも含めて人の入れ替わりが激しく、権利関係の問題などでレーベルも色々と変わっています。この作品は、その中でジェフ・ベックの時代のものです。
クラプトンの時代までrhythm and blues色が強く、また、カバー曲も多かったため、ヒット曲に恵まれず、バンドがpopな方向に向って行こうとしたことで、クラプトンの脱退が決まったみたいですね。このアルバムでは、そういったことが爆発してるような気がします。はっきり言って変です(笑)。サウンドこそ一本の筋が通っていますが、一曲一曲タイプの違う曲で、ジャンルレスな感じです。この時代では、相当突飛なアルバムとしてあったのではないかと想像してしまいます。今の時代に聴いても新鮮で、面白いアルバムです。
残念ながら、ボーカルのキース・レルフは、1976年にエレキギターで作曲中に感電死しています。バンドの方は、2003年に、ジム・マッカーティ(ドラムス)とクリス・ドレヤ(ベース)中心にメンバーを集め、ヤードバーズとしては、35年振りに2003年に「BIRDLAND」をリリースしています。
最後のギタリスト、ジミー・ペイジは、ジェフ・ベックと重複している時代があり、ベースを弾いてたこともあるみたいです。最終的に契約の問題で、ジミー・ペイジがメンバーを集めて、ニュー・ヤードバーズを結成しますが、古いバンド名に拘るのもどうかということで、レッド・ツェッペリンになります。どの時代のものでも面白いので、拾って聴いてみてはいかがですか。
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