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全日本プロレス 西村修がプロレス界に警鐘。ドリー魂を伝える

 全日本プロレスの西村修が4日、都内の同事務所で会見。3・1東京・両国国技館大会で行われるドリー・ファンク・ジュニアの引退試合として、ドリー&西村VS天龍源一郎&渕正信を発表した。西村は「往年のキャリアとテクニックを現代のプロレスファンに見せてあげたい」とドリーイズムの伝道師となることを宣言。さらに、セミリタイア状態のドリーをフル参戦させることで、伝えたいメッセージがあるという。その真意とは。
 “無我の哲人”が日本マット界の未来を危惧する。
 ドリーの最後の対戦相手には弟のテリー・ファンク、永遠の宿敵アブドーラ・ザ・ブッチャーなど縁(ゆかり)のある選手の名が候補に挙がったが、その中から天龍&渕に決まった。西村は「天龍さんはドリーさんの純然たる弟子ということもありまして。(ジャンボ)鶴田さんにしろ、渕さんにしろ、ドリーさんに教わっている。先生に最後のお見送りをしたいというテーマで決定しました」と経緯を説明する。
 また、2月シリーズ(17日、後楽園ホール大会で開幕)の全10戦でタッグを結成し「私は戦うよりも徹底してサポートにつきたい」と改めて“21世紀版ザ・ファンクス”の結成を宣言してみせた。
 さらに「大技が主流となっている現代のプロレスで敵との間合い、術中にはめる戦術。一挙手一投足を見ていただきたい。無我の思想哲学を一番表現できるのがドリーさんじゃないか」と西村はドリーとのタッグを通じて、現代のプロレス界に警鐘を鳴らすつもりだ。

 西村は声を大にして言う。「日本には歴史を作ったジャイアント馬場さん、アントニオ猪木さんがいる。ドリーさんはアメリカンプロレスの歴史の創始者みたいなもの。生き様を見ずにはプロレスを語れない。(現代のプロレスは)試合が終わってみたら何の印象も残っていない」とし、「キャリア2、3年のレスラーだとレベルが高すぎて理解できない」。西村はドリーとのタッグを通じてプロレス界に温故知新の精神を植え付けようというのだ。
 「勝ち負けを超越したメッセージを訴えていきたい」と語る西村。ドリーとの“21世紀版ザ・ファンクス”が、プロレス界に伝える最初で最後のメッセージとは果たして何か、その“言葉”に大注目だ。

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