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スポーツ 2009年03月31日 15時00分
侍ジャパン戦士にWBC後遺症
4月3日、プロ野球は6年ぶりにセ・パ同時に開幕する。WBCを2連覇して迎える球春。ファンをワクワクさせるのは、巨人の原監督率いた侍ジャパンの戦士。とりわけ注目されるのが投手陣の三本柱、松坂大輔(28=レッドソックス)、岩隈久志(26=楽天)そしてダルビッシュ有(22=日本ハム)。岩隈とダルビッシュは開幕戦で激突する。メジャーリーガーをはじめ、世界の強打者をねじ伏せた右腕2人の投げ合いは、WBCの興奮をまた思い出せてくれるのは間違いないが、一方でWBCの後遺症が懸念されてもいる。 アメリカから伝えられたショッキングなニュースだったのが、WBC2大会連続MVPの栄誉に輝いた松坂の先発3番手降格。しかし、松坂は覚悟していたフシがある。スポーツ紙記者の話。 「球数を厳しく制限されていたのに、松坂はキャッチボールに見せかけるなど、隠れるようにして投げ込んでいた。それをわれわれ、日本のマスコミが書いたのですから、球団サイドに伝わらないはずがない。3番手は言ってみればペナルティ。個人主義の国だけに逆らえばどうなるかを、チームメートに示さなければならない。松坂は日の丸のためなら、それでもいいと腹をくくっていたでしょう」 WBCの主催者は、米メジャーを統括するMLB。だから、投手に関しては球数制限や登板間隔など厳しい制約があった。投手の肩を消耗品と考える大リーグならでは。そこに、長嶋茂雄氏が言うような“フォー・ザ・フラッグ”はない。 さて、日本球団所属の侍戦士はどうか。球界OBが言う。 「レギュラーシーズンが終了すれば一端、体を緩めるのがプロ野球選手。いわゆるオフにクールダウン、体の手入れをして自主トレ、キャンプ、オープン戦を経て次のシーズンを迎えることになる。メジャーリーガーもそうだが、侍ジャパンのメンバーにはオフがなかったに等しい。ずーっと、緊張しっぱなし。シーズンのどこかで、金属ならぬ“勤続疲労”が出て、なんら不思議のない状態にあるといっていい」 WBCの試合中に故障でリタイアを余儀なくされたのが横浜ベイスターズの主砲、村田修一。阪神の岩田稔投手は凱旋帰国後、左肩痛に襲われた。この2人の戦列復帰は、早くて5月中旬になると見られている。 そして、筋肉痛と発熱で予定オープン戦を2試合連続欠場したのが、その大活躍でポストイチローとしてメジャースカウトから絶賛されたヤクルトの青木宣親(27)。幸い、休養すれば開幕戦に出場できそうだが、周囲をヒヤリとさせた。 「野手は実戦を積むにつれて感覚は戻ってくるから心配はない。まずは故障したところを治すのが先決。焦らないことです」(前出・OB) ところで、開幕投手としてマウンドで対決することになったダルビッシュと岩隈も、WBCの後遺症がなかったわけではない。ダルはオープン戦の登板時にマウンドの柔らかさに戸惑った。そして、岩隈は調整登板なし、ぶっつけで本番に臨むことになった。先のスポーツ紙記者が言う。 「2人とも、万全の状態ではないことが図らずも明らかになった。本業の先発に加えて中継ぎ、抑えでも投げたのは、経験になったかと言えばそうとも言えない。精神的な疲労がシーズンのどこかで出ない保証はないからだ。とくに岩隈がそう。野村監督の口から『WBCのせいで…』みたいなボヤキがでなければいいのですが…」 3日後、2人の対決はどんな結末になるのか。
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社会 2009年03月31日 15時00分
森健&東国原&橋下 知事連合誕生か
千葉県知事選で100万票越えのぶっちぎりVを果たした森田健作氏(59)に強力な“援軍”が出現した。宮崎県の東国原英夫知事(51)と大阪府の橋下徹知事(39)だ。両知事は30日、森田氏に連携への期待を込めた熱いエールを送っており、森田&東国原&橋下という知事連合が誕生する可能性が出てきた。 東国原、橋下両知事に共通するのは、国に対してはっきりモノを言うこと。しかし地方自治体の首長が国と闘うには限界があるため、志を同じくする知事仲間が必要になってくる。発信力ある両知事と、俳優であり衆参両院での国会議員経験もある森田氏がタッグを組めば相当手ごわい存在になるのは間違いない。口先だけで地方分権を唱える国には厄介だろう。 そうした連携を意識してか、知事選から一夜明けた30日、東国原氏と橋下氏がさっそく熱烈エールを送った。 東国原氏は森田氏当選について、報道陣を通じて「認知度も情報発信力もあるので、地方分権を連携して進めたい」とストレートに協力要請した。さらに「『関東の雄』として日本をけん引していただきたい」と最大級の賛辞で“知事連合”のボス就任をうながした。 橋下氏もまた「PR力も国への発信力も格段に僕より上。国会議員としての経歴もあるスーパー知事が誕生した」とベタ褒め。年齢や経験からか、早くも“兄貴分”として頼りにしている姿勢すらのぞかせた。 熱血漢で知られる森田氏はまだ若い。しかしながら東国原、橋下両知事よりは年長者のため存在感もあり、政治家として大先輩でもある。知事就任では“後輩”にあたるが、この3知事が連携する際には必然的にボスの座に就くことになるだろう。さらに、関東-関西-九州と広域連携のかたちになるため、他府県の知事を巻き込める可能性も広がってくる。 森田氏はきょう31日、首相官邸で麻生太郎首相と意見交換する予定。あす4月1日には東京都の石原慎太郎知事に会うという。“青春の巨匠”の当選で、地方がが然アツくなってきた。
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社会 2009年03月31日 15時00分
中国“6月危機” 就職できない新卒者の暴動警戒
4兆元に上る景気刺激策が議論を呼んでいる中国で、その焦点は就業問題に移りつつある。2月危機はなんとか乗り越えたが、次は6月危機。卒業シーズンを迎えて就職できない新卒者が街にあふれ、暴動を起こしかねないというのである。 どうにか回避された2月危機。1月26日から始まる春節(旧正月)を郷里で過ごした労働者が再び都会に帰ってくるとき、仕事が見つからず暴動が起きるのではないかと心配された。今度の6月危機は大学生の就職問題だ。 中国では大学の卒業式は6月。今年は過去最高の592万人の新卒者が見込まれている。しかしその就職活動はきわめて厳しく、約150万人が職にあぶれることになりそう。その不満が大規模な抗議行動につながりかねないと懸念されているのである。 雇用を維持するためには、年間GDPの成長率8%が必要不可欠といわれる。ところが昨年第四半期の成長率は6.8%と大きく下回った。 問題は、中国政府が景気刺激策として投じる4兆元の中身だ。約半分にあたる1兆8000億元が道路や送電線工事などのインフラ整備にあてられる予定。インフラ整備は景気を刺激するが、就業問題の解決にはつながらない。公共工事受注による臨時雇用は生まれても一時的なもの。持続的な就業には直結しないとみられているからだ。 中国の長老エコノミスト・孫鄭軾氏は「4兆元の使い方はアジア金融危機のときと同じ。現状にはそぐわない。労働集約型の企業ではなく、高い付加価値を持つ企業を育てるべきだ」と語っている。 一方、中国の経済成長を持続させるためは、就業問題と同時進行でエネルギー問題を解決しなくてはならない。かつては資源大国を称していた中国だが、工業化の急進とモータリゼーションの拡大により、すべてのエネルギーを自給することが困難になった。 中国のエネルギー事情の特色は石炭への依存度が高いこと。エネルギー消費の約7割を石炭が占め、ほぼ自給できるという。しかしながら石油の海外依存度は高い。大慶など東部の油田で産出しているが、消費量の増加に追いつかないのが現状だ。1990年に比べて昨年は石油消費量が約5倍に膨れ上がった。エネルギー消費量も米国に次いで世界第2位である。 石油資源の確保は経済成長のうえで欠かせない問題だ。1992年より中国の3大メジャーと位置付けられるCNPC(中国石油天然ガス集団公司)、SINPEC(中国石油化工集団公司)、CNOOC(中国海洋石油総公司)の各社が海外での石油資源開発やM&Aに乗り出した。その活動はアフリカや中東、アジア、南米など30カ国におよび、投資やM&Aの案件は140件に上るという。 背景には、世界的な金融危機の影響で投機資金が引き揚げられたことや、油田・鉱区の権益の相場が下がったことがある。3大メジャー各社は資源価格が上がった折、安定した財務基盤を構築したため資金的にも問題はなく、権益確保に拍車がかかっている。 さらに中国通のアナリスト・原口浩氏は「中国の財務基盤はまだゆとりがある」と指摘。その理由をこう続ける。 「中国の国債発行残高は対GDP比率が19%ぐらい。150%を越える日本に比べ遥かにゆとりがある。あと数年は財政拡大しても大丈夫だ」 中国の財政拡大を望むもうひとつの要因がある。今や米国の国債の21%を保有しており、日本の20%を上回っている。オバマ政権は景気刺激策として、国債を増発せざるを得ない。その引き受けを中国が担う代わりに、米国は人民元の為替レートに対して黙認するという暗黙の了解がある。 当然ながら財政拡大には限界がある。就労問題、エネルギー問題と並んで今後の大きなテーマとなるだろう。 労働集約型経済から高付加価値型経済へ。6月危機を心配する中国にとって、工業生産の海外へのシフト、サービス産業の発展など産業構造改革が必須の課題だ。そうそう危機が訪れてはたまったものではない。
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社会 2009年03月31日 15時00分
経済偉人伝 早川徳次(シャープ創業者)(20)
再出発したものの、なかなか北二葉町の時のようにはいかない。以前は次から次へと注文があったが、今は仕事が途絶えがちだった。そこへ悪いことに芳松が大火傷を負い、寝込んでしまう。 蝋(ろう)づけ用の石油ランプをうっかり倒して石油を浴び、そこに引火して、あっという間に火に包まれたのだ。右腕から腋(わき)へかけてひどい火傷を負い、動くこともできない状態になった。 坂田の店は徳次たち3人の肩にかかった。洋傘の金具づくりの仕事は3人で何とか続けられるが、営業や取引の交渉になると、少年3人ではどうにもならなかった。芳松を医者に診せるために出費は嵩(かさ)むのに、店の収入は目に見えて減っていった。立て続けに起こる困難に堪(たま)りかねた兄弟子2人は実家に逃げ帰ってしまった。徳次は彼らの実家に急いで出かけ、何とか説得して連れ戻して来た。そしてそのことは、病床の芳松には伝えなかった。 2人を連れ戻した直後、徳次は思いついたことがあった。「あれを売ろう」。隅に置いた石油缶を指さしながら2人に言った。差し押さえられたドイツ製の機械で作った“売り物にならない鉛筆”が2杯の石油缶にぎっしり詰まっていた。 「出来は悪いけど鉛筆は鉛筆だ。立派に使えるんだから、夜店で安くしたらきっと売れる」。もちろん、徳次も初めての商売には不安もあったが、何とかなるとも思っていた。 芳松に、鉛筆を売って金に替えましょうと提案したその日の午後、徳次は出来損ないの鉛筆を風呂敷いっぱいに包んで背負うと店を出た。向かった先は日本橋・水天宮。その日は縁日だった。 水天宮は浜町、蠣殻町と抜けて6キロはある道のりだ。隅のほうに場所を見つけて潜り込むと早速、地面に風呂敷を広げてその上に鉛筆の山を作った。 「鉛筆3本、たったの1銭!」と呼び声を出さなくてはいけない。だが初めてのことで、かあっと上がってしまい恥ずかしくてたまらない。
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社会 2009年03月31日 15時00分
永田町血風録 「永田町が小沢でひとつになる日」は来ない
「東京がひとつになる日」。3月22日に行われた「東京マラソン2009」のキャッチフレーズだ。 「日本がひとつになる日」は、同じ24日の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝、日本対韓国戦だ。 「いや、こんなにスポーツが国内の話題を独占するなんて羨(うらや)ましい。早く政治もこうなってほしいものですな」 ある野党の大物政治家がテレビで観戦しながら、そう呟(つぶや)いた。 同じ頃、民主党は小沢一郎代表の秘書の政治資金規正法違反で裁かれるかどうか。小沢とその子分たち、鳩山由紀夫幹事長、山岡賢次国対委員長ら、かつての“小沢派”の面々は、この事件を落着させて次の選挙で国民が民主党になびく、その日を語っていた。 そして、翌々日24日の深夜、小沢が涙を浮かべ秘書の不祥事を説明したがどうにも歯切れが悪かった。 3年前の4月、民主党代表に選ばれた小沢は、「変わらずに生き残るためには、変わらなければならない」という名画「山猫」の名ゼリフを引用して、「まず、わたし自身が変わらなければなりません」と大見得を切った。しかし、3年経った今、小沢は少しも変わっていなかった。 民主党は「カネと政治をクリーンにする」のが党是だったのに、その代表は自民党時代からのカネと政治の関係を変えてはいなかったことになる。 政界は、すでに総選挙モードに突入している。24日の小沢の説明で、代表を辞任して民主党も出直す、というコメントでもあるのかと期待した。それは同時に、永田町全体が民主党を見直す時でもあった。 それなのに、小沢は開き直ったのだ。「オレは辞めない」と。この説明を聞いていた国民、いや、それ以上に民主党議員の間には「あの小沢の会見は何なのか」といった落胆の声が大勢を占めた。 「民主党を中心とした政治の波がひとつになるはずが、ひとつになるどころか民主党への期待が雲散霧消してしまいかねない。次の選挙では、もう小沢というか民主党の傘の下では闘えない。いっそのこと、辞めてくれた方が民主党議員には危機感が募り、選挙はいい結果になっているかもわからない」 と、民主党の国会議員の中には小沢以上に半べそをかき、涙さえ流している者もいる。 「なぜ、あの24日の記者会見で『オレは辞める』と言わなかったのかな。このままでは民主党への支持はどんどん下がっていく。やりにくくなるのだけは確かだ」とは中堅の国会議員。 ただし、鳩山だけは「この件に関して何も言わない。あとは麻生(首相)が『国会を解散する』と言わないで、任期まで引きずってくれることを願うしかない。そのうち、国民も小沢の秘書事件を忘れてしまう」というようなことを考えて、じっと我慢しているのか。 「永田町が小沢でひとつになる日」が来ないことだけは、確実になった。(文中敬称略)
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芸能 2009年03月31日 15時00分
島田紳助 次はスイーツ界に殴り込みか
タレントの島田紳助(53)といえば、バラエティーの帝王であるだけでなく、実業家としても成功を収めている。そんな彼が満を持してスイーツ界に殴り込みを掛けるといううわさがある。 実は、紳助は芸能界でも5本の指に入るスイーツ党としてその名を知られているのだという。 「数十億円単位の不動産を所有し、お好み焼き屋、和食屋、バーを経営する紳助が最後に進出しようとしていたのがスイーツだった」(テレビ関係者) 今回、紳助が手掛けるといわれているのは和菓子をベースにした洋菓子店をプロデュースすること。 「日本全国の甘味処やケーキ店を食べ歩き、自分の舌で味を確かめた店は優に1000軒を超える。お好み焼き屋を出店する際も、紳助は日本中のお好み焼き屋を食べ歩いた。全てにおいて凝り性の紳助は、自分が納得する味じゃないと出店しない。職人も見つけてきた。今回、試行錯誤を重ねようやく納得の味に出合えたらしい」(芸能プロ関係者) 現在、紳助は秋のオープンに向けて急ピッチで準備を進めているとか。出店計画を立てているのは東京、大阪、京都の3大都市らしい。 「意外だが、あえて一等地は避けている。むしろ立地条件が悪く交通の便が悪いようなところばかりを探しているから面白い」(先のテレビ関係者) 紳助がプロデュースするスイーツ店のコンセプトは低価格。最も高いお菓子で300円を上限にするという。 「立地条件を悪くするば、コストが掛からない。しかも、あえて分かりにくい場所を選んだのは宝探しをする感覚も味わえるから。自慢の商品は、3種類のエクレア。あんこ、チョコ、カスタードのクリームに和菓子テイストが練り込まれている。価格も一つ100円以下で提供するそうだ」(同) 紳助が低価格のスイーツ店をプロデュースしようと思い付いたのは、某コンビニで販売されているエクレアとの出会い。 「150円という値段にも驚かされたが、それ以上に感動したのがそのおいしさ。甘すぎず、一度、食べたら病み付きになる味。紳助は自分が司会を務める人気番組『行列のできる法律相談所』(日テレ)でもこのエクレアを取り上げたほど」(テレビ関係者) その結果、紳助にとってビジネスチャンスが到来したようだ。 「番組で取り上げた直後にあちこちのコンビニでエクレアが完売する騒ぎになった。商売人の嗅覚が動いたらしい。この一件を知ってからスイーツ店参入を決意したんです」(芸能プロ関係者) これまでのやり手ぶりから考えると、いかにもありそうな話だが…。
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芸能 2009年03月31日 15時00分
人物クローズアップ 俵山栄子
あるときはモノマネ女王、またあるときは謎のソウルシンガー。いろんな顔を持つ舞台女優の俵山栄子(47)が新感覚の朗読劇「ひとり立ちシアター〜忘れたいのに〜」を上演する。今回の舞台では主演のみならず製作全般も手がけたものの、思いもよらないドタバタ続き。抱腹絶倒の裏側を赤裸々に語ってもらった。 タイトルが「ひとり立ちシアター」と一風変わっているが、ひとり舞台というわけではない。今回の舞台は朗読劇で、出演者11人のうち10人が座ったまま台本を読み進めるスタイルだ。 「で、残りのひとりである私だけが立って演技する。だから“ひとり立ちシアター”。別に何かから卒業するわけじゃありませんよ(笑)」 その一方、舞台裏の製作すべてを、彼女がひとりで取り仕切っている。 「チラシ、パンフレット、衣装、小道具、チケット…ぜんぶひとり。受付までやるって言ったんですが、さすがにそれはやめとけって(笑)。使用する音楽も私が音源を集めて編集しています」 脚本はミュージシャンにしてエッセイストの島敏光。タイトルに「忘れたいのに」とある通り、世界中の人が一斉に記憶をなくしたらどうなるのか…というストーリーだ。 「末期的な内容です。テーマは温暖化やオゾン層の破壊といった地球の環境問題。このままだと子供に未来はない…そんな現実的でリアルで差し迫った危機を描いた、本当に起こってもおかしくない話。みんなが恐怖を感じ、それが狂気となって…事態はとんでもない方向に進んでいきます」 山藤章二が主催し、高田文夫ら寄席・演芸関係者が参加する句会「駄句駄句会」が後援している。島が会のメンバーという縁によるものだ。 「なので、内容は末期的ですが大いに笑えます。いたって主人公はマジメですが、なにせ記憶を失っているので会話がチグハグ。普通の人から見たら、そこがおかしいところじゃないかと。ギャグじゃなく、あくまでも脚本ありきの笑いですね」 演出は…アラン・スミシー!? 映画好きならご存知のはずだが、この名前は、監督が製作中に何らかの理由で降板したり、自分の作品として責任を負いたくない場合に使われる偽名だ。 「もちろん最初は私が演出も担当。でも自分が主演ですから作品を客観的に演出するのが非常に難しい。そこで、コント山口君と竹田君の山口弘和さんに全体の監修をお願いしたんです。正直とてもじゃないけど演出なんて…と持て余していたとき、フラッと現れた山口さんに“甘い!”と一喝されまして」 そのときの山口は右肩を骨折し、三角巾で腕を吊った状態。舞台でおなじみの肉体派コントをやった際、でんぐりがえしをしたら折れたのだそうだ。コント中に骨折したのは初めてで、いたく落ち込んでいたという。 「しかもひどい花粉症で、マスクしたまま私を見て“お前の落ち込み方なんて、まだまだだ!”と(笑)。ああ、心の師匠は山口さん…というわけでお願いした次第。みんな山口さんの言うことならちゃんと聞くんですよ、これが(笑)。演者には私より年上の方もいるので、なかなか思ったことが言えなかったりしたんですが、山口さんならズバッと言えますし。その点でも私は演出する前からくじけてました…」 演出だけでなく舞台監督でも前代未聞の事態に遭遇。これまで7人も変わっているという。 「最初の人は関係者の紹介でしたが小劇場の芝居をやったことがなく、何も経験がなくて、ビックリ! 早々にお引き取り願いました。2人目は交通事故。3人目は劇場の下見に行こうと待ち合わせたのに来なくて。後で聞けばノロウィルスに感染したとか(笑)。こうして次々に入れ替わり、今の7代目でようやくまともな人が…(笑)。私、呪われてるのかな? ちゃんと神社へお参りにも行っているのに」 むろんキャスティングも担当。自身のコネクションで各所に出演を依頼した結果、誰が自分を好きでいてくれるのかハッキリ分かったと語る。 「孤独感というか孤立無援というか…。ギャラなんて出ないような舞台なのに、みんな“栄子ちゃんがやるなら”と協力してくれて。友情、愛情、人の情けを感じました。貴重な体験でしたね」 最初の台本では登場人物は16人、舞台上にマイクが16本も立つ予定だったとか。とても入りきらないので登場人物を11人にまで減らした。 「全員が同時に舞台に上がるのではなく、3〜6人が入れ替わり立ち替わり登場するスタイル。島さん本人も出られますし、BOOMERの河田貴一さんは得意の早口競馬実況中継を披露します。もちろん私はモノマネショー。人ごみでごった返す公園で、みんなに無視されながらモノマネする切ないシーン。でも、お客さんから見たら、むしろ面白いかも」 チラシ作りも困難を極めた。今の時代、みんな家にパソコンがあり、インターネットにつながっているのが当たり前…それが当然ではなかった。 「出演者の顔写真を集めようと電子メールで送ってもらおうと思ったら…パソコンどころか、ファクスや携帯電話すら持ってない人ばかり。日常生活で不要な人が多いんですね。結局、デジタル画像をメールで送ってくれた人は、たったひとり。どこかで撮影したスナップショットの紙焼き写真を手渡されたときは、思わず笑ってしまいました。集めるのに結局2週間以上もかかりました」 朗読劇は普通の舞台よりも難しい。肉体を使って表現できないからだ。役者は体を使ったほうが100倍楽だという。 「文字通り“手枷(かせ)足枷”をはめられた状態でおもしろく演じられたら朗読劇として成功でしょう。役者は頭の中に浮かんだ映像を、どれだけ座ったまま演じ切れるのか? 台本の上っ面をなぞるように読んでいるだけなら、差がハッキリ出てお客さんに見抜かれる。そこに落とし穴がある。朗読劇の深みだし、面白いところですね」 今回の舞台は4月3〜5日に下北沢シアター711で上演される。 「一番の問題は、役者が全員そろうのが公演初日ってこと(笑)。けいこでも必ず誰かがいなくて、役者がそろわない。もう、ぶっつけ本番、できたら奇跡(笑)。前代未聞の舞台です、見逃せませんよ。怖いもの見たさでしょうか、初日(3日)のチケットは既に完売(笑)。でも4日と5日はまだまだ余裕があります。アンバランスさをはらんだスリリングなステージを、ぜひご堪能下さい!」<プロフィール>たわらやま えいこ1962年2月9日生まれ、新潟県出身。T156、B81W57H81。フジテレビ「オールスターものまね王座決定戦」「オールスターものまね紅白歌合戦」などで活躍。桑野信義を中心とした黒塗りディスコユニット「クワマンWithスリービックリーズ」のメンバー・HABUとしても活動中。
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芸能 2009年03月31日 15時00分
シネマレビュー「ウォッチメン」
丸の内ルーブルほか公開中パラマウント・ピクチャーズジャパン配給 1985年、アメリカ合衆国はいまだニクソン大統領が政権を握り権力を欲しいままにしている。ソ連との間で一触即発の緊張関係が続き、漠然とした不安感が社会を包んでいた。10月のある夜。ニューヨークにある高層マンションの一室から一人の男が突き落とされた。殺された大男の名はエドワード・ブレイク。かつて“ウォッチメン”と呼ばれていた者の一人。死体のそばには、血のついたスマイルバッジが落ちていた。そのバッジは、彼が胸に着けていたトレードマークだった…。 映画は、冒頭の事件の犯人がわからないまま、緊張感を漂わせつつ、ウォッチメンと呼ばれた人たちの特徴や過去に関してもたっぷり描きながら、全容が分かる終盤に向かっていく。暴力描写や性描写など刺激の強いシーンがあり、R-15指定作品。163分という長い映画だが、最後まで飽きることはなかった。 ヒーローものと思ってしまうようなタイトルである。だが実は、特殊能力を持つ人たちが登場する、アクションもたっぷりのミステリー超大作で、大人のための娯楽である。監督は「300(スリー・ハンドレッド)」のザック・スナイダー。
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スポーツ 2009年03月31日 15時00分
新日本プロレス 永田VS飯塚は4・5両国チェーンデスマッチで決着へ
新日本プロレス、東京・両国国技館大会(4月5日)の対戦カードが30日、都内の同事務所で発表された。GBHの飯塚高史に襲撃された永田裕志が怒りの会見。チェーンデスマッチで飯塚を制裁し、GBHを壊滅に追い込む決意を示した。 GBH飯塚との遺恨にピリオドを打つ! 6日に行われた旗揚げ記念日興行のタッグ戦で流血させられたことを皮切りに、ニュージャパンカップ2回戦では反則勝ちで不透明決着。29日の沖縄大会でも試合後にチェーンで絞首刑にされた。この日は両国大会での決着戦が決まった。 会見でも乱入してきた飯塚にチェーンで強襲された。「お前はこれ(チェーンで)できるのか? 血だるまにしてやる」と挑発され「チェーンがなきゃ何もできないんだろ。向こうが望むなら何でもやってやる」と応じ、両国でチェーンデスマッチに臨むことになった。 憎き飯塚撃破に向け手段は選ばない。永田は「人間の体の凶器となるところを全部使う。悲鳴をあげさせる」と飯塚への制裁を誓い、「新日本の質を下げるGBHは壊滅させる」と誓う。 永田VS飯塚の一騎討ちに伴い、当初、永田と対戦予定だった後藤洋央紀は、GBHの矢野通と対戦が決定した。5・3福岡大会でのIWGPヘビー級王座挑戦が決まっている春のG1覇者との一騎打ちが決まり、矢野は「アイツ、足が悪いんだろ? 俺が勝って挑戦権を奪う」と息巻いた。
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スポーツ 2009年03月31日 15時00分
M-1 ヒョードルが来る!?
総合格闘技国別対抗戦「M-1チャレンジ」(4月29日、ディファ有明)の会見が30日、都内のDEEP道場で行われた。日本代表5選手が決意表明したほか、世界最強の男、エメリヤーエンコ・ヒョードルの来場プランも明らかになった。 この日は日本代表に選ばれたライト級からヘビー級まで各階級5選手が発表された。日本代表の佐伯繁監督とともに70キロ級のLUIZ、76キロ級の長谷川秀彦、92キロ級の水野竜也が出席。会見では佐伯監督が「今年は決勝をどこでやるか決まっていないので、日本が優勝してぜひとも大みそかに日本で決勝をやりたい」と意気込んだ。 日本大会にはM-1チャレンジの統括本部長を務めるヒョードルが来場する可能性も浮上。佐伯監督は「今回、ヒョードルさんが来日するかもしれない」とほのめかし「まだわかりませんが、来場してもらって何かできればと思っております。ヒョードルさんが来てくれれば日本のファンのみなさまも喜ぶと思うし…」と来場要請していることを明らかにした。
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