東国原、橋下両知事に共通するのは、国に対してはっきりモノを言うこと。しかし地方自治体の首長が国と闘うには限界があるため、志を同じくする知事仲間が必要になってくる。発信力ある両知事と、俳優であり衆参両院での国会議員経験もある森田氏がタッグを組めば相当手ごわい存在になるのは間違いない。口先だけで地方分権を唱える国には厄介だろう。
そうした連携を意識してか、知事選から一夜明けた30日、東国原氏と橋下氏がさっそく熱烈エールを送った。
東国原氏は森田氏当選について、報道陣を通じて「認知度も情報発信力もあるので、地方分権を連携して進めたい」とストレートに協力要請した。さらに「『関東の雄』として日本をけん引していただきたい」と最大級の賛辞で“知事連合”のボス就任をうながした。
橋下氏もまた「PR力も国への発信力も格段に僕より上。国会議員としての経歴もあるスーパー知事が誕生した」とベタ褒め。年齢や経験からか、早くも“兄貴分”として頼りにしている姿勢すらのぞかせた。
熱血漢で知られる森田氏はまだ若い。しかしながら東国原、橋下両知事よりは年長者のため存在感もあり、政治家として大先輩でもある。知事就任では“後輩”にあたるが、この3知事が連携する際には必然的にボスの座に就くことになるだろう。さらに、関東-関西-九州と広域連携のかたちになるため、他府県の知事を巻き込める可能性も広がってくる。
森田氏はきょう31日、首相官邸で麻生太郎首相と意見交換する予定。あす4月1日には東京都の石原慎太郎知事に会うという。“青春の巨匠”の当選で、地方がが然アツくなってきた。