トレンド
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トレンド 2010年12月15日 14時00分
ニューヨークレポート ニューヨークで見つけた不思議なクラブとすごいドラマー
ニューヨークにはジャズクラブがたくさんあるが、どこもかしこも高くなっている。東京のブルーノートとNYのブルーノートを比べてみても料金が大差なくなっているほどだ。そんな状況が黒人のジャズファンを減らしてしまう遠因ともなっているのだが、今回掘り出し物のクラブがあったのでお知らせしたい。 ウェスト・ヴィレッジにある「ファット・キャット」がそれ。ここがジャズクラブかと言うとそうとも言い切れない。 なぜかというとここはステージよりも10台以上あるプールテーブルや6台ある卓球台の方により多くのスペースが割かれているからだ。プールバーでジャズバンドが演奏していると言った方がいいかもしれない。 入場料がたったの3ドルといういまどき信じられない破格の安さで、野暮なバッグの中身の点検もないし、出たり入ったりが自由なのでセッションの合間に外に出てちょっとホットドッグを頬張ったり他のクラブをチェックする事も出来る。 「TGIF(Thank god it's Friday)」ようやく金曜日だ、という表現があるように金曜日のニューヨーカーのクラビングにかける意気込みはハンパではない。ここも行列が出来て店内は身動きできないほど込み合う。 ここ何年もお気に入りのジャズマンを見つけられなかった私だが、今回ウィナード・ハーパーという素晴らしいドラマーを知って、「ファット・キャット」に聴きに出かけてみた。地下で天井が低く、周りが騒々しいので音楽を聴くには最良の場所ではないが、彼の、まるでタップダンスを踊っているかのようなタイトでスリリングなドラミングは素晴らしいの一言に尽きる。かつて1度だけ聴いたトニー・ウィリアムズ(故人)を彷彿とさせる。2人とも小柄という共通点があるのが面白い。ウィナードは大の日本びいきなのでそのうち自分のバンドを率いて来日してジャズ・ファンを唸らせる事だろう。(セリー真坂)ファット・キャット http://www.fatcatmusic.org/
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トレンド 2010年12月15日 13時00分
連載ラノベ 夢ごこち(4)
吉原君が、お社を見上げながら、つぶやいた。 「これ、幽閉小屋かな」 幽閉って、閉じ込めるってこと。 「…幽閉」 「うん。崇徳院も、幽閉されてたんだ」 ほんと。 「そうなの」 「うん」 でも、こんな狭い場所では、幽閉できないと思う。 吉原君が、また口を開いた。 「それとも、もしかしたら、ここは、おまじないをする場所かも」 …おまじない。 吉原君、軒下から屋根まで、丹念に目で追っている。 吉原君の目つき、うれしそう。 「うん、そうだよ。きっと、ここにこもって、呪詛したり、怪鳥を呼び寄せたりするんだ」 吉原君、いつもは、私のことを気づかってくれるのに、今は、お社ばかりを見ている。吉原君、いつまで見ていても飽き足らない様子だ。 吉原君は、ほんとうに歴史が好きなんだ。それとも、もしかしたら、吉原君も、魔道とか、妖術とか、そういったことが好きなのかも。 お社の屋根に、鬼瓦がある。空をにらんでる。怖い顔。口があんなにゆがんでいる。ここ、ほんとうに、幽閉小屋かも。 土手の草木が一斉にざわめいた。お社の回廊につかえていた枯れ葉も、かさ、かさ、音をたてている。 もしかしたら、ここ、ほんとうに、おまじないをする場所なのかも。 冷たい。 風が、脇の下に入ってきた。 きっと、そうだ。ここで、おまじないをするんだ。夜中、真っ暗になってから、誰かがここに来て、おまじないをするんだ…。 夜。暗雲が出ている。月が隠れている。森が闇に包まれている。提灯の明かりが動く。誰かが、歩いてやってくる。お社の扉を開けて、中へ入る。魔除けのお札は、ちゃんとはられている。それでも、誰かが中に入る。小窓から、ろうそくの炎が漏れてくる。障子に、人影が浮かび上がる。袈裟が、揺れる。数珠が、こすれる。魔術が、始まる。 そうだ、このお社の中から、怪鳥を呼ぶんだ。 きっと、そうに違いない。ここは、怪鳥を呼ぶ場所なんだ。 なんだろう、後頭部の辺り、こそばゆい。(つづく/竹内みちまろ)
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トレンド 2010年12月15日 11時00分
復活が待望されるコンビニ商品
ネットも参考に、いくつかピックアップしてみよう。 まずセブンイレブンでは、『ミートスパゲティグラタン』や『イカフライおかか弁当』の復活を望む声が多い。前者は、居酒屋定番メニューのポテトグラタンのように、ゆで玉子とチーズが濃厚にミートソースに溶け込む逸品。後者は、濃い目の味付けのイカフライと醤油味のおかかとの相性が抜群(らしい。)のかつての定番商品だ。 現在は、 「イカフライおかか弁当は80年代半ばくらいの定番商品でして、2005年くらいに復活したものの、その後の取り扱い品目にはありませんねえ。ミートスパゲティグラタンも、やはりだいぶまえに消えた商品ですから今は残念ながら…」(国立市内某店舗) というベテラン店長の話だった。 ファミリーマートへは、以下の意見が。 「『ボンゴレビアンコ』ですね。水菜とにんにくの効いたおろしがアクセント。完全にプロの味でした」(30代サラリーマン) ネットからは、「『タイカレー弁当』がうまかった」の声。 お客様相談室によると、後者の取り扱いはまったくなく、名前が違うのでは? ということだった。また、ボンゴレビアンコも含め、復活予定弁当はないらしい。 同社のパスタは、カルボナーラも個人的におススメだが、いずれも消える前に早めに食すのが吉だろう。 いっぽう、 「ローソンの『おでんパン』の復活を望む」 という謎のネット書き込み。 「やわらかいフランスパンに出汁のしみこんだじゃがいもが丸ごと一個はいっていてうまい」 らしいのだが。 「じゃがバター、というまさしくじゃがいもが入った人気商品はありましたが、つい先日終了しました。あとは、かつて東北地区近畿地区でオリジナルのちくわパンの販売をしたほか、いくつかおでん系…の惣菜パンが過去あったかどうか…というところです」(商品開発関係者) というのが答えだった。お忙しいところスミマセン。 だいぶ怪情報に振り回された(?)が、各社とも意外に、過去のオリジナル商品すべての把握など、生き字引の長老社員でもいない限り無理なのかも…とも思わせ、まあそれはそれで新鮮な驚きだった。 あの青春の味をまた是非に! という方は積極的にお客様相談室に意見を寄せてはいかがだろう。
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トレンド 2010年12月15日 08時00分
『Wiki』に書かれた海老蔵事件のページに注目
誰もが編集できる百科事典『ウィキペディア』に『市川海老蔵事件』のページが登場した。 『市川海老蔵事件』事件の概要はもともと『11代目市川海老蔵』のページに書いてあったものだが編集合戦の末に12月6日、独立したページとして作成された。 近年、報道された芸能人の事件では最長の文字数と思われ、事件の経緯、ケガの程度、影響などがまとめて一気に読める。最近この事件に関心を持ったというユーザーには非常にありがたいページとなっている。 注目ポイントは『Infobox』と呼ばれる概要を書いた項目で『攻撃手段=暴力」『武器=灰皿』『損害=数億円』『謝罪=2010年12月7日』と初心者にもわかるよう詳しく書かれている。 また、詳細の充実っぷりには目を見張るものがあり「俺は人間国宝だ。お前の年収いくら?」「俺は平成の助六!」といった名言から「泥酔した元リーダーの口にペットボトルを突っ込んで、無理やり水を飲ませた」「逃げる際にタクシー代320円を値切った」などの目撃された行動が事細かに紹介しており、海老蔵事件に詳しいユーザーに対しても飽きさせないページに仕上がっている 『事件の影響』の項目には代演情報や放送自粛となったCM、香取慎吾や酒井法子などの個人にまでいたる影響が書かれておりこの事件の重大さがよくわかる。 また『報道』の項目には我が『リアルライブ』の記事も引用されておりとても興味深い。 もっとも、ウィキペディアはその信ぴょう性まで補償しているわけではないので鵜呑みにするのは禁物。正確な情報は自分で調べて、あくまで『洒落』の一環として閲覧するのが正しいと思われる。 ついに単独ページまで作られた海老蔵事件。終結するのはいつなのか!?・『市川海老蔵事件』(ウィキペディア)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%82%E5%B7%9D%E6%B5%B7%E8%80%81%E8%94%B5%E4%BA%8B%E4%BB%B6
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トレンド 2010年12月14日 16時45分
『もしドラ』が映画化! 主演は峯岸みなみじゃなかった!?
2010年最大のヒット作となった小説、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(以下『もしドラ』)が映画化されることが決定。本作の主役である川島みなみを演じるのは、AKB48の前田敦子に決定しました。 と、この発表を聞いて「え、主演は前田敦子なの? 峯岸みなみじゃないのかよ!」と思った方も多いことでしょう。 峯岸みなみも、前田敦子と同じくAKB48のメンバーの一人なのですが、実はこの『もしドラ』の主人公・川島みなみにはモデルとなった女性がいて、そのモデルの女性こそ、AKB48の峯岸みなみなのでした。 『もしドラ』の著者の岩崎夏海は元放送作家で、秋元康と共に「AKB48」のプロデュースに関わっていた人物でもあり、そこで出会った峯岸みなみをモデルに、川島みなみというヒロインを生み出したのです。 そのような経緯があったので、今回『もしドラ』が映画化され、ヒロインがAKB48の前田敦子に決定したというニュースを聞き、「川島みなみのモデルは、峯岸みなみだろ!」と、事情を知るファンからはそのような意見も多く出ているようです。 ただ、別に実在の人物をモデルに書かれた小説の映画化だからといって、必ずしも、そのモデルの人物にその役を演じさせなくてはならないというわけでもありません。 モデルに書かれた小説というより、こちらは完全な実話なのですが、放送作家の鈴木おさむが妻である森三中の大島美幸との生活を綴ったエッセイ『ブスの瞳に恋してる』がドラマ化された際も、森三中の村上知子がヒロインを演じていました。 モデルとなった本人が演じるよりも、そのモデルとなった人物が所属しているグループの他のメンバーが演じる方が、モデルとなった人物のことを普段から第三者の視点でよく見ているだけに上手く演じられるということはあるのではないでしょうか。逆に本人が、自分をモデルにした人物を演じる方が難しい場合だってあるのでしょう。 なお、峯岸みなみも映画版『もしドラ』の中で別の登場人物として出演するそうです。 峯岸みなみは、劇中で自分がモデルとなったキャラクターを演じる前田敦子と共演することになったわけです。これも映画版『もしドラ』の見所の一つかも知れませんね。 ちなみに、峯岸みなみはAKB48のバラエティー班とも呼ばれている人気メンバーであり、テレビやラジオ番組などにもよく出演しています。『もしドラ』を読まれた方は、テレビやラジオに出演している峯岸みなみを見ていたら、まるで小説の中から川島みなみが飛び出してきて、テレビの世界で活躍しているのを見守っているかのような感覚を味わえるかもしれません。(「作家・歩く雑誌・まゆゆ推し」中沢健 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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トレンド 2010年12月14日 16時30分
スタジオジブリはどこへ行く
スタジオジブリといえば、宮崎駿・高畑勲両氏を看板に、日本アニメ業界を牽引して来た日本アニメ界の至宝とも呼べる存在です。 スタジオジブリが最も元気のあった時代は、1980年代後半から1990年代でした。両監督とも脂が乗り切った時代で、様々な名作を世に送り続けて来た時代だと思います。 特にジブリを不動の地位に押し上げた1988年度作品の、宮崎駿監督『となりのトトロ』は、今では国民的映画と言われています。毎年夏休みになると、必ず民放テレビで放映されて高い視聴率を得ています。 現在はジブリのグッズのみを扱った専門店も登場し、中でもトトロと並んで1989年宮崎駿監督作品の『魔女の宅急便』に登場する黒猫のジジのグッズは、多くのファンを掴んでいます。 一方の高畑勲監督も、1990年に『おもひでぽろぽろ』、1994年には『平成狸合戦ぽんぽこ』を公開するなど精力的に活動をしてきましたが、1999年に『ホーホケキョとなりの山田くん』を公開後は現在に至るまで作品を公開しておらず、半ば監督業から身を引いたような状態となっています。 宮崎駿監督も『崖の上のポニョ』を2008年に公開しましたが、昔のような作品とは一線を画す作品となっており、監督自身が5歳児の目線から作った作品だと言われましたが、年齢層を下げすぎた感があり、昔からのファンには物足りなさが感じられました。 スタジオジブリにいつも絡むのが、次世代を担う後継者の創出でありますが、日本アニメ業界を代表する二大巨頭の前では頭打ち状態になっており、なかなか芽が出ない形が続いているように思われます。 2010年には新人監督である米林宏昌監督の下『借りぐらしのアリエッティ』が公開されて好評を博しましたが、米林監督の評価はまだ未知数だと思われます。 そんなスタジオジブリですが、最近ではゲーム世界にも進出を果たしています。レベルファイブ社から昨年発売されたDS版RPGゲーム「二ノ国」では、スタジオジブリの新たな挑戦が見て取れると思います。このゲームではアニメパートをスタジオジブリが担当しており、音楽は久石譲氏が担当しています。来年にはPS3版も発売される予定となっており、スタジオジブリの新たな挑戦が今後も続くかと思われます。 (藤原真)
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トレンド 2010年12月14日 15時00分
庄司ゆうこのポジティブ・ヨガ 『テーブルのポーズ』
こんにちは! 急に冷え込んできましたねー((T_T)) 私のダウンには常にホッカイロ入れてまぁーす! かなりの冷え性だからいつも手足が冷たいの…。 今日は告知があります!! 今週19日(日)、お昼13時〜、秋葉原の石丸電気で七枚目のDVD「もっと感じて…」の発売記念イベントを行いまーす☆ 来てくれたお客様には特典があるのでお楽しみに★ 是非遊びに来てください☆ そして今日ご紹介するポーズは「テーブルのポーズ」です! まず、膝を立てて座り両手は肩の下に指先はお尻の方を向けておきます。 次に、息を吸いながら腰を持ち上げ、胴体が床と平行になるようにし、首は辛くなければ、後ろに倒して膝から頭までが一直線になるようにする。 そして吐きながら腰を降ろします。 これは太ももの内側が引き締まり、体の前面のストレッチ、背面の強化に効果的です! もし、首に故障のある場合は充分に注意してからポーズに入ってください。 それでは今年もあと二週間!! ヨガをやって心も体も健康にポジティブな毎日を送っていきましょー♪《★庄司 ゆうこ★プロフィール》1984年2月22日、兵庫県生まれ。T160 B86 W57 H84 B型2010 年最強レースクイーン図鑑掲載中、『出番ですよ!「美女の館」』(千葉テレビ)レギュラー出演中オフィシャルブログ=ポジ☆ポジ☆ポジティブ(http://ameblo.jp/shojiyuko/)☆ポジティブスターヨガ☆http://www.ps-yoga.com/
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トレンド 2010年12月14日 14時30分
タモリ倶楽部を一人で実践!? 「三角点マップ」
三角点とは測量のために用いる、経度・緯度・標高の基準点のこと。小さな基準点を目指して、山を登ったり街を散策したりする愛好者も多いという。そんな三角点の情報を凝縮したアプリが、「三角点マップ」(http://itunes.apple.com/jp/app/id396599079)だ。 全国の三角点を網羅し、地図上に表示してくれるのが主な機能。一等三角点や二等三角点といった各種三角点の他、GPS固定点、電子基準点など、基準点の種類ごとに検索できるのも特徴だ。訪れた基準点には「訪問記録」をつけることができ、基準点巡礼者の記録簿としても使える。現在地周辺の基準点も探せるから、家の近くから探してみるのもおもしろいだろう。 ニッチすぎるテーマが楽しい三角点マップ。iPhone片手に、「これが三鷹村一等三角点か!」なんて、一人でタモリ倶楽部を味わうのもいいかもしれません。(谷りんご)
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トレンド 2010年12月14日 11時00分
龍馬伝、坂の上の雲… 上野公園散策
大河ドラマ『龍馬伝』が放映され、今年は、幕末が話題となった。NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』第2部放映開始にともない、引き続き、幕末・明治が注目を集める。 幕末・明治を生きた人間たちの足跡をご紹介したい。【上野公園】 上野公園(東京都台東区)に行くと、西郷隆盛像が、上野の山から東京を見下ろしている。薩摩藩の西郷隆盛と、長州藩の桂小五郎の間で密約された薩長同盟を、坂本龍馬が仲介したことは有名だ。 西郷隆盛像の近くに、彰義隊の墓がある。大政奉還がなされたのち、徳川慶喜の一橋藩主時代からの家来たちが集まった。徳川政権を支持する藩士や、不満を持つ武士らを加え「彰義隊」を結成。上野山(寛永寺)を拠点として新政府軍と対峙した。しかし、上野戦争は、新政府軍の圧勝に終わった。 彰義隊の墓の大墓石は、明治14年に造立されたが、新政府をはばかって「戦死之墓」と刻まれた。造られたのち地中に埋められ、現在は大墓石の前に置かれている小墓石には「彰義隊戦死之墓」と刻まれている。【経王寺山門】 上野公園から谷中霊園を越えた先にある経王寺(東京都荒川区)は、上野戦争のさい、敗走する彰義隊をかくまった。そのため、新政府軍から砲撃を受けた。経王寺山門には、その時につけられた弾痕が残っている。弾痕は大人の親指が通るほどの大きさだが、付近の住民の方に聞くと、昔はもっと小さくて、人々が触るうちに、現在の大きさになったという。【旧岩崎邸庭園】 上野公園から、谷中霊園とは反対側の湯島方面へ向かうと、旧岩崎家本邸があった場所に着く。現在は、旧岩崎邸庭園として、邸宅と庭園の一部が残されている。岩崎弥太郎は三菱財閥の創業者であり、海援隊の経理を担当するなど、坂本龍馬と交流があった。 旧岩崎家本邸は、鹿鳴館を手がけたジョサイア・コンドルが設計した。旧岩崎邸庭園敷地内には、外光を取り入れた洋館と、洋館と連なる和館、そして、別棟として、撞球場(ビリヤード場)がある。撞球場は、当時の日本には珍しいスイスの山小屋ふうの造りだ。 旧岩崎邸庭園サービスセンター担当者によると、『龍馬伝』の影響か、今年は例年に比べて来園者が増えているとのこと。 上野公園も、旧岩崎邸庭園も、紅葉が色づいている。幕末・明治の足跡をたどって、上野近辺を散策してみてはいかがだろうか。(竹内みちまろ)
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トレンド 2010年12月14日 09時00分
「歴史楽屋噺」パート2・江戸城無血開城…一触即発の裏事情
幕末ブームが続いているようだが、平和裏に行われた「江戸城無血開城」にこそ、和の国、日本の美学を感じずにはいられない。 「江戸城無血開城」とは何か。江戸幕府が倒れることを前提に行われた勝海舟と西郷隆盛の話し合いで、江戸が誰の血も流さずに明治新政府に受け渡された事を言う。 勝海舟は自他共に認める「江戸城、徳川慶喜最後の子分」。今で言う高級官僚にあたる。一方の西郷どんは倒幕の旗手。薩長同盟のトップである。 勝海舟と西郷隆盛の話し合いは長時間に及んだ。この話し合い、実は「無血開城」を前提に行われていた訳ではない。江戸の下町には、勝海舟の子分筋にあたる火消しの親方・新門辰五郎とその後輩の博徒・小金井小次郎の一統が数千人待機していた。「勝海舟の身に何かあったら江戸中を火の海にして しまえ」という命令が下っていたのだ。 一方で江戸城近辺には、西郷隆盛と共に上京してきた薩摩藩士の猛者達が控え、「もしも西郷どんに何かあったら、構わないから江戸城に殴り込んでしまえ」という命令があったという。 一歩間違えれば「無血開城」どころか、大勢の死者が出たかもしれないこの場面。平和に解決した勝と西郷はやはり「人物」だったということだろう。勝海舟に関しては、地方の藩士が勝を殺すつもりで会いに行ったはいいが、話しているうちに、最後は子分になってしまったというエピソードもあるぐらいだから、人心掌握に長けていたのかもしれない。 それにしても、火消しに対して放火命令が出ていたとは、洒落にならない馬鹿げた話ではないか。(みんみん須藤)