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龍馬伝、坂の上の雲… 上野公園散策

 大河ドラマ『龍馬伝』が放映され、今年は、幕末が話題となった。NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』第2部放映開始にともない、引き続き、幕末・明治が注目を集める。
 幕末・明治を生きた人間たちの足跡をご紹介したい。

【上野公園】
 上野公園(東京都台東区)に行くと、西郷隆盛像が、上野の山から東京を見下ろしている。薩摩藩の西郷隆盛と、長州藩の桂小五郎の間で密約された薩長同盟を、坂本龍馬が仲介したことは有名だ。

 西郷隆盛像の近くに、彰義隊の墓がある。大政奉還がなされたのち、徳川慶喜の一橋藩主時代からの家来たちが集まった。徳川政権を支持する藩士や、不満を持つ武士らを加え「彰義隊」を結成。上野山(寛永寺)を拠点として新政府軍と対峙した。しかし、上野戦争は、新政府軍の圧勝に終わった。

 彰義隊の墓の大墓石は、明治14年に造立されたが、新政府をはばかって「戦死之墓」と刻まれた。造られたのち地中に埋められ、現在は大墓石の前に置かれている小墓石には「彰義隊戦死之墓」と刻まれている。

【経王寺山門】
 上野公園から谷中霊園を越えた先にある経王寺(東京都荒川区)は、上野戦争のさい、敗走する彰義隊をかくまった。そのため、新政府軍から砲撃を受けた。経王寺山門には、その時につけられた弾痕が残っている。弾痕は大人の親指が通るほどの大きさだが、付近の住民の方に聞くと、昔はもっと小さくて、人々が触るうちに、現在の大きさになったという。

【旧岩崎邸庭園】
 上野公園から、谷中霊園とは反対側の湯島方面へ向かうと、旧岩崎家本邸があった場所に着く。現在は、旧岩崎邸庭園として、邸宅と庭園の一部が残されている。岩崎弥太郎は三菱財閥の創業者であり、海援隊の経理を担当するなど、坂本龍馬と交流があった。

 旧岩崎家本邸は、鹿鳴館を手がけたジョサイア・コンドルが設計した。旧岩崎邸庭園敷地内には、外光を取り入れた洋館と、洋館と連なる和館、そして、別棟として、撞球場(ビリヤード場)がある。撞球場は、当時の日本には珍しいスイスの山小屋ふうの造りだ。
 旧岩崎邸庭園サービスセンター担当者によると、『龍馬伝』の影響か、今年は例年に比べて来園者が増えているとのこと。

 上野公園も、旧岩崎邸庭園も、紅葉が色づいている。幕末・明治の足跡をたどって、上野近辺を散策してみてはいかがだろうか。(竹内みちまろ)

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