社会
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社会 2008年12月27日 15時00分
麻生首相“寝正月”決定
麻生太郎首相の“寝正月”が決まった。年明け5日に始まる通常国会までの動向が注目されていた首相は26日の閣議で、今月6日に76歳で死去した作曲家の遠藤実さんに国民栄誉賞を贈ることを正式決定。あとはのんびり東京・神山町の私邸で過ごし、年末年始は英気を養うことに集中する。大みそかに敵陣アキバに乗り込む民主党の小沢一郎代表とは好対照だ。 そんなに精神的に参っているのか? 漫画好きなことからアキバでブレークした首相は、ホームグラウンドに“殴り込み予告”してきた敵将・小沢氏を完全無視。今年に限ってはひたすら心と体を休めるという。 自民党総裁選に敗れて無役だった昨年末から年始にかけては、長野県軽井沢町の別荘で家族と過ごした。今年は遊説の予定も入れず、通常国会の対策や低迷する支持率の回復策をじっくり練る考えというから重症だ。 永田町関係者は「小沢氏のアキバ出陣はインパクトある好企画。かたやアキバに支持層を持つ首相が、景気低迷で雇用問題が深刻化するなか『寝正月でございます』では勝負にならない。仮に英気を養えたとしても、寝て食って飲んでいるあいだに支持率はガンガン落ちるでしょう」と指摘する。 10月には首相就任後初のがい旋街頭演説を東京・秋葉原で行い、一部聴衆からは「アキバを政治利用するな」などとヤジを浴びせられた。それでも聴衆のほとんどは「麻生閣下!」と呼ぶなど慕っており、JR駅周辺が黒山の人だかりになるなど麻生人気の根強さをうかがわせた。 最近の各種世論調査では「党首力」でも小沢氏に逆転を許しており、民主党は押せ! 押せ! ムードだ。アキバでは小沢氏の似顔絵をあしらった菓子まで販売され始めており、31日には小沢氏自ら敵陣に乗り込んでインターネットの中継イベントに出演。アクセスしてきた若者らと雇用問題で対話するという。 漫画好きで知られる首相サイドにしてみれば、これといったヲタク的趣味のない小沢氏を“返り討ち”にするチャンスとみられていたが、何のリアクションもないことがはっきりした。 小沢氏は、毎年私邸で元日に開いていた新年会を「みんな選挙で忙しく、上京する時間をかけさせたくない」と中止。1日午後には東京・原宿のスタジオで、またまたネット生中継の対談番組に出演し、政権交代に向けた決意を述べる。 精力的に動いて露出を高める小沢氏に対し、首相は「静」に徹する。周辺に「遊んでいると思われるので保養地で過ごすのは控えたほうがいい」との意見が強いためだ。「打ちっぱなしも含めてゴルフは禁止」とくぎを刺されているという。 前出の永田町関係者は「正月のテレビ番組には漢字検定もどきのクイズ番組なんかもあるでしょうから、せいぜいそれを見て勉強するしかないのでは」と皮肉った。
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社会 2008年12月26日 15時00分
麻生首相が造反組“斬首刑”予告 渡辺喜美元行革担当相スタンドプレー余波
麻生太郎首相は25日、民主党が提出した衆院解散要求決議案に賛成した“裏切り者”渡辺喜美元行政改革担当相を批判し、今後の造反組には自民党として厳しく処分することを明かした。戒告処分でスタンドプレーを“黙殺”された渡辺氏はこの日、テレビ出演などで言いたい放題。首相は造反組の勢力拡大をけん制するため、“斬首刑”を予告したとみられる。 首相による造反組“斬首刑”予告は同日夜、首相官邸で記者団に囲まれた際に飛び出したもの。定額給付金を盛り込んだ2008年度第2次補正予算案の採決などで造反があった場合、「その段階で党執行部がしかるべき対処をする」と厳正に処分する考えを示した。 党内には渡辺氏の行動に共感を覚える議員もおり、あとに造反組が続かないとも限らない。首相は、公然と反旗を翻した渡辺氏を「党できちんとまとめた話に反したわけだから、党員としてはいかがなものか」と批判。造反予備軍について「もっと(造反の)輪が広がる感じはない」と述べ、不穏な動きを封じ込めようと躍起だった。 渡辺氏の“スタンドプレー”は想定内の行動だった。党としては過剰に反応するのは得策でないとの判断から、軽い処分にとどめたとみられる。それでも首相は腹わたが怒りで煮えたぎっているのだろう。造反の瞬間には、腕組みして苦笑いでごまかした首相が、不快感を示した。
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社会 2008年12月25日 15時00分
飯島愛“孤独死”の謎を解く
元タレントの飯島愛さんが24日、東京都渋谷区内の自宅マンションで死亡しているのが見つかった。36歳だった。警視庁渋谷警察署によると、同日午後3時半ごろ、数日間、飯島さんと連絡が取れないのを不審に思った知人女性が自宅を訪れ、管理人に部屋を開けてもらったところ、普段着姿で21階にある自宅リビングにうつぶせに倒れていた飯島さんを発見し119番通報。救急隊員が駆け付けたときには死亡していたという。警視庁では、事件性はなく自殺した可能性があるとみて調べている。 「目立った外傷はなく、着衣の乱れもなかった。渋谷署は事件性はないと判断。死後、数日が経過している可能性があるとして25日に遺体を解剖し、自殺と病死の両面で調べるそうだ」(取材したワイドショー関係者) 飯島さんは、AV女優時代にテレビ番組でTバック姿を披露し一躍人気者に。AV引退後は芸能界に転進し、歯に衣着せぬ物言いでバラエティー番組で活躍。整形や性病感染歴を赤裸々につづった自伝「プラトニック・セックス」は売り上げ100万部を突破。ドラマ・映画化され、「印税など、少なく見積もっても2億円は手元に入ったはず」(出版関係者)。 しかし、06年11月にはブログで個人事務所の経理担当者に数千万円の横領被害にあったことを告白。同12月にはやはりブログで腎孟(じんう)炎を患っていたことを明かした。翌07年3月に突如、芸能界を引退した。 「横領被害で人間不信に陥った。さらに、外出はすべてタクシーなどかなりの浪費家だったため、経済的にも大きなダメージを負った。引退の際には、周辺から一部に引退をリークされたため、ますます精神的にきつくなった。今年2月にはノイローゼに悩まされ、抗うつ剤を処方されたことを告白。先月には、写真付きで円形脱毛症になったことを告白していた」(週刊誌記者) 引退後、飯島さんに関しては、「新しいビジネスを始める」「芸能界に復帰する」など諸説流れたが、結局、ブログ更新以外は何のアクションも起こさなかった。 「自宅マンションの家賃は約60万円だったそうですが、旧知の関係者に100万円単位の借金を申し込んだこともあったそうです。死の1週間以上前には、近所の住民が、飯島さんがブーツを脱いで手で持ち、裸足でエレベーターに乗り込むのを目撃していた」(同) 本紙でコラムを連載し、飯島さんと親しかった出版プロデューサーの高須基仁氏はこう語る。 「彼女は常に4つのストレスを抱えていた。過去のAV出演歴。1988年に東京都足立区で発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件との関係。体調不良。その体調不良の原因ともなった、小説『プラトニック・セックス』の担当編集者との失恋だ。最後に話したのは10月12日、彼女から電話があった。三浦和義の死についてどう思うと聞かれたので、彼は自殺するようなタマじゃないし、殺したって死なないようなヤツだよと答えた。それが最後だった。飯島だって殺したって死ぬような女じゃないから、たぶん自殺、あるいは病死じゃないか」 病死か自殺かは解剖の結果待ちだが、飯島さんはあまりにも孤独な最期を迎えてしまった。
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社会 2008年12月18日 15時00分
ビザ取得新手口「黒転白」の実態
日本で暮らす中国人の間で「黒転白(ヘイ・ジャン・パイ)」という中国語スラングが注目を集めている。この方法を使えば、オーバーステイであっても日本人との「偽装結婚」が認められ、正規のビザ(在留資格)を取得できるからだ。「黒」を「白」に変えるという意味合いの、ブローカーらも注目する手口とは一体どういうものなのか。 労働制限を受ける外国人が黄金の国・日本で合法的に働くには、日本人と結婚して「配偶者ビザ」を取得するのが手っ取り早い。それゆえ実態のない婚姻関係を結ぶ偽装結婚が横行。最近では漫画家、故・手塚治虫さんの元マネージャーで絵本作家の男(69)が、部下の日本人男性と中国人女性を偽装結婚させたとして、電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で警視庁に逮捕された。 配偶者ビザ取得には、(1)海外に住む外国人が婚姻と同時に日本に移住する「在留資格認定」(2)すでに何らかの在留資格で日本に住む外国人が配偶者ビザに切り替える「在留資格変更」 という2つの方法がある。いずれも、偽装結婚による不正ビザ取得の古典的な手口として悪用されてきた。 しかし、漁船などで密航したり、短期ビザで入国し、そのままオーバーステイになった不法滞在外国人は、これらの方法では配偶者ビザを取得できない。そこで登場するのが、出入国管理法第50条で定められた「在留特別許可」制度だ。 日本で生活の基盤を築いている違法滞在外国人を救済する目的の同制度が、偽装結婚による配偶者ビザ取得の「第3の方法」として注目されている。 中国では「黒戸口(戸籍を持たない人)」など、「黒」は違法状態を意味する。在留特別許可は、「黒」ビザを「白」に切り替えることから「黒転白」と呼ばれる。手塚さんの元マネージャーの事件もこの手口だった。 同許可制度は不法滞在状態の外国人にビザを与えるのだから、在留資格認定や在留資格変更以上に厳格な審査が必要なはず。ところが、在留資格認定と在留資格変更の承認については法務省入国管理局(入管)の「永住審査部門」が受け持つのに、第3の在留特別許可は「審判部門」が担当。組織のタテ割りの弊害で、後者の方がかえって容易だとの指摘がある。 都内などでは、在日中国人向けのフリーペーパーが10紙以上発行されており、入管へのビザ申請代行を手がける多くの行政書士事務所が広告を掲載している。中には、「黒転白」の文字を堂々と躍らせる業者もある。 「黒転白」イコール違法な文言ではないが、在日中国人社会でこのキーワードが「偽装結婚で不正にビザを取得すること」と認識されているのは事実だ。 業界団体である東京都行政書士会はこのほど、会員向けにホームページで「『偽装結婚、不法入国、不法滞在を助長しているのか?』などといったイメージを持たれたら、行政書士の社会的信用は失墜し、他の業務にも支障が生じる。単なるブローカーと誤解されることのないような表現に努めるべき」と注意を呼びかけたが、その後も広告から「黒転白」の活字は減らない。 当局が偽装結婚に目を光らせるのは、暴力団組織の資金源となる恐れがあるからだ。外国人女性がブローカーに支払う費用は100万円単位とされる。夫役の日本人は、ヤミ金融などの債務者などから見繕(つくろ)う。 偽装結婚が容易に認められる現状では、地下組織に多額の資金が流れ込み、悪徳外国人らに「日本の法律は緩い」と思わせてしまう。その上、配偶者ビザ発給基準が不透明なばかりに、本来の国際カップルが逆に「偽装でないか」と疑われる事態になりかねない。○“成功率”は驚異の8割 法務省の白書「出入国管理(08年版)」によると、昨年、在留特別許可を申告した9205件のうち、実に80.2%に上る7388件が認められた。在留資格認定、在留資格変更の承認率は不明で容易に比較はできないものの、違法状態の救済策として「8割」を超える成功率は驚異的だ。 同省は、「在留特別許可の許否判断に当たっては、個々の事案ごとに人道的な配慮の必要性を総合的に考慮している」と強調しているが、判断基準は極めて不透明なまま。「オーバーステイになってから申請した方が認められやすい」とうそぶく関係者もいるほどだ。 白書によると、国内に外国人登録する215万2973人(07年、以下同)のうち、配偶者ビザで滞在する外国人が総計25万6980人。国別1位のブラジル(6万7472人)が年々減少する一方、2位の中国(5万6990人)が追い上げる。同省も「この中には偽装結婚が相当数、含まれる」と認めており、取り締まりはいたちごっこだ。
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社会 2008年12月16日 15時00分
宮尾被告初公判 注目はタレントからテニス選手へ
交際相手の元AV女優・倖田梨紗(23)=有罪確定=に大麻を譲渡したとして、大麻取締法違反の罪に問われた元プロテニスプレーヤー・宮尾祥慈被告(27)の初公判が15日、東京地裁であり、宮尾被告は起訴事実を認め、検察側は懲役6月を求刑し結審。判決は22日に言い渡されるが、宮尾被告の供述で今度はテニス界の“薬物汚染”が浮き彫りになった。 宮尾被告といえば、KAT-TUNの赤西仁さんなどの人気タレントとの交遊が知られ、今回の公判で、彼らの名前が出てくるか注目された。 「うわさされた宮尾被告と親交の深いタレントの名前は一切出なかった。代わりに宮尾被告は『海外遠征の際、先輩選手に勧められ、興味本位で使ってしまった』と大麻使用のきっかけを述べた。閉廷後は、よほど聞かれたくないことがあったのか、全速力で階段を駆け下り、記者を振り切った」(司法記者) 公判で過去の大麻使用歴を明かした宮尾被告。「そうすることにより、反省ぶりをアピールすることは一般的」(同)というだけに、検察側は論告で、「多くの人に夢を与える立場のプロスポーツ選手が安易に薬物に手を染めた結果は重大」と指摘したものの、懲役6月を求刑し、「150%執行猶予が付き、その期間は1年半ほどと思われる」(同)という。 人気タレントの名前こそ挙がらなかったものの、今度は宮尾被告に大麻を勧めた「先輩選手」の存在がクローズアップ。この爆弾発言を受けた日本テニス協会の渡辺康二専務理事は一部の取材に対して、「別の選手が関与しているという話は初めて聞いた。事実関係を確認したい」と話しているが、テニス界の薬物汚染も深刻なようだ。 「海外遠征に行けるレベルの選手は、日本ランカーでもごくわずか。宮尾被告が述べた時期をたどれば、誰が大麻を勧めたかなんてすぐに分かる。宮尾被告の逮捕により、協会内は『ほかにも(薬物を)やっている選手がいるのでは』と騒ぎになっていた」(テニス協会関係者) 宮尾被告の逮捕を受け、同協会は倫理委員会を兼ねた臨時常務理事会を開き、宮尾被告を当面の間、資格剥奪処分とすることを決定。 「資格剥奪は倫理委員会の罰則規定で3番目に重い処分で、日本テニス協会の主催、公認する大会に出場することができない。それより重い処分には除名と永久追放がある。もし、もっと処分が重ければ、宮尾被告は公判で選手の実名入りでぶちまけていたかも」(同) “エアーK”こと錦織圭選手の世界レベルでの活躍で盛り上がる日本テニス界。ところが、「錦織は写真誌に卓球の福原愛との熱愛をスクープされたが、誌面化されないもっとヤバイ写真があったようだ」(週刊誌記者)というから、今回の宮尾被告の“爆弾発言”はさらに大きな波紋を呼びそうだ。 「宮尾被告は、刑が確定した後、テニス協会に謝罪に赴くそうです。おそらく、自分に大麻を勧めた選手についても触れるでしょうが、テニス協会の対応次第では、テニス界の薬物汚染の実態を暴露するのかもしれません」(同) テニス協会にとっては戦々恐々の日々が続きそうだ。
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社会 2008年12月13日 15時00分
変わり羽子板とともに2008年を振り返る
年の瀬恒例の「変わり羽子板」の季節がやってきた。今年、明るい話題を振りまいてくれた著名人13人が、8点の「変わり羽子板」になって登場。2008年のニュースとともに、その主役たちの活躍ぶりを振り返ってみた。 この1年間の話題の人物を素材にした「変わり羽子板」が先日、人形メーカーの「久月」(東京・台東区浅草橋)から発表された。 「今年の顔に誰を選ぶかは、社長を中心に社員で構成される選考委員会で毎年11月初旬に決定されます」(同社総務部・渡邉進さん) 選考基準のひとつは、創業170年余の歴史がある同社の社風に合った人物であること。「山本モナのラブホ羽子板に、朝青龍の八百長羽子板は?」と聞くと苦笑いされてしまった。スキャンダルや暗い話題の主は対象外なのだ。 サブプライム・ローンに端を発した世界同時株安やガソリン国会など、政界の変動に揺れた一年。日米の政界からは、麻生太郎首相とオバマ次期米大統領が羽子板として登場している。 麻生首相はすっかりネガティブなイメージが定着してしまったが、選考委員会では「今後の頑張りに期待して」選出した。話題の13人の中に加われて、首相も何とか面目を保てたか。 「変わり羽子板」は、すべて一品物の非売品。しかし過去にひとつだけ、元衆院議長の土井たか子さん(80)本人からの「どうしても」という要望で譲ったことがある。 スポーツ界では、巨人が13.5ゲーム差をひっくり返した大逆転劇がまだ記憶に新しい。久しく離れていた野球ファンを取り戻す、まさに球史に残るメーク・レジェンドだった。 また、オリンピックイヤーだった今年の夏は、テレビの前で日の丸選手の応援に夢中になった人も多いはず。女子ソフトボールの上野由岐子投手(26)と、競泳の北島康介選手(26)の金メダルコンビが羽子板になっている。 芸能界からは、視聴率30%突破目前のNHK大河ドラマ「篤姫」で主役を演じた宮崎あおい(23)が堂々の選出。大コケの連続だったNHK大河ドラマでは久々の大ヒット。史上最年少で大河ドラマの大役を見事に果たした。 お茶の間にクイズ番組で、珍回答を連発する「おバカブーム」が今年は吹き荒れた。おバカタレントを代表するのはやはりスザンヌ(22)。あでやかな着物姿での登場だ。 ラストは秋のうれしいニュース。日本人がノーベル賞を一挙に4人も受賞する快挙。学力低下が叫ばれるなか、日本人の底力を見せてくれた。ノーベル賞受賞者4人の顔が1枚に収まった“縁起物の極み”ともいえる羽子板は、見るだけで御利益タップリ? これら8点は各地のデパートなどで巡回展示されている。17日までは千葉県千葉市の千葉そごう、20〜24日は福島県郡山市のうすい百貨店、27日〜1月4日は石川県金沢氏の香林坊大和の予定。 17日からは東京・浅草の浅草寺で師走の風物詩「羽子板市」が開催される。約50軒の出店が並び3日間で30万人の人出が予想される。売り子の口上を聞いて手締めで送り出してもらうのも、年の瀬の風情だ。○23年前の第1作は清原和博 昭和61年(1987年)から毎年12月になると内外の政治、経済、スポーツ、芸能などの分野から、その年に明るい話題を提供した人物の「変わり羽子板」を発表してきた。これまでに作られた有名人の羽子板は199本。23年前の記念すべき第1作は誰だったのだろうか? 渡邉さんは倉庫に大切に保管されている1枚の羽子板を特別に持ってきてくれた。今や懐かしい西武時代のユニホーム。今季限りで引退した“番長”清原和博さん(41)だった。 当時はまだ、歌舞伎役者をかたどったものがベースで、千両役者に扮した清原さんの横顔がりりしいお宝級の1枚だ。(問い合わせ先・「久月」)
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社会 2008年12月13日 15時00分
麻生首相 23兆円雇用対策のデタラメ
麻生太郎首相(68)は12日、雇用対策や企業の資金繰り支援を軸とする総額23兆円の「生活防衛のための緊急対策」を発表したが、これほどデタラメな話はない。カネをどこからひねり出すつもりなのか。たばこ増税を断念したため、3年後の消費増税をあらためてぶち上げたものの、与党内は猛反発。それでもエイヤッとばかりに見切り発車しただけのことで、これぞまさにカネの心配などしたことのない“おぼっちゃん感覚”である。 急速な景気悪化による大規模リストラや学生の内定取り消しが多発するなど、年の瀬を迎えて国内情勢は厳しい局面に突入している。可能であれば効果のある景気回復・雇用対策に、23兆円どころか50兆円でも100兆円でもジャブジャブ使ってもらいたいところだ。 しかし、その財源があいまいなまま“緊急対策”と大見得を切られても、安心できるわけがない。 麻生首相は「米国発の金融危機が尋常ならざる速さで実体経済に影響し始めている」と指摘。今回の緊急対策23兆円の中身は、10月に発表した追加経済対策(生活対策)などこれまでに盛り込んだ内容を除くと、新たな財政措置として雇用創出のための地方交付税の1兆円増額と来年度予算での経済緊急対応予備費1兆円など一部を追加したにすぎない。 そのうえ景気回復を条件に消費税率を3年後に引き上げる方針を「全く変わっていない。2011年度から消費税を含んだ税制抜本改革を実施したい」と明言。公明党が反発することは分かりきっている。政権支持率急落を受けて求心力低下の著しい麻生首相が、いちかばちかの賭けに出ただけのことである。 さらに、“自爆”で勢いづかせてしまった民主党に、ブラッシュボールを放り込むことも忘れなかった。首相は切れ目ない予算執行の必要性を強調。小沢一郎代表に08年度第二次補正予算案と09年度当初予算案、関連法案の早期成立に向け協力を呼びかけた。せっかくのプランを民主党が邪魔をする…という構図への布石を打ったわけだ。 首相は「急がなければならないのは雇用対策。年末までに急がなければなりません。年度末ではありません」と即効性をアピールしたが、どこまで効果と財源の保障があるか。財源については赤字国債に頼らず、「霞が関埋蔵金」といわれる特別会計の準備金を充てる方向で検討する考えを示した。 緊急対策の効果と、消費税上げで与党内をまとめられるかがキーポイントになる。首相は消費税率引き上げ方針を、政府が年内に策定する「中期プログラム」に明記する意向だ。
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社会 2008年12月13日 15時00分
2016年東京五輪招致サポーター集会で北島康介選手が応援党党首に就任
2016年東京五輪招致の機運を盛り上げるためのイベント「招致サポーター大集合!代々木集会」が12日夜、渋谷区の国立代々木第一体育館で開催され、北京五輪競泳金メダリストの北島康介選手(26)が「招致応援党」の結党を宣言、自ら党首に就任した。 東京オリンピック・パラリンピック招致委員会会長の石原慎太郎都知事(76)と対談中に結党を提案。知事から「君が党首になってくれるの?」と振られ、「もちろんです!」と力強く答えた。知事はシナリオ通りにもかかわらずやけにうれしそうで「ついでに自民党の党首になったらどうだ?」と脱線し、北島選手を困らせた。 知事は「私も水泳が好きで週2、3回は泳ぐ。(北京五輪の北島選手のレースで)参考になったのはストロークがゆっくりしていたこと。実に雅(みやび)に泳ぐ。あれが水泳の極意だね」と感心。“世界のキタジマ”が招致の顔となったことに満足げだった。 党首としての具体的活動内容は未定。北島選手は報道陣に「生まれも育ちも東京。できれば東京オリンピックに出たいなと思っているぐらい」とリップサービスした。 2012年ロンドン五輪では、サッカー界のスーパースター、デービッド・ベッカム選手が招致の顔として世界にアピールした。北島選手は「ベッカムよりはインパクトないんじゃないかな。ただ、東京を盛り上げられるのは僕」と自信をのぞかせた。 集会には都民ら約1万1000人が参加。織田裕二のモノマネで知られるタレントの山本高広(33)が総合司会を務め、「東京に五輪がキターッ!」と“お約束”のパフォーマンスで盛り上げた。しかし、会場が大きすぎた。空席の目立つガラガラの会場では、空回りしている印象しか残らなかった。
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社会 2008年12月13日 15時00分
「ドラッグウォーズ -薬物汚染の闇を追う-」(14)加勢大周は立ち直れるのか?
自宅に覚せい剤や大麻を所持しているとして逮捕、起訴された俳優の加勢大周の初公判が10日、東京地裁で開かれ、その日のうちに結審。検察は「違法薬物の常習性、依存性が顕著」として懲役2年6月を求刑した。本人はこの日、頭を丸刈りにして反省の姿勢を示し、芸能界を引退して実家のある札幌で反省の日々を送ることを誓った。 だが、裁判で明らかになった加勢の薬物への依存は深刻だった。検察は高校時代から大麻、覚せい剤に手を染めていたことを明かした。大麻を本格的にやりだしたのは2006年からで、週に3、4回やることもあったという。匿名のタレコミによって警視庁が自宅に踏み込んだところ、覚せい剤0.88グラム、大麻9.05グラムを所持していたほか、プランターに大麻25株が植えられていた。 注射器や大麻の吸引パイプも押収された。加勢は「申し訳ない。悪いとは分かっていたが、軽く考えていた。反省している。ファンを裏切って申し訳ない」と謝罪した。 だが、問題はファンを裏切ったことではない。加勢自身に薬物への依存を絶てる意志の強さがあるかどうかだ。麻薬取締部のOBが言う。 「覚せい剤事犯の再犯率は50%を超える。ただでさえ難しいのに、芸能界でチヤホヤされてきた被告がただの市井の人としてこれから生きていかなくてはならないのだから、なおさら大変です。本人の強い意志はもちろん、家族の支えが必要となります」 裁判に証人として出廷した父親は自分が支えて社会復帰をさせると、何度も泣き崩れながら裁判長に訴えた。 だが、もうけっして薬物には手を出さないと誓ったはずなのに、再犯でつかまった芸能人は少なくない。覚せい剤をやめたはずなのに、何かのショックでクスリを打った時と同じ症状が出るフラッシュバックもある。 「覚せい剤は髪の毛が逆立つほどの快感と開放感をもたらす。今までのくよくよしていた自分がウソのように、無限の力を得たように感じる。反面、人間の脳の中枢を破壊し、人格すら崩壊させる。一度手を出した者が何かにつまずいた時、再び、クスリの力を借りようとするのはそのためです」(前出のOB) 田舎に帰って親元で暮らすとはいえ、38歳の大の男が家業の手伝いでは社会的な対面もある。人からどう見られているか、その視線に耐えられず、後戻りするケースもある。「加勢の親はステージママとしても知られた」(芸能記者)。本人を甘やかさず、よほど綿密に社会復帰のスケジュールを立てないと、再び世間を騒がせることになる。
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社会 2008年12月12日 15時00分
麻生首相 漢字読み間違え再発! 野党のヤジに「レベルが低い」と逆ギレ!
漢字読み間違えを連発していた麻生太郎首相が久しぶりにまたやってしまった。11日の参院財政金融委員会で「低迷(ていめい)」を「ていまい」と誤読。すぐ間違いに気付いて言い直したが、野党席からやんやのヤジと笑いが巻き起こったからたまらない。あろうことか、ヤジのレベルが低いと逆ギレした。 支持率急落ショックで心ここにあらずだったのか。事件が起こったのは参院財政金融委員会の席上。麻生首相は、景気の現状認識をめぐり「低迷している」と言いたかったところを、「『ていまい』している」と読み間違えてしまった。 首相はすぐに言い間違えに気付いて「ていめい」と言い直したが、勢いづく野党サイドはこれを見逃してくれなかった。間髪入れず野党席から「ていめいだろっ!」などとヤジと笑い声があがったため、よせばいいのに首相は再び口を開いた。 「『ていめい』と言ったじゃないか。こういうヤジしか出なくなると悲しいですな。もうちょっとレベルのたけえ(高い)ヤジが聞こえねえかと思わないではない」(首相) よほど腹に据えかねたのだろう。丁寧な言葉遣いに交じり、最近封印していた“べらんめえ調”が復活。ヤジのレベルをヤジるという禁じ手に出た。首相の応戦は、この話をおもしろくするだけで首相サイドに何のメリットももたらさない。 永田町関係者は「漢字言い間違えそのものよりも、ヤジられた麻生首相が『悲しい』と表現したことにいまの心境がはっきり表れている。新聞報道やテレビのワイドショーで漢字の言い間違えが指摘されるようになってから、麻生政権の支持率は下落の一途。悔しくてたまらないのだろう」と話した。 麻生首相はこれまでにも、「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」、「頻繁(ひんぱん)」を「はんざつ」などと読み間違えて“おバカ”扱いされてきた。しかし今回の場合は、発言後に第三者に間違えを指摘されたわけではなく、話の中で自分で気付いて発言修正している。“セーフ”という思いが強かったようだ。 本紙が麻生首相の漢字読み間違えを最初に報じたのは、先月11日発行紙面。学生との居酒屋懇談メニューに「ホッケの煮付け」をあったとする首相に対し、大島理森国対委員長が「ホッケに煮付けはありません。ホッケは焼くしかないんです」と鋭い突っ込みを入れた話題のサイドストーリーとして報じた。その直後から各メディアで大々的に報じられ、約1カ月ぶりの再発といえる。