ポータルサイト「goo」を運営する同社は、4月に同ブランドを冠した格安SIMロックフリー・スマートフォンとして、「g01(グーマルイチ)」から「g03(グーマルサン)」までの3機種を同時発売。その後も続々と新商品を市場に送り込み、ユーザーを拡大してきた。第5弾となる新機種は、ZTE製のAndroid端末「ZTE Blade S7」をベースに、5インチフルHD液晶、1.5GHzオクタコアプロセッサ、32GBストレージなどを搭載する。今回のターゲットは女性だ。
「SIMロックフリー・スマホの利用者が少ない20代女性のF1層を、勇気を持って狙っていくことにした」
同日、都内で行われた発表記者会見で、同社メディア事業部ポータルサービス部門長の鈴木基久氏は、開発の意図を力強い声で語った。
女性向け機種として同社がこだわったのは3つ。ホワイトとブラックに珍しいシトラスの3色をそろえた「デザイン」、フロント・バックともに1300万画素の高画質な「カメラ性能」、そして写真をたっぷりと保存できる32GBの大容量な「記憶容量」だ。
鈴木氏は「iPhone6sと全く同じサイズながら、向こうが4.7インチに対して5インチの画面を搭載。向こうが1200万画素に対して1300万画素のカメラ。向こうが16GBからなのに対して32GBのストレージ。それでこの値段。やれることはもうめちゃくちゃやった」と胸を張った。
「g03」まではすでに当初の販売目標数を達成済みといい、「個人的に『g099(グーマル99)までは行きたい」と笑顔で抱負を語った。同社の直販サイトのほか、大手家電量販店でも12月中旬から発売される予定。
会見では、来年1月から訪日中国人向けのネット通販事業が開始されることも明らかになった。日本を訪れる予定の中国人観光客に事前にサイトから免税品を予約してもらい、帰国直前に羽田空港で商品を受け取れる仕組み。“爆買い”した商品を持ち運ぶことなく日本旅行を満喫できることで、中国人利用者の拡大を図りたい狙いだ。同社の若井昌宏社長は「今後は成田空港や関西空港でも受け取れるようにしていく。スマホやECサイトなどITによる“おもてなし”を拡大していきたい」と話した。