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日本上陸2周年…CORE STADIUMは文字通り“史上空前の暑い夜”に! 7・18 地下プロレス『EXIT-41 CORE:N』(1)

 7月18日、地下プロレスの“聖地”CORE STADIUMにおいて、『EXIT-41 CORE:N』が挙行された。

 前日に梅雨明けが発表された東京は、この日から、近年でも類を見ない勢いの記録的な猛暑に突入。しかしこの暑さの中、地下プロレスが開催される“地下戦士養成基地”CORE STADIUMは、過酷な環境で格闘者を鍛えあげるため、当然のごとく冷暖房などという生易しいモノは備えられていない。この猛暑の中、CORE STADIUMで行われる地下プロレスはどんなことになるか…。その答えは、我々の想像をはるかに上回る壮絶さであった。

 CORE STADIUMのドアを抜け、コンクリートの階段を下ると、そこは格闘者たちの血が染みこんだ地下の戦場。…なのだが、この猛暑の中、あろうことかシャッターが完全に締められている! 室内の体感温度は、40度を軽く超えているのではなかろうか。
 このサウナ化したCORE STADIUMのリング上で、いつものように地下戦士たちが黙々とアップを続けるが、彼らの全身から滴り落ちる汗で、黒いマットが試合前からすでにじっとりと濡れている。そして、それを見守る観客たちも額から滝の汗を流す異常事態…。地下世界は、闘う者も観る者も、ある意味命懸けの運命共同体なのだ。

 かように異常続きだった、この暑い夜。イレギュラーだったのは、CORE STADIUM室内の暑さだけではなかった。
 選手たちの無言のアップが続く中、リング中央に静かに座っていた“予測不能ラッパー”PRIMALが、独りぶつぶつとつぶやき始めたのだ。いつしかそのつぶやきはラップに変質し、気づけばリング上は、PRIMALのヒップホップ・ステージに…。そしてその周りで、地下戦士たちは思い思いの動きで、無言のままアップを続ける…。
 灼熱の中、シャドーボクシングとラップが交錯する予測不能空間。
 PRIMALは一言、「誰か教えてくれよ」の言葉を残し、リングを降りていった。

【第1試合 WUW(World Underground Wrestling)選手権 時間無制限一本勝負】
[王者]紅闘志也 vs[挑戦者]竹嶋健史

 暑すぎる一夜の暑すぎる闘いの口火を切ったのは、地下世界王者の紅闘志也。木彫りの兜のベルトを懸けて対戦する相手が、なんとこの日が地下デビューの新鋭・竹嶋。
 竹嶋は、怖すぎる地下王者・紅に臆することなく、アマレスベースの得意の低空タックルで幾度も攻め立てるが、紅は余裕綽々にヒジとヒザで迎撃。最後は往年の梶原劇画ばりの飛びヒザ蹴り(!)からの必殺“JOM殺し”(パンチのマシンガンラッシュ)で試合を片づけ、その後すぐ嵐のように夜の街へ消えていった“人間狂気”なのであった…。

○紅(8分06秒 TKO)●竹嶋 ※飛びヒザ蹴り→JOM殺し

【第2試合 時間無制限一本勝負】
高岩竜一 vs 入道

 5・16『EXIT-39 CORE:L』でも実現したこの対戦。前回は、高岩になんと手枷が嵌められたままの闘いを強いるというハンディキャップマッチであったが、“超竜”高岩はその手枷を引きちぎっての(!)豪腕ラリアットで圧勝。高岩にハンデを付けられながらも前回完敗した入道は、最近磨きをかけている得意のセントーンやカニ挟みで高岩に食い下がるが、やはり今回も超竜の横綱相撲だった。

○高岩(3分38秒 腕ひしぎ逆十字固め)●入道

【第3試合 時間無制限一本勝負】
富豪2夢路 vs YASU

 第1試合の竹嶋に続き第3試合でも、地下デビュー戦のYASUが登場。しかもいきなりの夢路戦だ。それにしても地下のリングは何ゆえにここまで、初陣を飾る者たちにこの上ない試練を与え続けるのか…。
 そして試合は、地下の“怖さ”がこの上なくエグく現出する凄惨な内容となった。キックが得意のYASUのハイが夢路の顔面をかすめた瞬間、地下の牢名主の表情が一変したのだ。
 その後は、夢路が殴り、蹴り飛ばし、そして頭突きをぶち込みYASUを大流血させる地獄絵図。YASUが立ち上がるたびに、夢路は血と汗でぐしゃぐしゃになった彼の頭部に世界一の頭突きを叩き込む。
 そして場内は、夢路の完全KOに戦慄。その直後にあるドラマが起こったのだが…、それは別記事にてお送りすることにしよう。

○夢路(6分20秒 TKO)●YASU ※頭突き

【第4試合 時間無制限一本勝負】
高岩竜一 vs JOM

 古典継承緊縛師・春兜京(はると・きょう)による、禁忌的ムード満点の緊縛パフォーマンスの後に行われた第4試合。超竜高岩はこの日2試合目。またしてもCORE STADIUMで高岩に、試練が課される形となった。対するは久々の地下登場となるJOM。JOMも必死に蹴りの連打を繰り出すが、高岩がまたしてもパワーで圧殺。特にJOMをコーナーに押しつけての顔面踏みつけはエグいの一語だった…。
 現在はデスマッチを主戦場にするJOMだが、高岩の容赦ない“かわいがり”の数々もまた、彼にとっては過酷な“デスマッチ”そのものだったに違いない…。

○高岩(4分41秒 逆片エビ固め)

【第5試合 時間無制限一本勝負】
小笠原和彦 vs 矢野啓太

 両者の名がコールされた途端、客席から一際大きな歓声が挙がった好カード。うだる猛暑の中、過剰な50歳、“先生”こと小笠原和彦が信じがたいほどの猛攻を見せ、観る者すべてを戦慄させる。得意のグラウンドに勝機を見いだしたい矢野は、飛びつき腕十字にローリングクレイドル、小笠原の道衣の襟を掴んでの片羽締めと、あと一歩まで攻め立てるが、“小笠原の秘技・後ろ廻し蹴りが炸裂! 成長著しい若き名勝負製造器に、“センセイ・オガサワラ”が“足技の魔術師”のプライドを見せつけた。

○小笠原(7分38秒 KO)●矢野 ※後ろ廻し蹴り

地下プロレス『EXIT』公式サイト
http://www7.plala.or.jp/EXIT/
梶原劇画で伝承された「地下プロレス」が、この日本に存在した! 闇の闘いを伝える『EXIT』とは何か!?
http://npn.co.jp/article/detail/97320773/

(山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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