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「隠し球」はいない!? 本番直前2カ月前 12球団ドラフト情報 巨人編

 今年も『投手補強』に偏重したドラフトになるかもしれない。1位入札は原辰徳監督の甥っ子・菅野智之投手(東海大)で決定している。他球団が『菅野強奪の大勝負』に出るか否か、現時点でははっきりとしたことは分からない。今の巨人は『高校生投手』を大量補強できる状況にある。藤村、大田、中井、橋本といった『高卒生え抜きの野手』が成長し、下位指名した大学生投手も、早い時期に一軍デビューできたからだ。今季、09年の小野淳平(5位)が後半戦にローテーション入りし、2010年の小山雄輝(4位)も一軍登板を果たしている。

 また、高校生と社会人・大学生の指名を分けた分離ドラフト時代はともかく、08年以降の巨人は高校生も上位指名してきた。
 05年の辻内崇伸がモタモタしているのは残念だが、首脳陣が「エースになり得る。来季には一軍で」と期待を寄せているのが、昨年2位指名の宮國椋丞(19=糸満高)だ。確かに、イースタン各球団の首脳陣も宮國を褒めていた。色々な意見はあるだろうが、今の巨人は自分たちの育成システムに自信を持っている。「2位以下で素質の高い高校生を獲得し、自分たちの手で育て上げてみせる」と思っているのだ。

 巨人が狙う第2、第3の宮國は誰か? 吉永健太朗投手(日大三)は「早稲田大学の進学説明会に出席した」との情報もあるので、『プロ志願届』は提出しないだろう。仮に「澤村、菅野、小野、小山、宮國」がローテーション投手に成長したとする。この顔ぶれを見ると、左投手を狙ってくると思われる。

 こんな話も聞かれた。澤村拓一(23)の一本釣りでも証明されたが、中央大学との親密関係も無視できない。やや守備に難があるが、「井上晴哉内野手を指名してくる」という。「再来年の1位候補は東浜巨(亜大=3年)」とかなり気の早い情報も交錯しているが、今のところ、大本命・菅野を逸した後の『外れ1位』が全く見えて来ない。09年の長野久義の指名以降、強引なやり方も目立つだけに、ひと波瀾起こるのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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