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【放送事故伝説】兵庫でテレビ5局の画面が突然消えた!その意外な犯人とは

 これは昭和55年(1980年)に発生した世にも珍しい放送事故である。7月27日午前10時50分頃、兵庫県の神戸市および明石市、高砂市などで、民間テレビ放送局5局(毎日放送、朝日放送、サンテレビなど)の画像が突然消え、住民から各民放局へクレームが入るという事件が発生した。

この日は停電などはなく、民放1局ならまだしも、NHK以外の5局すべてが放送停止になることは前代未聞であり、兵庫県内では「放送テロか?」と一時騒動になった。

「これは関西民放局全体のピンチである!」と判断した各局は原因究明に奔走。すると、淡路市(当時、兵庫県津名郡北淡町)にある民放テレビ5局電波中継所にある送電線の故障であることが判明した。さらに、関西電力がこの送電線を確認したところ、とんでもない化け物が送電線の近くで死亡しているのが発見された。

 その化け物とは、体長1mは越すと思われる大ヘビで、大ヘビが送電線に絡みつきショートを起こしており漏電。この影響で兵庫県内の民放テレビがすべて放送できなくなってしまったのだ。関西電力の局員はすぐにヘビを取り除き、放送停止から約2時間後の午後1時頃ようやく復旧できたという。

 淡路市の山には、現在もヤマカガシやニホンマムシなどのヘビが多く生息しており、どうやらその中でも特に巨大な一体が偶然、送電線へ迷い込み電気によるショックで死亡したものらしい。

 この事件を知らせる当時の新聞(読売新聞朝刊)は、「ヘビTV画像を飲む 感電死30万戸イライラ」という見出しで大きく報道している。

 まさかの大規模な放送事故が、大ヘビによるものは……この事実に関係者は思わずヘビのように脱力してしまったという。

 なお、余談だが、兵庫県は2007年11月頃にも大規模な放送事故が発生しており、兵庫県を中心に展開しているCATV局「J:COM 神戸・三木」の回線が突然切れ、J:COMと契約していた神戸市の利用者全員が約8時間、視聴が困難になるという事態が発生した。なお、こちらの犯人はヘビではなく、人間の仕業で同県西区にある基幹ケーブルが切断された為と判明している。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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