ネットで調べたり人に尋ねたりしても見つからず、結局それは自分の頭の中で考えていただけで、実はどこで知ったわけでも誰に話したわけでも書いたわけでもなかったりすることさえあります。
そうしてようやく自分で考えたものらしいことが判明して、このようにして書くことができるわけです。とはいえ本当にこれは自分で考えたものなのかというと、やはり自信がありません。とはいえ世の中で知られている物事の多くは、伝聞の形で広まるわけで、完全なるオリジナリティーというものは、そうそうあるもんじゃないとも言えます。
そもそも僕らが使うこの日本語だって、遠い昔に誰かが作ったものが改変されたりしつつ今に受け継がれているのであって、それを組み合わせてどうにか自分の言葉らしきものを見つけるしかない。そのパターンは無限と言っていいほどにありますから、完全ではないにせよオリジナルっぽいものも無数にあることには違いありません。
文章を書く場合には色々と調べたりできるにしても、テレビやトークショーなどに出演される著名人の方々が、台本など見ることもなく書籍名や文章の一節や映画のストーリーや人名を、スラスラと出せることに驚きます。僕なんて世間話してる時でも行った場所や食べたものや会った人の名前が出てこなくて、しどろもどろになってしまう。
まして壇上で何か話すなんて芸当ができる人は、心から尊敬します。ただテレビだとカンニングペーパー(カンペ)があったり、政治家はプロンプター(やはりカンペみたいなものらしい)とか言われるものを使ってたりするようですが。
記憶力を良くする何かいい方法がないものかと調べてみたら、DHAを多く含む青魚や、レシチンの豊富な納豆を食べると良いらしい。でもどっちも僕の好物なので、良く食べてるんですよね。なのに物忘れが激しいとなると絶望的。
とにかく血行が悪いのが良くないとの話もあるから、これが原因かな。適度な運動をこころがけつつ、温かいものを飲み食いするようにすればいいのかも。言われてみれば確かに冬は完全に記憶喪失状態で、いまここに何を書いたかさえ覚えていない位なのです。(工藤伸一)