◇今週のこの1枚◇ボズ・スキャッグス「Middle Man」(1980年/Columbia)
もうすぐ武道館で夢の共演があります。ドナルド・フェイゲンとマイケル・マクドナルド、そして今回紹介するボズ・スキャッグス、この3人が“ザ・デュークス・オブ・セプテンバー・リズム・レヴュー”で同じステージに立ちます。前にも紹介しましたが、多分、司会者付きでショーが進行していくスタイルだと思います。
'60年代初期にR&Bに傾倒していたため、白人が多くR&Bをやっているイギリスに渡ります。いくつかのバンドを経てソロシンガーとなり、ヨーロッパ遠征中のスウェーデンでポリドールレコードの目に留まり、'65年にデビューを果たします。帰国後、拠点をアメリカ西海岸に移しますが、長らくヒット曲には恵まれませんでした。'76年に都会的で洗練されたアルバム「Silk Degrees」を発表し、大ヒットします。このアルバムのシングル「We're All Alone」も大ヒットし、後にAORの代表的な曲となります。また、このアルバムで演奏したミュージシャンたちで“TOTO”が結成されます。テクニックのあるミュージシャンを惜しげもなく使っていた訳ですね。
今回紹介する「Middle Man」は、「Silk Degrees」から2作目のアルバムで、表紙が、編みタイツの女性の脚に、もたれかかって煙草を吸っているのがとても印象的です。この頃から世界的にもAORが流行ってきて、色々なミュージシャンがデビューしますが、その中でも一つ飛び抜けた存在だったと思います。どこを切ってもお洒落なアルバムで若い頃は、サウンドを聴いているだけで、都会の摩天楼が見えたものでした(笑)。まぁ一曲目から持っていかれることは間違いないですね。
まったく今まで見たコンサートとは毛色の違うものだと思うので、R&BからJAZZ、それから彼らのヒット曲を楽しみたいですね。
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