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警視庁生活安全部の元ナンバー2が電車内で女子高生の下半身を触る

 警視庁高島平署は9月18日、電車内で女子高校生(16)の下半身を触ったとして、東京都迷惑防止条例違反(痴漢)容疑で、警視庁生活安全部元参事官の男(64=埼玉県川越市)を書類送検した。

 送検容疑は6月18日午後6時35分頃、東武東上線・池袋〜成増駅間の車内で、女子高校生の下半身を服の上から触ったとしている。

 同署によると、痴漢されたことに気付いた女子高校生が、元参事官の男と一緒に成増駅(東京都板橋区)で下車。被害相談を受けた駅員が110番通報した。

 同署では、元参事官の男を逮捕はせず、任意で事情を聴いていた。その理由を、同署は「女子高校生と一緒に下車し、自ら駅事務室に行くなどしており、現行犯逮捕は成立していなかった。捜査にも協力的で証拠隠滅や逃走の恐れはないと判断した」と説明している。

 元参事官の男は任意の事情聴取に、一貫して容疑を否認していたが、女子高校生の服に残された微物の鑑定などを行い、痴漢行為があったと断定した。

 元参事官の男は75年に警視庁に入庁。多摩地区の警察署長や、痴漢などを捜査する生活安全部の生活安全特別捜査隊長、保安課長などを歴任。生活安全部ナンバー2の参事官を最後に、08年に定年退職した。

 退職後は大手不動産会社に再就職していたが、事件後の7月末に「一身上の都合」を理由に辞職した。

 「捜査に協力的で、証拠隠滅や逃走の恐れはない」ため逮捕しなかったというが、一般人に対して、同様の措置を取るかどうか? 身内の大物OBだから、任意の事情聴取ですませたとの印象はぬぐえない。
(蔵元英二)

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