経営者の男の逮捕容疑は、11年8月上旬、東京・池袋駅前の路上で、茨城県の私立高校2年の女子生徒(当時16歳)に声をかけ、「キャバとか風俗とか何でも紹介できるよ」などと、執ように勧誘するなどした疑い。経営者の男は「スカウトしたり、店に紹介したことに間違いない」と容疑を認めている。
この女子高生は都内のソープランドで働くようになり、4日間で15万円を稼いだという。店側は客1人につき6000円の手数料を、経営者の男らに払っていた。
同庁によると、「タレントバンク」にはスカウトマン67人が在籍。東京、神奈川、埼玉の風俗店50店以上と契約し、ソープランドやキャバクラにスカウトした女性を送り込んでいた。
「タレントバンク」は毎月計約1000万円の紹介料を得て、11年の設立以降、約2年間で約3億円を売り上げていた。紹介する女性には女子高生も含まれ、風俗店では「若くてかわいい女の子を連れてくる」と評判だったという。
また、同庁はこうした紹介で女性を雇用していた風俗店の経営者8人も、都ぼったくり防止条例違反容疑で書類送検した。
同庁によると、スカウト業の組織的な摘発は異例だというが、さすがに女子高生を風俗店に紹介したのはアウトだったようだ。
(蔵元英二)