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オリックス担当記者が分析、痛すぎた楽天3連敗…西&山岡に勝ち星を!

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西勇輝と山岡泰輔

 地獄のゴールデンウィーク9連戦を3カード続けて勝ち越し、6勝3敗で借金を「3」にまで縮めて、本拠地6連戦で一気に借金返済を狙ったオリックス。日本ハムにはサヨナラ勝ちを含む2勝1敗と4カード連続で勝ち越しに成功し、チーム状況の良さが継続されていることを感じさせたが、続く最下位の楽天にはまさかの3連敗を喫し、借金は再び「5」にまで膨れ上がってしまった。

▼5月8日〜13日オリックス成績
【対北海道日本ハム 京セラドーム大阪】
5月8日
○アルバース 8-4 マルティネス●
5月9日
●ディクソン 2-8 上沢直之○
5月10日
○吉田一将(先発は金子千尋) 2x-1 浦野博司(先発は村田透)●
【対東北楽天 京セラドーム大阪】
5月11日
●西勇輝 2-5 辛島航○
5月12日
●山岡泰輔 0-2 則本昂大○
5月13日
●田嶋大樹 1-9 青山浩二(先発は藤平尚真)○

※38試合16勝21敗1分
パ・リーグ5位(首位とのゲーム差9ゲーム)

 エース金子千尋と外国人エースのディクソンに勝ち星がつかない中、4カード連続で勝ち越したのは、中継ぎ陣の踏ん張りに尽きる。“オリの神童”山本由伸はセットアッパーとして無失点を継続中。ルーキーイヤーの昨年、前半にセットアッパーとして大活躍した黒木優太も本来の輝きを取り戻しつつある。守護神の増井浩俊はリーグトップタイの8セーブを記録しており、投手陣に関しては勝ちパターンにまで持ち込めば何とかなる陣容が固まって来た。福良淳一監督は「ピッチャーは頑張っている。それだけに早く点を取ってあげたい」と打線の奮起を開幕直後から促しているのだが、打撃陣の調子はなかなか上向かないのが現状。チーム打率.221はリーグ最下位である。

 この打率が物語っているように、投手陣が2点差ないし1点差を守らなければ勝てないゲームが続いており、先発投手陣は疲労からか短い回数で投球数が増えて行き、踏ん張りが効かなかったり、中継ぎが回跨ぎする場面がこの6連戦では見受けられた。福良監督は開幕から不調が続くディクソンと同じく勝ち星がつかない金子を登板翌日に抹消。今週は4試合しか行われないため、金子に関しては24日の楽天戦から、交流戦終了まで5週間も続く6連戦に向けて調整させる意向。ディクソンは松葉貴大や金田和之などファームで先発調整している投手の経過報告も待った上で、再昇格させるかどうかを決めることになりそうだ。よって、15日の富山(対千葉ロッテ)はアルバースが、17日のZOZOマリン(対千葉ロッテ)は中5日で西が先発を務め、19日、20日のほっと神戸で行われる首位・西武との2連戦は、山岡と田嶋が先発予定。打撃陣の爆発を祈るばかりだが、ここはこの4人の先発陣と中継ぎ陣の投手力で乗り切っていくしかない。

 特に2勝4敗と全く同じ成績で並んでいる西と山岡には、西が2.85、山岡が2.98と防御率2点台の好投を続けており、チームが総力を挙げて2人の勝ち星を先行させ、チームに本物の勢いをもたらせて欲しい。2015年からの戦いぶりを振り返っても、これ以上のつまずきは手遅れになる恐れがある。10日の試合でサヨナラ勝ちを収めた後、ヒーローインタビューで安達了一は「優勝したいです」と、お立ち台では田嶋に続いて今シリーズ2人目の「優勝」宣言をした。それを現実にさせるためにも借金生活は交流戦前に終わらせなければならない。

取材・文・写真 / どら増田

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