亀田家の最終兵器が早くも大物ぶりを発揮した。
8日の次男・大毅の前座試合で、アドリアン・ラミレスを相手に日本デビューする和毅。この日、本来なら早朝に到着する予定だった飛行機が悪天候で予定どおり飛ばず、空港に8時間足止めされた。さらに半日以上飛行機に揺られ、日本に帰国するというハードスケジュール。にもかかわらず「これからお兄ちゃん(興毅)と軽くスパーをやりたい。向こうで(ラミレスと同じ)サウスポー探したんだけど、いない」と元気いっぱい。
1年半のメキシコ生活は和毅を成長させた。慣れないアパートでのひとり暮らし。食文化も違うため、カレーやちゃんこなどを自炊した。スペイン語での日常会話も問題なくこなせるようになり「オレはメキシカンやからな」とうそぶいてみせたりもした。
11月21日(日本時間22日)にはプロデビューを果たした。「全然緊張せんかったし、自分のボクシングができた」と振り返る17歳は、「向こうはみんな強い。ディフェンスを覚えた。心の面、ボクシングもメキシコに行って成長した」と手応えを口にする。
初めての海外生活でよほど自信をついたのか、ビッグマウスも復活した。「来年(の目標)は1カ月に2試合するのと、メキシコのタイトルマッチに挑戦することやな」と野望を口にした。
ビッグマウスは止まらない。日本デビュー戦がメキシコ人との対戦になったことに「日本やから日本人とやりたかった。みんなびびってるらしいな。みんな、やらへんか」と挑発する一幕も。
そればかりか、プロとしての先輩でもある兄2人に対し「ボクシングやったらスピードは負けてへん。スピードはワールドクラスやと思う。いずれは超えると思うし、負ける気はせえへんな」と下克上まで宣言した。
ボクシング関係者の間では3兄弟の中で一番才能があるともいわれている和毅。最終兵器のポテンシャルが注目される。