苦戦を強いられているベイスターズに、バッドニュースが飛び込んで来てしまった。12日のタイガース戦で、デッドボールを受けて交代していたドラフト2位ルーキーの神里和毅の右足甲の骨折が判明。今シーズン中の復帰が微妙な状況になってしまった。神里は開幕一軍の切符を掴むと、3戦目にはトップバッターとして躍動。「犬から逃げ切った事がある」との逸話もあるほどの俊足を武器に盗塁を重ね、チームトップタイでリーグでも6位タイの15を記録。バッティングも俊足の左打者に有りがちな"当て逃げ"タイプでは無く、しっかりと振り抜く為、ホームランも5本放っている。夏真っ只中のいま、スーパールーキーの離脱は非常に痛い。
8月1日のジャイアンツ戦でも、「蒼い韋駄天」梶谷隆幸が右手首にデッドボールを当てられ抹消されている。こちらも尺骨の骨折が判明し、今季の戦線復帰は微妙な状況。開幕時には右背中の違和感で、4月24日にようやく一軍合流すると、持ち前の長打力でホームラン6本を放ち存在感を示していたが、6月7日には腰痛の為再び戦線離脱。7月16日に再び出場選手登録され、これからの活躍が期待されていたが、わずか半月で本人にもチームにも痛い骨折での離脱となってしまった。
☆立て続けに故障者が…
今年のベイスターズはとにかく離脱者が多い。上記の二人の他にも、ジョー・ウィーランドが開幕に間に合わず、4月22日に復帰。再び6月17日に腰の違和感で登録抹消され、7月上旬まで離脱した。ホセ・ロペスも右太ももを痛め、6月4日に抹消。6月29日に復帰したものの、わずか2試合で再び抹消。再復帰は7月20日までかかってしまった。ネフタリ・ソトも発熱で一度抹消。大和も背中の張りで、7月5日から8月4日まで一か月の離脱をしている。
☆頭の痛い指揮官
近年故障者が少ない事もあり、好成績を残してきたベイスターズ。ベストメンバーで戦えない状況は、ラミレス監督にとっても計算外だったであろう。しかし、首位のカープ以外は、ドングリの背くらべ状態の続いているペナントレース。現有戦力で知恵を絞って戦って行くしかない。こんな時こそ、指揮官の手腕が試される。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘