試合は序盤、山下は得意の蹴りで上福に集中砲火を浴びせた。5分過ぎ、蘇生した上福は豪快なドロップキックを連発で叩き込み、卍固めで絞め上げた。その後、エルボーの打ち合いとなり、山下はリターンクラッシュからアティテュード・アジャストメントを狙うも、阻止した上福が再び卍固め。さらに、上福はその場跳びのフェイマサーから走り込んでのフェイマサーを繰り出すも山下が回避。それでも上福はチョップ、ドロップキック、卍固めで攻め立てた。なんとかロープに逃げた山下はハイキックから強烈なScull Kickを見舞って3カウントを奪取している。
2回戦を突破した山下は「予想以上に上福は強くなってるし、何するか分からない選手だから、正直ちょっと怖かった。だけど、勝つことができました。山下実優がトーナメント、進んでおります。次、瑞希を倒して、トーナメント優勝します!私に限界なんてない。限界、自分で決めんなよ」とマイク。
また、トーナメントが苦手と言われる山下はバックステージで、「山下の割には順調に進んでいるんじゃないかって。上福は何をしてくるのか分からない。そういうところに恐怖を覚えているので。トーナメントの時に関しては。なので、ここを超えられたのは自分には自信がついていて、“調子いいな”みたいな感じなんですけど」と話した。
瑞希との次戦については、「やっぱり強い人なので、そこはちょっと難しい相手かもしれないけど、そこも超えていきたい。何か瑞希と伊藤が本人たちは(対戦することで)盛り上がってるみたいですけど、そんな都合よく行きませんから。私が上がって伊藤と闘うのは私ですよ。このまま進んで行きたいなと思います」と準々決勝の先を見据えているようだ。
一方、2回戦敗退となった上福は「山下さんと試合するのがデビュー3戦目の時に、横浜ラジアントでフルボッコに遭ってから、約4年ぶりとかだった。闘えて、やっぱ強いなって思う。山下さんの試合を見るのが趣味なの。だからあの強い人ってこんなに強いんだって実感して、やっぱりこれからも先輩を敬っていこうって思いました」とコメント。
なお、この日の2回戦で愛野ユキが猫はるなをヴィーナスDDTで下して、準々決勝進出を決め、31日の新宿大会で渡辺未詩と対戦することが決定した。
(どら増田)