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巨人・丸佳浩がマツダスタジアムに移籍後初登場 カープファンの反応が意外なものになり驚きの声

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丸佳浩

 5日、マツダZOOMZOOMスタジアムで行われた広島東洋カープ対読売ジャイアンツ戦に、広島から巨人にFA移籍した丸佳浩が移籍後初めて登場。そこで見せたカープファンの意外な行動が話題だ。

 2番センターでスタメン出場した丸は、1回表に早速登場。移籍の経緯から激しいブーイングが飛ぶことが予想され、本人も試合前「覚悟している」と話したが、ほとんどブーイングはなし。それどころか、一部のカープファンからパラパラと拍手が巻き起こる。しかし万雷の拍手というわけではなく、先発の床田が三振に打ち取ると、それを上回る大きな拍手が出た。

 第2打席以降、カープファンは「二番センター丸」の場内アナウンスにほとんど反応せず。その反応は、連覇の立役者とは思えぬものだった。そんなカープファンを、メディアは「温かく迎えた」など報道。確かにカープファンの一部から拍手は出たが、「万雷」というものではなく、歓迎されているとまでは言い切れなかったのだが。メディアは丸の巨人移籍を少しでも正当化したうえ美談とし、「カープファンも歓迎している」ということにしたかったようだ。

 なお、試合は広島が4対1で勝利。巨人は12三振を喫しており、「格の違い」を見せつけた形となった。

 それにしても、大人しかったカープファン。かつて、新井貴浩氏が阪神に移籍した際は、激しいブーイングが乱れ飛んだのだが…。野球に詳しいライターは原因をこう分析する。

 「最近、ブーイングにうるさいファンが多いんですよ。プロスポーツのファンは時に熱くなり罵り合ったりするものですが、『今はお行儀よく野球を見ましょうね』という世界になっていますので。実際、ネット上では『温かく迎えよう』なんて言っている人もいましたし。

 いい悪いは別にして、ファンが不満をぶつけることもプロスポーツを応援する者の1つの手段ですし、FA移籍が気に食わないという気持ちをブーイングでぶつけたいと思うことも当然だと思いますが、今は許されない行為となっているようです。ただ、1人がやれば集団心理で連鎖すると思いますがね」

 「さらに、チームの強さもあるのでは」と前出のライターは語る。

 「新井や金本の時代は広島が弱く、『弱いチームから取りやがって』という反感もあった。

 今のカープは、丸が抜けても売出し中の坂倉や野間、下水流、そして人的補償の長野など、代わりはたくさんいる。『出ていくならどうぞ』と余裕なんでしょう。逆に言えば、丸が入っても巨人は今のカープからしたら全く怖くないということですよ。

 しかし、シーズンに入って丸にいいところで打たれたら、ブーイングが飛ぶと思いますよ。それは当然のことだと思いますが。いずれにしても、大して怖くない選手という認識なのでしょう」

 オープン戦初戦広島投手陣に抑えられた丸佳浩。その打棒でかつてのファンを怒らせることができるだろうか。

取材・文・櫻井哲夫

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