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小泉純一郎氏が地固めに動く3年後の進次郎首相誕生

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提供:週刊実話

 「あれは息子のポスト安倍への地固めまでを考えた、将来の国盗り物語の大政局を見据えての動きなのではないか。事態が現実味を帯びてきただけに、ここへ来てそんな話が党内で出始めている」(自民党ベテラン議員)
 動きとは、小泉純一郎元首相が顧問を務める『原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟』による、日本の原発を完全ストップさせる「原発・自然エネルギー基本法案」の発表だ。1月10日、その会見で小泉氏は与野党に連携を呼びかけ、22日に始まる通常国会への提出を目指す方針を明らかにしたが、これが息子・進次郎筆頭副幹事長の首相就任へ向けての布石だというのだ。

 今年最大の政局案件は、秋の自民党総裁選。現状では3選を目指す安倍首相に対し、石破茂元幹事長、野田聖子総務相、岸田文雄政調会長が手を上げると見られ、河野太郎外相、そして進次郎氏が参戦するかどうかに注目が集まっている。
 「しかし、具体的に見てみると、最初からその総裁選がラストチャンスと捉え、必死で戦う構えを見せているのは、'12年総裁選に続いての出馬となる石破氏のみ。今度大敗すれば、年齢的に考えても次の3年後はないと言われている。野田氏と岸田氏は、立候補しても3年後狙いとされ、岸田氏などは今秋は安倍首相を担いだ上で、次の総裁選での禅譲について密約を交わしているとも囁かれています」(全国紙政治部記者)

 しかし、安倍・岸田の間で密約話があったとしても、当然、すんなりとは行かない。
 「というのも、進次郎氏も今秋、手を上げるものの“顔見せ”で、こちらも本格的には3年後狙いとされる。河野氏は昨年末に報道陣に対し、総裁選について『来年のことを言うと鬼が笑う』などと言いながらヤル気は満々ですが、本番はやはり安倍首相3選の次と言われているのです」(同)

 こうした群雄割拠の中、3年後を狙いたい進次郎氏をピンポイントで100%首相にするための大作戦を始めたのが、今回の小泉氏の「原発ゼロ法案」だという。
 まずは、周辺関係者が法案についてこう説明する。
 「最大の特徴は、原発新増設や運転中の原発の即時停止だけではない点です。運転停止中の原発の再稼働をいっさい認めず、使用済み燃料の再処理など核燃料リサイクル事業からの完全撤退も明記する。つまりは、原発の息の根を完全に止めるということ。やるからには、被爆国として原発からの脱却を現実として見せつけ、これを軸に日本を世界のリーダーに変貌させたいのが狙い」

 小泉氏は、首相時代は原発推進の立場だったが、東日本大震災の後、脱原発を唱えるようになった。
 「世界のエネルギー事情も大きく変わり始めている。再生エネでやっていけると試算し、コントロール不可能な原発に頼る必要はないとする国が増えています。脱原発について、日本は当初、絵空事と考えていた風潮があったが、昨年2月時点のマスコミ世論調査でも原発再稼働反対が約6割に上るなど、風向きが変わっている。そうした中、小泉さんは脱原発で賛成派と慎重派に分かれる自民党をまとめる旗頭に、進次郎さんを立たせたいと思っている節がある」(自民党関係者)

 ドイツでは'22年までに原発をすべて停止する方針を示しており、原発大国のフランスでさえ、マクロン大統領が'25年までに原発依存の比率を50%にまで下げる目標を打ち立てている。驚くべきは中国で、38基の原発が稼働し19基の原発が建設され、将来100基の原発稼働を模索すると言われていたが、ここへ来て再生エネルギー大国に向けて舵を切り始めた。
 「一方の日本は、原発の再稼働と輸出にこだわり続けているが、これにいよいよ財界などから“世界で商売ができない”との不満が噴出し始めている。小泉さんはそうした流れを読んでおり、3年後あたりにはちょうど機が熟すと考えている」(別の自民党関係者)

 小泉氏自身、10日の会見で「安倍政権で原発ゼロを進めるのはもう難しい」、原発政策について「恥ずかしい」とこき下ろし、「いずれこの声をしっかり受け止めようとする首相が出てくるだろう」と“ポスト安倍”を睨んだ動きであることをにおわせている。
 冒頭の自民党ベテラン議員はこう言う。
 「『原発ゼロ基本法案』では立憲民主党が公約に掲げており、小泉氏も超党派でとは言っているが、実際に懸念しているのは自民党の行く末だろう。このままの原発政策で行けば、いずれ危機感を抱いた国民にノーの審判を下される。あの会見でも『いずれこの重大な問題に気付くだろう』と言っていたが、痛烈な自民党への警鐘だ。息子のほうは今のところ“父は父”のスタンスを取っているが、党への危機感は共通している」

 こうなると、やはり今秋よりもその次の総裁選が最大の見ものになりそうだ。
 「小泉氏が昨年、安倍首相や麻生太郎財務相など歴代首相と会食した際、『あの男は大化けする』と評した河野太郎外務相は、以前から脱原発を主張している。その意味でも、首相を狙うなら進次郎の最大の敵は河野氏となる。いずれにせよ、進次郎氏がいつ脱原発について言及するかに注目が集まっています」(前出・記者)

 脱原発を“シンジロー”。

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