「蒲郡だけです」
日毎の昇り調子を謙遜する笠原亮だが、ここにきての連勝は、確かに水面実績の成せる業。蒲郡では前回の53周年で途切れるまで、地区選、50周年の優勝を含めて、上は昨年のモーターボート記念から一般戦まで、7連続優出だった。今回もまた「いつもの蒲郡の仕上がり」になってきている。
「出てますね。ピット離れからよくなって、回った感じがすごくいい。あとはスリットからの伸びになるけど、そこまで求めるのは欲でしょう。SGレースで十分勝負になるアシになっているので、このアシを落とさないようにするだけです」
本当に当地では整備の手が合う。この日は今節2枚目のプロペラで結果を出したわけだが、それまで使っていたのも「決して悪くない」。使い分けが叶う情勢になった。振り返れば前走の平和島ダイヤモンドカップも、エンジン自体は上々だった。ただし、途中で「逆の調整をしていて」大きな着順を取らされた。そういう失敗が蒲郡ではない。
「整備や調整を、やった分だけよくなっています」
行きつ戻りつではなく、エンジンについて考え手を入れてきただけ、機力アップに成功する!精神衛生的には素晴らしい。
「自分は平気でゴンロクを取ってしまうので、気をつけて走りたい」
完走当確の立場で迎える予選ラストは、松井繁のインに対するセンター枠。「王者」から1番にマークされる立場となる。どこまで迫って、攻略できるかが興味の的…。
走数とここまでの流れで、結局「1枠」なしの予選となった笠原だが、チャレンジャーとして、攻める気持ちを高めるには望むところ。存在をアピールするには格好の一戦だ。