番組中、裵氏は「公立病院の9割が赤字なんです」と話し、スタジオ内から驚愕の声が上がる。裵氏は続けて、「病院は儲かるところと思われるんですけど、全国8400くらい病院があるうちの約4割が赤字。特に公立病院、県立病院とか町立病院の9割は赤字になっています」と現状を語り、「経営が上手く回らないと、その病院が潰れてしまう。つまり、我々が患者として行く場所がなくなる可能性が高くなってきてます」と恐ろしい展望を口にした。
さんまは「税金とかで回してあげたりするんでしょ?」と質問。裵氏は「大きい病院は何十億も税金が入っています。税金がないと回らなくなっている状況です」と国の援助を受けなければ維持できない病院は少なくないようだ。
さらに、赤字の病院が多い理由を「病院の経営は医者じゃないとダメという法律があるんです。医者は手術とかお薬を選んだりするのは得意なんですけど、経営に関してはほとんど勉強してない」と説明。病院の経営権は医者が持つため、赤字を生み出しやすいと語った。
ただ、医者の経営力を高める取り組みは着々と進められている。
今年4月に、市立札幌病院は4年連続の赤字が見込まれる現状を打開するため、専門家を招き、検討会を実施した。
また、資格の学校「TAC」は、千葉大学医学部附属病院と手を組み、病院経営のスペシャリストの育成・輩出を目的としたプログラム「ちば医経塾〜病院経営スペシャリスト養成プログラム〜」を今年5月から同大学で開講。実績ある講師陣が、病院経営における最重要課題を網羅した学習内容を提供するようだ。
働き方改革が叫ばれる昨今、一般企業だけでなく、病院も働き方を見直す必要があるようだ。