この日、『世界仰天ニュース』は「ウソみたいな本当の事件スペシャル」と題し、世界で発生した奇妙で怪奇なニュースを多数放送した。そのうちの一本、「人生を変えた眉の上の傷」というタイトルのパートが、一部視聴者の間で「グロすぎる」「直視できなかった」とネット上で非難する声が出て、炎上に近い状態になっているという。
同パートは感染症がテーマの話だ。キッチンに頭をぶつけた女性が眉の上に傷を負い、人間の細胞を死滅させる「溶血性レンサ球菌」という人食いバクテリア菌が傷口から入り込み、顔の半分が壊死してしまったのだ。壊死した顔の皮膚の半分を除去して処置したが、女性は顔の半分を失ってしまった。
番組では、顔が2倍ほどに肥大した女性の顔や、術後の写真がモザイクなしで大写しになった。細菌感染の恐怖を視聴者へ植え付けることには成功したが、あまりに生々しい写真だったため、思わずチャンネルを替えてしまう視聴者も少なくなかったという。
実はここ数年ほど、『世界仰天ニュース』は病気や怪我を特集することが多く、以前からTwitterやネット掲示板では「最近の仰天ニュースはグロすぎではないか?」との意見が相次いでいたという。
一方、『世界仰天ニュース』の視聴率自体は好調。常時10%を超える人気番組となっており、スペシャル版では15%以上を記録することも。今や日本テレビを代表する番組となっている。
一体、人気の秘密はどこにあるのか? テレビ番組に詳しい某エンタメ記者はこう推測する。
「『世界仰天ニュース』は放送業界の中でも徹底したリサーチが売り。『日本テレビの頭脳』とも称される実力派の放送作家やリサーチャー、ディレクターなどが多く参加しています。そのため、放送した内容に関して誤認やヤラセなどの初歩的なミスは少ない。日テレ側も安心して放送できるのです。また、病気や怪我などの気持ち悪い映像でも視聴者の多くは意外と興味深く視聴しているもの。ある種の怖いもの見たさで視聴している人が多いようです。最近、確かにテレビには放送規制も多いのですが、他の番組がクレームに臆病になりすぎているのかもしれませんね」(某エンタメ記者)
まさに二重の意味で「怖いものなし」ということか。『ザ!世界仰天ニュース』の快進撃はまだまだ続きそうである。