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10.31ヒートアップとどろき大会で、新日本参戦経験のある兼平が18歳の井土と王座戦

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兼平大介(左)と井土徹也

 “中高年を元気にする”をテーマに掲げるプロレス団体「GOING-UP」は、王子BASEMENT MON☆STAR大会を9月29日に開催。セミファイナルで、ガッツ石島&井土徹也と、ヒートアップユニバーサル王者の兼平大介&大谷譲二というタッグマッチが組まれた。

 井土は10.31ヒートアップとどろきアリーナ大会のメインイベントで兼平のタイトルに挑戦することが決定。カードが決まってからは荒々しさのあるファイトスタイルを見せている。この日も狙いを兼平に定めていたが、「ここはGOING-UPのリング。2人の前哨戦にはしない」と意気込む大谷に足元をすくわれそうな場面も見られた。

 試合は、ガッツのコンディションが良好なこともあって、両チームが拮抗する闘いを見せていたが、最後は兼平のstrike of the kneeが井土を捕らえてカウント3。最後の前哨戦で王者である兼平が優位に立つ形になった。ベルトを肩に井土を踏みつけて挑発する兼平に、井土がつかみかかり試合後は大乱闘に発展した。

 チャンピオンの兼平だが、新日本プロレス『LION'S GATE』で永田裕志や小島聡とも対戦し高い評価を得ている。前哨戦を終えて「自分も経験しているから分かるんですけど、挑戦表明するというのはすごく勇気のいる行動だと思うんですよ」と井土を評価した。

 兼平は「新木場の試合後に突然殴りかかられたり、けんか腰で挑戦表明された時は一瞬頭が混乱したけど、心のどこかで客観的にその状況を楽しんでる自分もいました」と振り返る。「挑戦表明した後というのは必然的に見る側の人のハードルが上がり、今までは期待の新人で良かったのが、ベルトの挑戦者になる。1回目の前哨戦はまだ『期待の新人』、2回目の前哨戦ではようやく『挑戦者』に近づいた感はありましたね」と井土に理解を示しつつ、厳しく分析している。

 一方の井土は「今回、挑戦表明したのは、ヒートアップ最大のビッグマッチだからこそ所属同士でメイン、タイトルマッチをやらないといけないと僕は思っていた(から)」と動機を語る。

 「所属選手と有名な他団体の選手との対戦だと、有名選手と戦った所属選手の価値は上がるかもしれない。お客さんも入るかもしれない。だけど、本当の意味でヒートアップという団体は上にはいけないと思うんです。所属選手でやることに意味がある」とその意義を強調。「18歳でメインでタイトルマッチに挑戦するというのは話題になりやすい。大きく取り上げてもらえる可能性もある。“同世代の人が自分と年齢が近い人ビッグマッチのメイン!?”とか、そこから自分と同じ若い世代の人が、ヒートアップに興味を持ってるかもしれない。もしからたらヒートアップでプロレスをやりたいと思ってくれるかもしれないじゃないですか」とプロレス界やヒートアップのことを思っての行動だったと明かした。

 井土は「とどろきでベルトを獲りますよ。前哨戦では改めてチャンピオンの強さを知らされましたけど、ヒートアップにヘビー級の強いチャンピオンがいてくれるのは嬉しいし、それを自分が越えればいいだけの話です」と意気込む。18歳にしては、かなりしっかりとした考えと覚悟を持っていることがよく分かる。

 2人に初対面の印象を聞くと兼平は「初めて井土に会った時は細くてスラッとしていて黒髪で女子バレーボール選手みたいだなと感じてました(笑)」と笑わせた。「ただ、少し話したり練習したりした時から地頭が良くて、すごい才能はあるのは十分感じてました」と、はじめから井土の才能に気づいていたようだ。

 井土も「初対面のイメージは、正直なところをいうと…あまりこれといったイメージはなかったです(笑)」と応じた。「僕が当時見たヒートアップでは、田村さんがエースで近藤さんのキャラの強さが勝っていたので…。ただ、見ていると徐々に惹きつけられる魅力を感じました。おそらくファンのままだったら、兼平大介のファンになっていたと思います。ファンだったら…の話ですが」と少しオブラートに包みながらも兼平を認めていた。

 とどろきではどのような試合を見せたいのか?

 兼平は「自分のチャンピオンの理想像は、ベタで王道だけど『相手の全てを受け止めて、さらにその上をいって勝つ』なのでその通りの試合をしたいと思う」と宣言。

 井土は「メジャーに負けない、ヘビー級の闘いをして、ベルトを獲りたい」と意気込む。「おそらくチャンピオンと僕は目指してる場所は似ていると思う。チャンピオンは181センチ、100キロ。僕は180センチ、96キロ。なかなか、インディーでここまでデカイ選手はいないでしょう。デカさだけじゃない。気持ちも含めて、僕たちだからこそ、インディーではできない試合ができると思う」と期待する。

 「僕の目標はメジャー。だからこそ兼平大介がベルトを持っている時にビッグマッチで挑戦する意味があると思う。そしてお客さんにも、ヒートアップってスゲエなって思わせるような試合をしたいですよね」と井土。インディーではなかなか見られないヘビー級の試合を見せたいと話した。

 最後にとどろき大会への思いと、試合後に描くビジョンについて聞いた。

 兼平は「プロレスに入団した頃、最近まで自分がヒートアップ最大のビッグマッチの大会のメインで、それも井土と試合をするなんて想像していなかった」と吐露。「とどろき大会では眩しいくらいの明るい未来を見せたいと思います。とどろき後のビジョンは…終わってから見えてくると思います」と話した。

 井土「とどろきという、最大規模6,500人の会場のメインで、タイトルマッチ。今までにない責任感はある。それを18歳という年齢で超えてこそ意味がある。だから、とどろきでは、チャンピオンだけじゃなく、観客動員、他の試合も含めて全てと闘った上で勝つ」と改めて誓った。「僕がチャンピオンになったら、僕の価値観でベルトとともに団体、自分の価値を上げていきます。ベルトはその団体でいちばん強い者が持てる象徴ですから。僕がベルトを巻いた時には僕の色をつけていく。そしてプロレスファンにも届くベルトにしたいですね」と高い目標を口にした。

 前哨戦では派手にやられてしまった井土だが、兼平も認めるように将来性とスター性は抜群。とどろきアリーナは井土がデビューした会場でもあるだけに、思いも強いようだ。この大会には藤波辰爾、藤原喜明、ザ・グレート・サスケら、レジェンドレスラーも出場する。その中、ヒートアップ生え抜き同士によるタイトル戦をメインに組んだのだ。チャンピオンの兼平にとっては乗り越えなければならない壁。インディーの新たな世界を見せてもらいたい。

写真 / T-サモハン
【どら増田のプロレス・格闘技aID vol.26】

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