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独占直撃!新日本プロレス、メイ社長に“業界初”東京ドーム2連戦開催の真相を聞く!

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来年の東京ドーム2連戦

 新日本プロレスは4日の試合前に、今年前半の主要大会日程を発表した。

 2.2&2.3北海きたえーる大会、2.11大阪府立体育会館大会、3.23&24アオーレ長岡大会、4.6アメリカ・ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン大会、4.20愛知県体育館大会、5.3&5.4福岡国際センター大会、6.5両国国技館大会、6.9大阪城ホール大会が決定。今年の『G1クライマックス29』はアメリカ・テキサス州ダラスのアメリカン・エアラインズ・センターで7.6に開幕する。G1の海外開催はもちろん史上初のことだ。

 G1開幕戦の後、日本では7.13&7.14大田区総合体育館大会、7.15北海きたえーる大会があり、最後は昨年と同じく8.10、8.11、8.12日本武道館大会3連戦で締める。また8.31にはイギリス・ロンドンのザ・カッパーボックスに初進出。イギリスでの自主興行も新日本の長い歴史において初めてのことだ。さらに、来年の1.4東京ドーム大会、1.5後楽園ホール大会の開催が発表された。その途中に、映像が真っ暗になり…

 「覚悟は出来ているか?」

 という煽りが。その後に、2020年1.4&1.5に東京ドーム大会を2日連続で開催するとサプライズ発表されたのだ。これにはしばらくどよめきが止まらなかった。このとき、約4万人の観客に加えてCSや生配信で視聴していたファンがこれを一斉にツイッターで発信。しばらくトレンドで「東京ドーム2連戦」が1位となった。

 昨年、木谷高明オーナーに話を聞いたとき「新国立競技場でやるなら東京ドーム2連戦をやったほうがインパクトがある」と話していたが、まさかこんなに早く実現するとは思わなかった。発表後、木谷オーナーに話を聞くと「あぁやるんだという感じ。僕なら怖くてできない(笑)」という。この発言を聞いて、これは昨年5月に新日本の代表取締役社長兼CEOに就任し改革に着手してきたハロルド・メイ社長が主導したに違いないと確信。大会終了後、メイ社長を直撃した。

 メイ社長は「声援のすごさや動員を見ても新日本プロレスの復活が証明された大会だった」と今大会を総括。「これは全選手、社員の頑張りはもちろんなんですが、何よりプロレスを愛してくれるお客様が支えてくれたのが大きい」と続けた。

 来年の東京ドーム2連戦に関しては「昨年の武道館3連戦の成功でイケるなと思ったのは事実」としながら「ダブルドームというのは、お客様の支えがなければできない。新日本プロレスはコンテンツが揃ってますから、新日本プロレスワールド(生配信サイト)やファンクラブの会員もすごく伸びていて、支えていただけるやり方をもっと強化することで、ファンのみなさんに恩返ししたいんですよ。やはり生で見ていただける機会を増やしていきたい」と続けた。

 来年の日程については「1月4日が土曜日で、5日の日曜日も東京ドームでやれば、『行ってみようかな?』とか『4日は行けないけど5日なら行ける』という方もいらっしゃるでしょうし、地方からの遠征もしやすくなるんじゃないですか。僕は外国人なので、海外重視と思われがちなんですが(笑)。実際に今年はMSGやダラス、ロンドンでもやりますけど、日本のマーケットにはまだまだ伸びしろがあると思っているんです」とした。

 リクエストが多い京セラドーム大阪など、東京ドーム以外のドーム球場に関しても「前はやっていたことなので、今後考えていく可能性は充分にあります。全てはここまで支えてくれたファンのみなさんへの恩返しなんですよね」と続けた。

 メイ社長は、東京ドーム2連戦が「ファンへの恩返し」であると強調した。オランダ出身のメイ社長だが、タカラトミーを社長としてV字回復させたキレ者。しかし、本当に日本人と話しているかのような流暢な日本語を話し、ファンだけではなくマスコミとも積極的にコミュニケーションを取るので、好感度が高い。後楽園ホールなど可能な会場では、社長との写真撮影会が行われており、毎回長蛇の列ができている。ハロウィンが近くなると変装までして写真撮影に応じていた。社長と写真を撮ると特製のシールがプレゼントされる。ファンは毎回大喜びだ。

 「僕は経営者として、常にどういうお客様がいらしているのかを把握しておきたい。あの撮影会は僕にとってもすごく必要なことで、いつもみなさんからエネルギーをいただいている。最近はお子さんのファンが増えてきてるなと感じてますね。ご家族で来られる方も増えてきた」と手応えを口にする。「きょう(1月4日)新日本プロレスが世界のトレンドで3時間1位だったんですよ。僕、スクショして保存しましたから(笑)。これはすごいこと。今の新日本プロレスは地上波向きだと思うので、またゴールデンタイムで放送してもらえるように、働きかけていきたいですね」

 メイ社長が就任したとき、ファンやマスコミの間では疑問の声もあったが、メイ社長は自分からファンやマスコミと接し「新日本をさらに強化してくれる社長」として認められつつある。今回の東京ドーム2連戦決定で、そのイメージは盤石なものになったのではないだろうか。1年前には東京ドーム2連戦など考えられなかった。

 あの木谷オーナーですら「私なら怖くてやらない」と言っていることを、メイ社長はビジネスマンの嗅覚で「イケる」と思ったという素晴らしいバイタリティの持ち主。デジタルだけではなく、アナログな一面も持ち合わせているのが強い。この日、IWGPヘビー級王座を奪還した棚橋弘至は「僕が何とかします!」と東京ドーム2連戦に向けて言い切った。東京ドーム2連戦には選手を露出する機会を増やす効果もあり、選手のモチベーションが上がるのは間違いない。

 2020に向けて、今年の新日本プロレスの攻勢はさらに進むことだろう。

取材・文 / どら増田
写真 / 舩橋諄

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