番長こと三浦大輔氏の司会進行のもと、約300人のファンとクリスマス直前の楽しいひと時を過ごした。トークショーでクリスマスのデートをしたい場所は?と聞かれ、今永が「デートが似合う観覧車に乗ってみたい」、桑原が「高層ビル」としどろもどろな珍回答を披露すると、会場は大爆笑。女性ファンのハートをがっちりと掴んでいた。
最後に、三浦番長からファンにメッセージを求められると、石田は「来年は優勝して日本シリーズに進みます。また、左腕が増えるので、下からの突き上げがあっても、ピッチャーを引っ張っていきたい」と力強くコメント。今永は「今年の成績を超えるには日本一しかないので、必ず日本一になります」、そして、桑原も「チーム一丸となって、リーグ優勝と日本一を目指します。僕は背番号も変わるので、責任を持ってチームを引っ張っていきます」と語り、来季の日本一奪還をファンに約束して、トークショーは終了。その後、三浦番長も含めた4人とのハイタッチ会が行われ、笑顔でファンを見送った。
イベント終了後の囲み会見で、石田と今永に対し、来季の開幕投手について質問が飛ぶと、石田は「やりたいという気持ちはある。何年か連続でやっている選手もいないし、今年やっていい経験になった。来年もやるとなればいい数字が残せると思う。流れもわかっているので、今から行ける準備はしていきたい。(同じヤクルト戦だが?)来季は本拠地なので、よい形で終われると思う」とやる気と自信を含ませると、今永も「(開幕投手争いが)キャンプでも良い相乗効果を生み出すと思いますし、左ピッチャーが多いなりそのチームならではの色があると思うので、全員が技術力を高めながら、僕自身もアピールしなければ信頼を勝ち取れないですし、来季も必ず二桁勝利を挙げて、コイツなら間違いないという信頼を勝ち取りたい」と開幕投手争いへの意欲を示した。
さらに、石田は「開幕投手をすればいい結果を生むと思うが、もし、開幕投手じゃなくてもシーズン通して二桁勝つことが大切だと思う」ともコメント。今永も「開幕投手=カード頭だと思っている。今季は3試合目が多かったので、カード頭は相手もエース級のピッチャーが出てきますし、なかなか打つことが厳しいことも多いと思うので、そこを自分が0に抑えて野手の方の信頼を勝ち取っていきたい、来季はカード頭で投げて、同点でマウンドを降りない。リードした状態、いい形で次のピッチャーにバトンを渡すことを考えたい」とそれぞれ補足。
今永は続けて、巨人の菅野智之を例に挙げて「終盤、僅差で来てて逆転してもらった回は三者凡退で抑えている。味方に流れを持って行くピッチングは大事だと思う。菅野さんは巨人の選手に聞いても次元が違うというか、マウンドでの振る舞いやピッチングで打者を圧倒する。やはり、あれぐらいの信頼感。菅野さんの名前を聞いただけで、お客さんを寄せられたりとか、相手打者を圧倒したりとか思わせるところがあるので、僕もそういうピッチャーを目指します」と菅野のような絶対エースを目指していくと宣言した。
この日からは、球団公式ドキュメンタリー映像作品『FOR REAL−必ず戻ると誓った、あの舞台へ。−』(金澤佑太監督)が大阪で公開初日を迎え、甲子園でのクライマックスシリーズの死闘効果もあって、劇場への問い合わせが多く、好評だということを伝えると、3選手ともに「大阪は阪神のイメージが強いだけに、素直に嬉しい」と笑顔。大阪出身の桑原は「親に伝えて観に行ってもらいます」と笑いを取りながら、会見を締めた。
取材・文 / どら増田
カメラマン / 萩原孝弘