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3週間眠っていたことで留年した「眠れる森の美女症候群」の女子大生 世界には他にも驚く奇病が

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 卒業の季節を迎え、決意を胸に新しい道に進む人も多いだろう。しかし、イギリスには意図せず眠り続けてしまい卒業から遠のいた女性がいる。

 海外ニュースサイト『DailyMail』は3月24日、イギリス・レスターシャー州に住む21歳の女性、ローダ・ロドリゲス・ディアスさんが、とある奇病により大学を留年してしまったと報じた。ローダさんの病気はクライン・レビン症候群、通称「眠れる森の美女症候群」と呼ばれる病気で、100万人に1人が発症するといわれている睡眠障害。本人の意思とは関係なく、一度眠るとなかなか起きることができない奇病だ。

 ローダさんは4歳の頃から、この症状が現れ、眠りにつくと2〜3週間起きないこともあったという。食事やトイレは夢遊病のような状態で済ませ、また眠りにつくことの繰り返し。しかし医者は過眠の睡眠障害だと診断し、「成長過程で症状は改善される」と言うのみだった。

 大学2年のときには、試験期間中に症状が3週間ほど続いてしまい、試験を受けることができずに留年してしまったという。その後ローダさんは改めて病院に行き、そこで初めて「眠れる森の美女症候群」だと診断された。しかし大学に病気のことを伝えたが、病気の発覚が試験の後だったことから、結局進級はかなわなかったと同記事は伝えている。

 同記事のインタビューにローダさんは「寝ている間も時間は進んでいるの。だから目が覚めた時に現実を見て、失望感を味わうことは何度もあったわ」「この病気を知らない人は私のことを怠け者だと言うけど、これは私の人生にとって障害でしかない。この病気が良くなることを今は願うしかないの」と語っている。なお、現在のところ病気の治療法はないようだ。

 このニュースが世界中に拡散されると、ネット上では「そんな病気があるなんて知らなかった」「なんてかわいそうな女性。怠け者なんかではない」「こういった病気への対応を社会が考えるべき」という声が寄せられていた。また、「同僚にいた。食事や排泄は気づかないうちにしていたらしい」「自分も1週間、眠り続けていたことがある」など、実際に同じ症状の知人を知っているというユーザーや、同じような体験をしたユーザーからの声もあった。

 ローダさんの奇病はまだまだ認知度が低く、本人の苦しみは計り知れないだろう。しかしあまり知られていない奇病と付き合っている人は他にもいる。

 2016年7月には、イギリス・エセックスに住む当時9歳の少女が、1日に8000回ものくしゃみが出る奇病に悩まされていると話題になった。原因は明らかになっていないが、アレルギーではないことは分かっており、ステロイドなどの薬は一切効かないという。少女は原因が分かり治療法が見つかるまで、この病気と付き合っていくしかないようだ。

 また、2018年5月にはアメリカ・インディアナ州に住む当時43歳の女性が、体から腐った魚のような異臭を放つ「トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)」だと診断された。この奇病は突然変異による遺伝子疾患。現在、有力な治療法はなく、特に悪臭が強くなる食後はシャワーを浴びたり香水をつけたりして悪臭を防いでいるそうだ。

 世の中にはまだまだ解明されていない奇病が多く存在する。周りがある程度、理解を深めることも重要だろう。

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