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ドラマより“天才ぶり”を発揮した、堀北真希の初主演舞台

 昨年末に赤坂ACTシアター他で上演された堀北真希主演の舞台「ジャンヌ•ダルク」。リュック•ベッソン監督、ミラ•ジョボヴィッチ主演の映画などで知られる、10代の若さで散った歴史上の人物ジャンヌ•ダルクの悲しくも美しい物語だ。そんな大役ジャンヌを初舞台にして初主演したドラマ女優の堀北真希。舞台初主演とは思えない力強い演技で見事に演じきった。

 公演は既に終了し、5月にDVDが発売になるというこの舞台を、最近TBSチャンネルで放送。観劇できなかった堀北ファンや演劇ファンにはうれしい試みだ。物語は中世のフランスに現れた少女ジャンヌが「神の啓示」を受けてフランス軍を率い、イギリス軍を退けシャルル7世を国王にする。しかし突然現れたジャンヌを疎ましく思う者たちが「神の声」をきいたとされる乙女ジャンヌを「魔女」だと言いだし…。

 舞台中盤で兵を率い、ラストの再(主演者のみの)カーテンコールではひとりで現れる中世の甲冑姿をした堀北が、凛(りん)として愛らしい。途中、魔女である事を疑われるジャンヌが「処女検査」を受けたり、牢に忍び込んできた4人の兵士に乱暴されそうになったり、激動の時代劇ゆえキワドイシーンも多数。しかし、逆境と戦いながらも凛々しく歴史を駆け抜けた伝説の少女を、大きな瞳の堀北が力強く好演。少年のようにスリムな体型は、中性的なジャンヌ•ダルクにピッタリでもあり、主役として真剣に役に取り組む誠実さはジャンヌそのものでもある。上品で聞きやすい堀北のセリフまわしに驚いて、ドラマの彼女しか知らなかった共演のベテラン俳優が、女優としての天才ぶりをあらためて感じたと、公演中にコメントしている。

 アイドル女優の主演作に厳しい、演劇ファンによる劇評ブログでも軒並み高評価な堀北真希の舞台「ジャンヌ•ダルク」。ぜひ再演を望む。

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