メインイベントは連日各地で激闘を繰り広げたBOSJ優勝決定戦だ。
Aブロック代表は9戦全勝の鷹木信悟。昨年10月の両国大会でロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに加入以降、一度もフォール、ギブアップで負けていない。今シリーズでも快進撃を見せた。ジュニア離れしたパワー、そして15年のキャリアに裏打ちされた試合運びで他を寄せ付けず、念願の両国のメインを勝ち取った。このまま全勝優勝し、IWGPジュニアヘビー級王座に挑戦したいところ。
Bブロック代表のオスプレイは持ち前の空中技をベースに好勝負を連発し、7勝2敗で公式戦を1位通過。2位に6勝3敗で4人が並ぶ大混戦となったが、最後に田口隆祐を破り、執念で勝ち抜いた。今年は1.4東京ドーム大会で飯伏幸太からNEVER無差別級王座を奪取したのを皮切りに、『NEW JAPAN CUP』参戦などヘビー級戦線でも結果を残したオスプレイ。2016年以来の2度目の優勝を狙う。
3日の岡山・ジップアリーナ岡山大会でオスプレイが優勝決定戦進出を決めた直後、両者は対峙。鷹木はオスプレイを称えつつも「今のオレ、誰にも負ける気がしねえ!お前の自信満々な鼻っ柱をへし折ってやる!」と宣戦布告すると、オスプレイも「アイ・ラブ・ニュージャパンプロレス。オレこそがお前を最初に倒す男だ。オレがドラゴンを成敗する!」と挑発合戦を繰り広げた。BOSJ初となる両国での優勝決定戦に向けて、ジュニアの枠を超えたまさに『スーパーJr.』が見られるのは間違いない。
セミファイナルでは、王者のジュース・ロビンソンに、ジョン・モクスリー(元ディーン・アンブローズ)が挑戦するIWGP USヘビー級選手権がラインナップされた。WWEのトップスーパースターが離脱後、AEWと契約したことに世界のファンは驚いたが、新日本参戦はさらなる驚きを与えた。関係者の話によると世界の大物の参戦が決まり、両国大会のチケットの売れ行きも一気に伸びたという。2階席は完売。1階のマス席も残りわずかだ。セミ前では、棚橋弘至が因縁のジェイ・ホワイト相手に復帰する。両者とも9日に開催される大阪城ホール大会のカードは決まっていない。
6.9大阪城大会でクリス・ジェリコの挑戦を受けるIWGPヘビー級王者、オカダ・カズチカはロッキー・ロメロとのタッグで、ブロディ・キング&マーティー・スカルと対戦。6.9大阪城大会で対戦が決まっている飯伏と内藤哲也、タイチと石井智宏もそれぞれユニットでチームを編成し、飯伏・内藤は8人タッグ、タイチ・石井は10人タッグで激突する。CHAOS&本隊連合のメンバーには獣神サンダー・ライガーが名を連ねており、鈴木軍としてタイチと組む鈴木みのるとの絡みにも注目だ。
第2試合では、田口隆祐&SHO&YOH対石森太二&エル・ファンタズモ&ロビー・イーグルス、第1試合は、ドラゴン・リー&ティタン&海野翔太対バンディ―ド&ジョナサン・グレシャム&成田蓮のBOSJスペシャルタッグマッチがラインナップされた。ファンタズモとイーグルスは関係にヒビが入っているだけにスムーズにいくのだろうか。
新日本にとって今年初の両国大会は激闘必至である。
取材・文・写真 / どら増田